犬の散歩をしないことで起こるリスクとは?
一昔前、日本では犬を屋外で飼うというスタイルをとっている家庭が多かったかと思います。しかし近年、多くの犬が室内で飼われるようになりました。
そんな中、飼い主さんの中には「室内犬は散歩に行かなくても良い」と勘違いしている人がいます。大型犬や中型犬ならば、そう考えている人は少ないでしょう。しかし、小型犬の場合には散歩に行く必要がないという話をよく耳にします。
小型犬の場合、室内を歩かせているだけでも、体のサイズに合った十分な運動が成されているからだと考えられています。たしかに、無理に散歩に行かせてしまうと、かえって体に負担をかけてしまいます。そのため犬種にもよりますが、基本的に小型犬の散歩は1日1回15分程度が理想だとされています。
しかし、室内犬で、且つ小型犬の場合、本当に散歩をさせなくても良いのでしょうか。
まず散歩に連れて行かないことによって起こり得るリスクに、運動不足が挙げられます。これは中型犬や大型犬であればもちろんのこと、小型犬であっても起こり得るリスクとなるのです。
「さっき、無理に行かせると体に負担になるって言ってたじゃない」と思われるかもしれません。しかし、1日15分程度であれば、小型犬であっても負担にはなりません。むしろ散歩に行っていないからと言って、十分な運動を室内でしているかと言われれば、必ずしもそうとは限らないのです。
運動不足になってしまうと、足腰の筋力が弱り、早い内から怪我をしやすくなるなどの悪影響が考えられます。また肥満になってしまうことで、病気のリスクも高まってしまうのです。
さらに、散歩は運動不足を解消するだけのためにある日課ではありません。
犬は元々野生で暮らしていた動物のため、今でも野生の頃の習慣が名残として身に付いています。そのため、犬として「掘る」「走る」「匂いを嗅ぐ」などの本能的な欲求を満たせない事で、ストレスが溜まってしまう可能性があるのです。
これらの本能的な欲求というのは、家の中で果たせることが少ないため、多くの場合、散歩で欲求を満たしています。散歩に行かなければ、これらの行動が一切できなくなると言っても過言ではないため、犬として満足感を十分に感じる事ができないのです。
犬を散歩させることで生じる3つのメリット
散歩に連れて行かないことで、運動不足だけでなく、犬の本能的な欲求を満たせないことからくるストレスを溜め込むことにも繋がってしまうという話をいたしました。
では、これらのことを踏まえて、犬を散歩させることでどのような良い影響を与えることができるのでしょうか。
1.肥満予防・老化予防
まずは肥満予防です。これは運動不足解消と繋がってきますが、家の中だけでなく外を歩くということは、家の中と違い、常に平坦な道だけではありません。散歩の途中には上り坂や下り坂もあるでしょう。
したがって、家の中で歩かせたり、おもちゃで遊ぶよりも、外を歩かせる方が活発に運動していることになります。歩くことで筋力が付き、脂肪燃焼効果も期待できますので、肥満を予防することができるのです。
またシニア犬の場合、認知症にも効果的です。散歩の途中には様々な刺激があります。他の犬の匂いや風の音、子ども達の声など、目、耳、鼻を使った様々な刺激を受けることができるのです。これにより、認知症になるリスクが軽減されます。
2.ストレス解消
先ほどの散歩に行かないことで起こり得るリスクでも登場したように、運動だけでなく、散歩に行くことで犬の本能的な欲求を満たすことができるため、ストレス解消にも繋がります。
例えば、自分より前に散歩していた犬の匂いが電柱に付着しており、その匂いを嗅ぐことで「あの犬が通ったんだな」と知ることができます。これだけでも犬は好奇心を刺激され、満足感を得ることができるのです。
他にも新しい音を聞いたり、他の犬と触れ合ったりすることで、多くの角度から楽しみ、刺激を受け、ストレスを発散させているのです。
中には散歩の途中に立ち寄る公園で、他に誰もいない時には、リード有りで飼い主さんと一緒に軽く走るなど、狩猟本能を満たしてくれるような遊びをさせてもらっている犬もいるでしょう。
このように散歩の最中には、犬にとってストレス解消となるような刺激が多く存在しています。これらに触れ合うことで、家の中だけでは得ることのできない満足感や達成感を得ているのです。
3.犬の社会性が身に付く
子犬の場合には、散歩中に他の犬と触れ合うことで、犬としての社交性が身に付けられるというメリットもあります。
人間である飼い主さんにしつけてもらうことも大事ですが、犬同士のコミュニケーションは、犬同士でなければ学ぶことができません。このような犬の社会性は、散歩中に他の先輩犬から学ぶことが多いため、体に負担とならない程度に子犬を散歩に連れて行くことは、非常に重要なのです。
例えば散歩中、先輩犬と遭遇した際に子犬が遊んで欲しいと駆け寄っていきます。すると遊んでくれる犬や警戒する犬、さらには興味を示さない犬など、反応は様々です。
こうした反応の中にも犬同士のコミュニケーションは隠されており、嫌がっているのに近付いていこうとすると怒られたりもします。このように経験することで、「この時は止めた方が良いんだな」と犬なりに学び、成長していくのです。
まとめ
今回ご紹介したように、犬にとって散歩は様々なメリットを備えています。運動不足解消はもちろん、満足感や達成感を得るためや、子犬にとっては社会勉強の一環でもあります。小型犬であっても、このように様々な経験をさせることは非常に大切ですので、雨の降っていない日に15分程度で十分ですので、散歩に連れて行ってあげるようにしてください。
ユーザーのコメント
20代 男性 わんこマスター
小型犬は1日15分の散歩とありますが何を根拠に15分なのでしょうか?
さらに人間では15分から20分程持続的に有酸素運動をする事で脂肪燃焼を促進すると言われていますが犬の場合、10分、20分持続的に有酸素運動を
させることは可能なのでしょうか?
実際には犬は疲れればへたります私たちは呼吸が荒く疲れても走り続けます。痩せたいから。
果たして本当に運動による肥満予防対策は犬で可能なのでしょうか???
40代 女性 匿名
犬としての幸せを奪う権利が、アンタにあるのか!と言ってやりたい。
本当に室内だけで、外のお散歩させてもらってないのを聞くと許せない気持ちでいっぱいになります。
それって、虐待だと思います。
50代以上 女性 匿名
女性 ねこ
女性 うらん