犬の紫外線対策はした方がいいの?

犬の紫外線対策はした方がいいの?

愛犬の紫外線対策はされていらっしゃるでしょうか。実は犬にも紫外線対策が必要なんです。紫外線が与える影響や対策方法についてご紹介しています。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

犬にも紫外線対策が必要!?

柴犬と海

私たちは夏になると紫外線対策を行いますよね。夏や晴れの日に紫外線対策をされる方が多いと思うのですが、冬も紫外線はありますし、曇りの日も雨の日も紫外線はあります。

夏と冬、晴れの日と曇りの日と雨の日、それぞれに紫外線対策の違いはあるのですが、紫外線対策は一年を通して必要なものです。

では、犬の紫外線対策はどうなのでしょうか。みなさんは愛犬の紫外線対策をされていらっしゃるでしょうか。

私は一代目の愛犬から四代目の愛犬まで、みんな紫外線対策を行っています。愛犬に紫外線対策を行う理由と対策方法をご紹介したいと思います。

犬の紫外線対策が必要な理由とは?

帽子とサングラスの犬

「犬に紫外線対策なんかいる!?」と言われたことがあります。しかしよーく考えると
「犬にも紫外線対策が必要なのかもしれないな」と思っていただけると思います。

夏のお散歩は、朝早く・夜遅くなど日差しや紫外線をなるべく避けて行かれると思いますが、犬は私たちよりもずっと地面に近い位置を歩きます。

私たちのように日焼け止めを塗ることもありませんし、帽子をかぶることもありません。アスファルトからの照り返しもありますし、全身に紫外線のダメージを受けています。

もしかして、危険!?

夏になるとサマーカットなど毛を短くカットしている犬を多く見かけます。うちのポメラニアンは
「何でカットしないの?」「短くすれば涼しいのに」とよく言われますが、紫外線対策のひとつとしてカットしていません。

犬の毛は何のためにあるのか、どんな機能を持っているのか、などを考えるとわかりやすいと思います。毛によって皮膚が保護され、皮膚の健康や安全を守っています。

しかし、サマーカットなど、あまりにも毛を短くしてしまうと、紫外線や日差しのダメージを受けやすくなってしまいます。毛を短くカットすればするほどに皮膚を保護するための機能が低下してしまうということです。

毛をカットした場合、お散歩の際は通気性のよいお洋服で皮膚を保護するなど、皮膚を紫外線や日差しから守ってあげると良いと思います。

紫外線は愛犬の老化を早めてしまいます!

ベンチに立つ柴犬

実は、紫外線は私たちにも犬たちにも必要な存在です。

しかし、実際に私は紫外線を浴びる量が足りなかったことで皮膚病を患ってしまったことがあります。

紫外線は皮膚がんや白内障の原因になりますし、活性酸素を過剰に分泌させてしまうなどのデメリットの方が多いのですが、健康を維持するために適度な紫外線も必要なため、適度な日向ぼっこをさせてあげると良いと思います。

活性酸素と病気と老化

紫外線を多く浴びることによって、犬のカラダの中でも活性酸素が過剰に分泌されます。活性酸素にはウイルスや細菌を除去する働きがありますが、過剰に分泌されてしまった活性酸素は健康な細胞にも攻撃してしまい、病気の発症や老化を早める原因になってしまいます。

紫外線も活性酸素も全く必要ないものではありませんが、適度に保つことが最も重要なのです。

紫外線の影響による白内障の発症率

医学的にはまだ証明されていないのですが、屋外で過ごすことが多い犬と屋内で過ごすことが多い犬とでは、白内障の発症率が大きく違うと言われています。やはり、紫外線を浴びる量に大きな違いがあるからなのではないでしょうか。

愛犬のためにできる紫外線対策

お散歩中のレトリーバー

最も気を付けたいことはお散歩の時間ですよね。夏はアスファルトが焼けるように熱いため、日差しの強い日中にお散歩される方は少ないと思いますが、たまに灼熱の中をお散歩している犬を見かけます。

とくに夏のお散歩は紫外線の量を考えて行うと良いと思います。紫外線を測定することができるアイテムを活用すると分かりやすくて便利です。測定してみると分かりますが、曇りの日でも雨の日でも意外と紫外線って多いんです。

活性酸素対策

屋外で過ごすことが多い犬におすすめなのが、紫外線を浴び過ぎたことによってカラダの中に過剰発生してしまった活性酸素を除去するためのサプリメントです。

抗酸化作用のあるサプリメントなのですが、サプリメントを摂取させることに抵抗がある場合は、抗酸化作用のある食べ物(緑黄色野菜)を食事に取り入れてあげると良いと思います。

  • ブロッコリー
  • トマト
  • リンゴ
  • ほうれん草

などがおすすめですが、お腹を壊してしまう犬もいますし、体質に合わない食べ物である可能性もあるため、注意して与えてください。

犬用のUVカットアイテム

UVカット機能がついたお洋服もありますし、UVカットゴーグル(サングラスのようなもの)もありますし、帽子もあります。また、私は実際に使用したことはありませんが、
「犬用の日焼け止めスプレーがあるよ」と犬友達から教えていただいたことがあります。

犬用の日焼け止めスプレーや日焼け止めアイテムは海外ではメジャーなのだそうです。

まとめ

芝生の上のポメラニアン

いかがだったでしょうか。愛犬をサマーカットされている飼い主さんは少し驚かれたかもしれません。
愛犬の皮膚の健康と安全を守ってくれている毛ですから、あまり短くし過ぎてしまわないように注意してあげてください。

サマーカットにしている場合もお洋服などで紫外線対策をしてあげると良いと思います。愛犬の紫外線対策は、病気の予防や老化の予防に役立ちます。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    女性 匿名

    外犬で7年過ごしてから家に入れました。8才で老年性白内障になりました。白内障になるまで紫外線の害は知りませんでした。朝晩の散歩は日差しを避けていますが、犬用サングラス(ドグルズ)も利用しています。
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