犬は木の棒が大好き?
愛犬が散歩中に落ちている木の棒を拾うことはありませんか。庭があるお家なら棒や枝が庭に落ちていることもあるかもしれません。また、手ごろな大きさの木の棒を見つけたら遊びで投げる飼い主さんもいるかもしれません。
我が家のラブラドールレトリバーも、木の棒が大好きです。散歩中に見つけたら咥えて歩き、帰るまで離しません。帰った後はカミカミしたり、棒を折ってみたり、寝床に運んでみたり・・・。咥えたままウロウロして飽きるまでいつまでも遊んでいました。
実際、その危険度を知るまでは、私も木の棒を見つけたら、自ら愛犬に渡して遊ばせることもありました。しかし、その危険度を知った今では、自分の行動を大いに反省しています。
何が危険なの?
犬が大好きなどこにでもあるお手頃な木の棒の何が危険なのでしょうか。
イギリスの獣医師会が出した警告によると、「人間が投げた木の棒」によりイギリス国内だけでも毎年数千頭もの犬が怪我をしたり、感染症にかかっているというのです。
投げた木の棒を取りに行かせることで、走りながら咥えた棒が口内や喉に突き刺さって怪我をしたり、舌に穴が開いてしまった例も。さらに、道端に落ちている木にはどんな菌が潜んでいるかわからず、小さな傷からでも危険な感染症にかかる可能性は高いといわれています。
- 棒が口内や喉に突き刺さる
- 舌に穴が開く
- 身体に刺さる
- 傷から感染症にかかる
これらの事例は「人間が投げた木の棒」を介した怪我や感染症ですが、散歩中などに「落ちている木の棒」を犬が拾う可能性は少なくありません。
また、棒が小枝であれば誤飲する可能性もあります。口内や喉に刺さるどころでなく内臓を傷つける危険もあるのです。これらの怪我や感染症がもとで最悪死に至る可能性も考えられます。
あえて木の棒を選択する必要はない
犬は、木の棒で遊んで楽しい思いをすれば、見つけたら拾って遊びたくなるのは当たり前のことです。なので、飼い主さんが危険性を十分理解した上で愛犬が怪我をしないように管理してあげる必要があります。
庭やドッグランに放し飼いにする際は、危険物が落ちていないか確認するでしょう。この際に、木の棒や枝も危険物になり得ることをぜひ覚えておいてください。
木の棒以外にも犬を遊ばせるおもちゃはいくらでもあります。”わざわざ木の棒で遊ぶ必要”はないのです。
監修ドッグトレーナーによる補足
犬が木の棒を好むのは、個体差もありますが多くは飼い主さんの反応が鍵となっています。
「たまたま何気なく棒を咥えたら飼い主さんが喜んだ!」犬は棒を咥えると褒めてもらえたと学習します。きっかけは犬が棒を咥えたことですが、棒を咥えるのが習慣になったのは、飼い主さんの反応によるものなのです。
まとめ
以前、長い木の棒を咥えた犬がドアをくぐろうとして通れない、といった動画を見たことがあります。その姿はおっちょこちょいでとても可愛いものだったのですが、木の棒の危険性を知った今は、その犬が木の棒で怪我をしていないことを願うばかりです。
自然の中で愛犬が遊ぶ姿は可愛らしく、見ていてうれしい気持ちもありますが、木の棒以外にも犬が喜ぶ遊びはたくさんあります。あえて危険な遊びをさせる必要はないのです。
木の棒のように一見問題がなく、むしろ犬が嬉しかったり喜んでしている行動であっても、実は「知っていたら大問題だった」ということがあります。
私たち飼い主は、犬のあらゆる行動に対してのリスクを知って、できるかぎり未然に防ぐようにしなくてはなりません。事前に危険性を知ってさえいれば「別のおもちゃで遊ばせる」といった簡単な対策で防げることでもありますよね。
人間の子供が予期せぬ行動をするように、犬はそれ以上に予期せぬ行動を取ります。そんな愛犬を守れるのは私たち飼い主なのです。
「防げるリスクは防ぐ」といった簡単なことができる飼い主でありたいなと改めて考えています。愛犬との生活を楽しみながら、自分たちでその楽しい生活を守っていきましょう!
監修ドッグトレーナーによる補足
愛犬と楽しく生活を送りたいのは飼い主共通の願いでしょう。
私たちは楽しみを取り上げるために情報をお伝えしているのではなく、より楽しく犬との生活を送って頂きたいと願っています。
木の棒の代わりとなる外専用のおもちゃがあれば、愛犬はそのおもちゃを心待ちにしてくれますよ。
ユーザーのコメント
50代以上 女性 ワンコママ
ご指摘の通りです。プラス、植物の毒性、たとえば、キョウチクトウ等は、身近にありますが、人間の死亡例も有ります。
観葉植物以外の、散歩時の要注意の雑草を特集して下さい。
草を食べると胃腸にいい。体が必要としているもありですか?
お願いします
20代 女性 コナン