子犬の将来の大きさは予測できる?

子犬の将来の大きさは予測できる?

予測していたよりも大きかった!予測していたよりも小さかった!みなさんも愛犬の成長過程で実感されたのではないでしょうか。明確に予測することは難しいですが、予測する方法をいくつかご紹介しています。

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記事の監修

ダルメシアンの犬種向上のため、2001年に「スペイン・ダルメシアン・クラブ」を創立。以降、事務局長として2020年までクラブ運営に携わり、「ブリティッシュ・ダルメシアン・クラブ」協力の下、クラブ大会を企画・開催。クラブ・ブリーダーのダルメシアン聴力検査義務化を実現。また、ダルメシアンの遠足会なども企画し、時に20頭を超えるダルメシアンと野山で遊ぶ。現在、日本におけるダルメシアンの正しい普及と犬種向上に取り組む。

成犬になったときのカラダの大きさを予測する方法

レトリーバーの子犬3頭

「成犬になったらどれくいの大きさになるんだろう?」と誰もが子犬を迎えるときに考えるのではないでしょうか。

子犬が成犬になったときのカラダの大きさを予測する方法が3つあります。しかし、あくまでも予測なので、予測していた以上に大きくなってしまうこともありますし、予測していたよりも小さいこともあります。

親犬のカラダの大きさから予測する

親犬のカラダの大きさから予測することができます。その場合、母犬と父犬、両方の大きさを見て予測しなければなりません。

骨格から予測する

骨格がガッシリとしたタイプの子犬は、大きな成犬に成長する可能性があります。逆に骨格が華奢なタイプの子犬は、成犬になっても小柄である可能性があります。獣医さんに骨格を診てもらうことで、より予測しやすいのではないでしょうか。

手足の大きさで予測する

子犬なのに手足が大きな犬がいますよね。成犬になったとき、カラダの大きな犬になることが多いです。手足が小さな子はやはり成犬になっても小柄ですよね。

ブリーダー
鈴木桂子

ブリーダーから子犬を迎える場合は、親犬の大きさから大体の予想がつきます。

ただ、小柄なメスと体格の良いオスを掛け合わせるなど、ブリーダーの血統ラインの決め方があるので、正確に親と同じ大きさというわけにはいきません。
純血種の場合は、犬種ごとの「スタンダード」が規定されていますから、それが参考になります。

子犬なのに手足が大きい子や、骨格がしっかりしている子は、やはり大きくなります。大体3か月齢の時の約2倍程度の体重になると言われていますが、もちろん栄養状態や運動量でも変わりますし、確実ではありません。

成長してびっくり!こんなケースもあるんです!

ポメラニアンの子犬

正直、子犬が成犬になったときのカラダの大きさを明確に予測することは不可能です。不可能であることを思い知らされるケースをいくつかご紹介したいと思います。

ポメラニアンって超小型犬じゃないの!?

超小型犬に分類されているポメラニアンですが、うちのポメラニアンの女の子は2.6kgくらいで、超小型犬らしいカラダの大きさをしています。

しかし、お友達のポメラニアンには「デカポメ」と呼ばれている、カラダの大きなポメラニアンもいます。女の子の体重は13kg、男の子になるとなんと体重15kgにもなります。

被毛を短くカットしているので柴犬に間違えられてしまうことも多いようです。超小型犬に分類されているポメラニアンが10kgを超える大きな成犬に成長するなんて誰が予測できるでしょうか。

本当に豆柴なの!?

柴犬には体の小さい豆柴という犬種がありますが、うちに来た三代目のワンコが豆柴の女の子でした。6kgととても小さな女の子だったのですが、姉妹の中には14kgの女の子がおり、カラダの大きさは倍以上でした。

ペットショップで豆柴と書いてあったので「豆柴ですか?」とお聞きしたところ、「成犬になってみないと柴犬なのか豆柴なのかわかりません」と回答されたこともありました。

小さいから買ったのに大きくなりすぎて飼えなくなった、なんてことが起きなければ良いなと思います。

ブリーダー
鈴木桂子

現在、いわゆる犬種の「スタンダード」が小型化される傾向にあり、同じ犬種の中でサイズ分けが進んできています。

ですから、例えばプードルのように「スタンダード・ミディアム・ミニチュア」に分かれていたサイズ分類に「トイ・プードル」というさらに小型化したものが加えられました。

これは、長い時間をかけてより小型化が進み、ほぼサイズが確定した訳ですが、最近は「ティーカップ・プードル」というさらに小型のものも出てきました。

これらは、小型の個体同士を掛け合わせることで、サイズの安定化を図ろうとされたものですが、いつ先祖返りをするかはわかりません。「ティーカップ・プードル」と言われてもその子の中には、本来の犬種の血が流れています。

ちなみに国際畜犬連盟(FCI)によれば、「ティーカップ・プードル」も「豆柴」も、純粋犬種の特徴「スタンダード」の保全や健全な発展育成を阻害するなどの理由で公認されていません。つまり、まだ犬種としてサイズが安定していないのです。

柴犬のつもりがジャーマンシェパードに!?

近所にはジャーマンシェパードにそっくりなミックスの男の子がいます。

母犬は小さめの柴犬で、母犬と同じくらいの大きさに成長するだろうと言われ、家族に迎えたそうです。しかし、2歳を過ぎた今、何となく柴犬の面影があるものの、ジャーマンシェパードにそっくりなんです。

60代後半の女性が飼い主さんなのですが、ジャーマンシェパードのようにカラダが大きく力のある男の子なので、ご自分ではお散歩に連れて行ってあげることができず、お散歩をさせるために息子さんが仕事帰りに毎日立ち寄ってくれるようです。

こんなケースもあるので、母犬と父犬の大きさを把握し、子犬の成長を予測して飼うと良いのではないでしょうか。

ブリーダー
鈴木桂子

子犬がどのくらいの大きさになるか予想がつきにくいのは、ミックスや改良種の場合が多いようです。

小型化のために食事制限をしたり、長期にわたり低カロリーの食事を与えたりして、小型化しようとする悪質なブリーダーも存在します。むやみに小型化した犬を求める事は、こういった悪循環を生む背景にもなります。

思っていたサイズと違う、大きくなり過ぎたといって、飼育放棄される犬が増えるのはとても悲しいことです。ミックスや改良種を飼おうとする方は、サイズだけで選ぼうとしないようにしましょう。

まとめ

走るハスキーの子犬

子犬の成長には個体差があります。母犬よりも父犬よりも大きく成長することだってあります。

生後7ヶ月で家族になったうちのポメラニアンは、成犬になるまでにほとんどカラダの大きさは変わらず、いつまでも子犬のようです。

うちには猫もいますが、手の平よりも小さい生まれたばかりのときに保護し、今ではポメラニアンよりも大きなビッグキャットに成長し、予測よりも大きくなり驚きました。

予測よりもはるかに大きく成長した、予測よりもうんと小さかった、どちらも犬を育てる過程での楽しみだと思います。

ブリーダー
鈴木桂子

「大きくしたくないから」と子犬の時からむやみと食事制限をしたりするのは、正しい成長を促進せず骨の成長を妨げ、奇形化する危険もあります。しっかりとしたブリーダーであれば「大きくなる可能性もある」ことはきちんと説明してくれるはずです。
小型化された改良種を飼う方は、普通のサイズに育つことがあることを想定して迎え入れましょう。

通常は生後6~7か月ほどで体高の成長はほぼ止まり、あとは骨格がしっかりしていきます。
メスの場合は初めてのヒートが来れば、大体の成長は止まります。大きく育っても小さく育っても、可愛い家族の一員です。成長過程を共に楽しみましょう。

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