繁殖引退犬の里親になるときの注意点

繁殖引退犬の里親になるときの注意点

繁殖引退犬は全て成犬です。去勢手術または避妊手術をしていません。メス犬であれば出産経験が多い犬もいます。何等かの疾患を持っている犬もいます。病気や問題があっても愛情を持って最期までお世話できますか?

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繁殖引退犬の里親になるということ

ゴールデンレトリーバーの親子

繁殖引退犬の場合、オス犬であれば去勢手術を受けていないこと、メス犬であれば出産経験があり避妊手術を受けていないこと、人に慣れていない可能性が高いこと、環境になれるまでにとても時間がかかること、挙げればキリがないほどの問題があります。
また、ほとんどの犬が中高齢であるということも理解しておかなければなりません。

ブリーダーの元でどのような環境に置かれていたのかによっても問題は大きく変わります。しっかりお手入れや健康管理などがされており、ケージの中だけではなく外を走り回って、のびのびと暮らしてきた犬ばかりではありません。

産まれてからずっとケージの中だけで過ごし、ほとんどお手入れもされず、ボロボロの状態である犬もいます。繁殖引退犬の里親になるとき、どのようなことに注意しなければならないのでしょうか。

去勢手術または避妊手術を受けさせることができない可能性

ケージの中のトイプードル

繁殖引退犬のほとんどが中高齢の犬です。優良なブリーダーである場合、4歳を目安に繁殖犬を引退させるとされていますが、“まだ産めるから”という理由で10歳を過ぎてもまだ繁殖犬として現役の犬もいるという噂もあります。

6歳から7歳ほどで繁殖犬を引退して里親に迎えられる犬が多いようなのですが、6歳から7歳であれば、去勢手術または避妊手術を受けさせることが可能な年齢なのではないでしょうか。

しかし、メス犬の場合は出産によってカラダが深く傷ついている可能性もありますし、手術に耐えられるだけの体力がない場合もあります。どうしても手術を受けさせることが必要だと感じる場合には、獣医さんによく相談しましょう。

特別なケアが必要である可能性

歯のケアを受ける犬

繁殖引退犬の中には、お口の中に問題を抱えている犬が多いようです。犬も毎日歯磨きをしなければ歯石だらけになってしまいます。里親になり、歯石がびっしりと付いており、口臭もひどかった、というケースも多くあります。

悪い歯を抜歯するためや歯石を取り除くために全身麻酔と手術が必要になるでしょう。肝疾患や心臓疾患などを患っている犬もおり、里親になってから健康診断を受けさせたことで発覚したケースも多くあります。

繁殖犬の全てに定期的な健康診断を受けさせることはとても難しいことだと思いますが、それによって何等かの疾患のある犬が多いのではないでしょうか。

注意点

里親になり、犬に何等かの疾患が見つかった場合、適切な治療や手術やケアを受けさせてあげることができるでしょうか。高額な費用がかかってしまう可能性もあります。

病気によって、もう長く一緒に暮らすことができない可能性もあります。それでも最期までお世話してあげることができるでしょうか。

こんな可能性もあります

伏せている柴犬

産まれてからずっとケージの中だけで過ごしてきたため、人に懐かず、外に出ることやお散歩を怖がるなど、とても臆病な犬もいます。

トイレトレーニングができていない犬もいますし、家庭犬として慣れるまでにとても時間がかかったり、特別なトレーニングが必要になる可能性もあります。

人に懐かない可能性

飼い主さんや家族にも懐かず、部屋の隅に隠れてばかりいる犬もいるようです。「このままずっと懐かないままなのかな…」という不安な声もあります。

人と暮らすことに慣れておらず、新しい環境に慣れる必要もあり、ただ多くの時間が必要なだけだと思います。信頼関係を築くことにも多くの時間がかかると思いますし、少しずつ距離を縮めていけると良いのではないでしょうか。

お散歩ができない可能性

首輪やハーネスやリードを着けたことがなく、外に出たこともなく、お散歩したこともない、そんな犬もいます。首輪やハーネスやリードを着けることに慣れるためのトレーニングから始めてみると良いと思います。

いきなりお散歩へ行くのは不安でしょうし、怖がらせてしまうとトラウマになってしまう可能性もあります。外の環境に慣れてもらうため、首輪(またはハーネス)とリードを着け、抱っこでお散歩させてあげると良いと思います。外の環境に慣れてきたら少しずつ歩かせてみましょう。

まとめ

ハスキーと女性

優良なブリーダーである場合、トライアル期間(お試し期間)を設けてあることがほとんどです。人と犬との相性を確認するためです。先住犬がいる場合は犬同士の相性も確認しなければなりません。

繁殖引退犬は「成犬」です。犬と初めて暮らす方には向かない可能性もあります。犬との暮らしに憧れている方の場合、理想とは大きく違う可能性があります。なかなか懐かなくても、根気強く仲良くなる努力をすることができるでしょうか。

ご高齢の方、小さい子供がいる家庭、初心者の方、しつけができない方、このような方には里親になることが難しいかもしれません。

また、「里親に出したらおしまい」ではなく、里親に出した後も「相談にのります」「いつでも遊びに来てください」と言って下さるブリーダーさんなら安心だなと私は思います。

繁殖犬とはいえ、ずっとお世話してきた可愛い犬です。里親に出した後も「元気にしているかな」「可愛がってもらえているかな」と気になるはずです。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    50代以上 女性 グレイスママ

    今まで繁殖リタイア犬を2匹飼っています。その前はトイプードルや大型犬のイングリッシュセッターと犬には慣れていると自負していましたが、繁殖リタイア犬は本当に精神的にも辛く大変です。日々試されているような気持ちです。
    でもその分、気持ちが通じてくる、ちょっとした事が嬉しくいとおしく感じます。
    繁殖リタイア犬には本当にいろいろな事があり、可哀想で不憫な事ばかりです。
    詳しく話たいのですがながくなるのでまた、興味がある方がいらっしゃれば、次回にでも…。
  • 投稿者

    50代以上 女性 ナルミ

    私は、繁殖犬を一週間前に譲り受けました。元々、犬と猫を飼ってます。
    人間には全然懐かない繁殖犬も、同じ先輩犬には、ついて行きます。
    心が折れそうな位、懐かなくても、
    なんだか、先輩犬に助けられてます。
    本当に時間が必要なのですね、
    覚悟して、頑張ります(*´∇`*)
  • 投稿者

    40代 女性 匿名

    私は、二カ月前、5歳のトイプードルを譲ってもらいました。まだ家族には慣れてませんが、やはり可愛いです。癒されますね。もう大人だから、一緒に居れる時間はそんなに長くないので、元気には過ごし欲しいです。健康である為、避妊するべきか否か、悩んでます。この子の為にはどちらが良いのか、、、
  • 投稿者

    40代 女性 匿名

    ブリーダーさんから子犬を購入し,その母犬が引退ということで譲り受けましたが,トイレトレーニング,夜鳴き,口臭等・・何より母子で仲良く寄り添うイメージを希望していましたが,子犬は噛みつき,母犬は怒り・・・耐えきれずブリーダーさんへお返しさせていただきました。
    なついてくれていたのに可愛そうでしたが,どうしても育てる気持ちになれず,安易に馬鹿なことをしたと後悔,反省をしています。気持ちも経済的にも余裕のある方でないと無理だと実感した次第です。
  • 投稿者

    40代 女性 匿名

    廃業した繁殖家から3歳の小型犬の男の子を先月引き取りました
    死なない程度のお世話しかされてこなかったのだろうということはすぐにわかりました
    ガリガリに痩せていて食べ物には異様な貪欲さがありますが
    おやつは食べてくれる様になるまでしばらくかかりました
    抱っこも散歩も経験がないので怖くて仕方がないみたいです
    横になって熟睡できる様になるまでしばらくかかりました
    今までどんな暮らしをしていたのか想像すると本当に可哀想になります
    人から可愛がられた経験がないので仕方がないです
    これからどんな家庭犬に変化していってくれるのかとても楽しみです
  • 投稿者

    50代以上 女性 匿名

    犬を飼いたくて選んだのが繁殖引退犬の6才のトイプードルでした。
    世話をしている私にはベタベタに懐いてますが、同居している母には2年経ちますが中々懐きません。
    お手やお座り、トイレトレーニングはうまくいきませんが、おいでは完璧です(笑)
    ボール遊びもおもちゃも興味がありません。
    散歩とご飯以外はひたすら寝てます。
    口の中は最悪で口臭も酷く、2回の歯石取りで15本の歯が抜けました。今は歯磨きさせてくれるので良好です。
    子犬から飼ってる犬とはイメージが違うかもしれませんが、今では大事な相棒です。
    中々懐かず苦労してる方が多いようですが、私の場合はたいした苦労もせず、飼ってとても楽しく心の支えになってます。
    少しでも長く一緒に過ごしたいと思います。
  • 投稿者

    50代以上 女性 田中真理

    2019年8月に5か月齢のエアデールテリアの雄を購入し、11月に購入先のブリーダーからその子犬の4歳の母親犬を引き取って欲しいとの依頼を受け、お断りしたものの「どうしても」と頼み込まれて引き受けた。そして翌年2020年5月3日に近親交配で10匹出産した。産み場所さえ準備していなかったため、サンルームの縁の下で出産し、出産し始めたことに気が付いた時には、既に5匹の赤ちゃん犬が口の中に土が詰まり窒息していた。慌てて母犬と残りの5匹の赤ちゃん犬を縁の下から引きずり出して、急遽片づけた8畳の和室に移した。それからの母親犬と二人三脚(1人1匹5脚?)の子育ての日々は新しい発見と感激に満ちていた。苦労が絶えなかったことは言うまでもないが。ただ、今思うと、私は幼い頃からありとあらゆる動物を飼ってきて(今も犬の他に山羊3匹と猫1匹が居る)他の人と比べると格段に動物の行動傾向を把握する能力に長けていると思う。それだからブリーダー犬とも何も支障なしに暮らしていけるのではないかと思う。5匹の小犬の内2匹は貰われていき1匹は売られ1匹は訓練犬となり1匹は我が家で親子3匹仲良く暮らしている。明日10月9日に母犬は避妊手術と共に胃内異物混入を取り除く手術(内視鏡による除去あるいは胃切開)をうける。
    最後にブリーダーさんに送ったメールを書いておきます。
    「鈴木さんのところからやって来たエアデールテリアは、信じられないほど賢く、まだ情が深く、唯々驚いている毎日です。私は、離乳食としてローストビーフとモッツァレラチーズを粉砕したものを、大皿に盛りつけて子犬たちに与えていましたが(今も)子犬たちが食べるのを、お座りしてダーチャ(昨年購入したエアデールテリア)とまぁちゃが見守っているだけで、決してお皿に近づこうとはしません。子供たちが食べ残した分は、2匹で平らげてしまいますが。自分たちに与えられたご飯(肉類)も、子犬が近づき、あるいは口からはみ出しているものを子犬が食べようとしても決して唸ったり脅したりしません。子犬が離れていくまでじっとしています。また、子犬が1匹になった今、ダーチャとまぁちゃが遊んでやっています。詳しくは書きませんがどう見てもだれが見ても遊んでやっているとしか思えない光景です。私は15歳の時からエアデールテリアを飼ってきましたが、本当に驚いています。ありがとうございました。」
    田中真理の投稿画像
  • 投稿者

    50代以上 女性 ぴーた

    春と夏に繁殖引退犬を迎えました。

    春に来た仔は家にはすぐ慣れへそ天で寝るのも早かったのですが、外の世界を知らずにきたため半年以上経った今でも散歩が苦手で特に子どもの声がすると震えて大暴れで逃げ出します。
    中型犬に近い小型犬なのでもっと散歩で運動させたいのですが、今のところ短めの決まったコースでなるべく人のいない時間に練習しています。
    家の中では安心しているのか外で子どもの声がしようが、雷が鳴ろうがリラックスしています。
    外出から家族が返って来るとおおはしゃぎで喜んでくれてかわいさひとしおです。

    夏に来た超小型犬の仔は主に世話をする私にはすぐに慣れましたが、他の家族にはまだ心を許していないようです。
    骨折の治療をしてもらっていなかったので脚がやや不自由ですが、お散歩は大好きで雨でも行きたいと訴えてきます。
    不自由な脚をうまくかばって運動能力も高いこの仔を見ていると力づけられます。
    トイレシートの認識もできていたので初めからほぼ失敗なしでした。
    ピンポンでの吠えがあるので今トレーニング中です。
  • 投稿者

    20代 女性 匿名

    繁殖屋の崩壊でレスキューされたの柴(8歳♀6.5kg)、左後脚の先が欠損&お腹に鞭虫がいたので心配していましたが、面会後、心を決めて迎えました。
    脚は歩行や生活に支障はなく、お腹にいた鞭虫は投薬で一ヶ月で完治しました。今思えば心配しすぎだったと思っています^^;

    はじめの一週間は一度もうんちをせず、ケージに籠もっていましたが、少しずつつ我が家に慣れていってくれました。
    だっこは問題なかったため、2ヶ月ほど朝晩だっこでお散歩し、外に慣れる練習をしました。それまで山奥のケージの中で生活しており、車やバイクの音、人、傘、はためく物、色々な物が怖かったようです。
    少しずつつ近くの空き地や夜の人のいない公園でウロウロする練習をし、段々と行動できる範囲が広がりました。現在3ヶ月目ですが、ビビりつつも、少し道路を自分で歩けるようになってきました。
    トイレについては、家中のラグやソファにマーキングしたこともありましたが(笑)、シートで出来たら大げさに褒め続けたらシートでできるようになりました。最近はトイレすると褒めてほしくてアピールしてきます♡笑

    また、男性に暴力を受けたことがあるのか、男性恐怖症ですが、夫とも徐々に心を開いていってくれています。
    一歩一歩という感じですが、出来ることが増えていき、その都度とても嬉しく、子育てをしているような気分です(*^^*)

    しっぽをふってくることは稀ですが、元来甘えん坊な性格なようで、だっこすると膝の上でウトウトしてくれ、とても幸せな気持ちになります。
    繁殖引退犬を迎えることは根気強さと時間を必要としますが、ゆったりとした心持ちでその子なりの成長を喜べる方には、とても素敵な時間を過ごせるのではないかと思います。
  • 投稿者

    30代 女性 匿名

    昨日、元繁殖犬の6歳の女の子を引き取りました。
    ゲージから出ることもなく、水も飲まず、トイレもいかないため、
    少し強引ゲージから出したところ、すぐにゲージに戻ってしまいました。
    それからは、ゲージの扉を開けてお水を近くに用意して、様子を見ています。

    先代犬も同じ犬種ですがペットショップから購入し、子犬から育てたこともあってか、
    全ての物に興味を持ち、靴下もスリッパも靴もタオルも、、、いろんなもので遊んでいました。
    その子はボールを見せたらすぐに一緒に遊んでくれましたが、
    昨日迎えた子は、伏目がちでごはんもボールも反応をしめしません。
    今までいた環境と変わり、戸惑いが多いと思います。

    私たちも先代犬とは違うということをしっかりと肝に銘じで、わんこと過ごして行きたいと思います。
    人間でいえばもう40代半ば、、、これから先の犬生が素敵な時間になるようにしていきたいです。
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