犬の歯茎が黒い!色の原因や悪性腫瘍などの病気について

【獣医師監修】犬の歯茎が黒い!色の原因や悪性腫瘍などの病気について

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愛犬の歯茎が黒いことってありませんか?長い間、犬を飼っていると歯茎が黒く変色していたり、健康的ではない色を見かけることがあります。犬の歯茎が黒い時は、口腔内の健康が阻害されている可能性があります。今回は犬の歯茎が黒い原因について考えられる可能性を述べていきます。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬の歯茎が黒い原因

歯ブラシをくわえる犬

皆さんは愛犬の口の中、特に歯茎をしっかり観察したことがありますか?口の中の汚れなどが気になり、ちょっと覗く、あるいは歯磨きの際に覗くということはあるでしょう。しかし、歯茎をよく観察することはあまりないという飼い主さんが多いのではないでしょうか。

犬の歯茎も人間と同様、通常はピンク色をしていますが、中には歯茎の色が黒い犬もいます。歯茎の色が黒いと何か異常があるのではと心配になってしまいますよね。まずは犬の歯茎が黒い時の正常な場合と異常な場合の見分け方をご紹介します。

正常な場合

犬の歯茎の色が黒いからといって、必ずしも病気のサインであるとは限りません。特に生まれたばかりの赤ちゃんや子犬期の場合、先天的なものであることがほとんどです。

生まれた時から歯茎に黒い色素が付いてしまっている犬も珍しくありません。この場合は先天性の色素沈着ですので、病気ではありません。成長するに従って、黒く色素沈着した部分が大きくなってしまう可能性はありますが、前述したとおり病気ではないため、特別心配する必要はないでしょう。

この先天性の色素沈着は黒い斑点や黒い点のような形で現れることが多いため、色素斑と呼ばれることもあります。中には黒い線のように色素が沈着していることもあります。病気でない色素沈着であっても黒い部分の形はその犬によって様々です。

異常な場合

正常な場合は、先天的な色素沈着によって黒い斑点や黒い点、さらには黒い線のような形となって歯茎に色が付いてしまっていることがあります。前述したように、先天的なものであれば問題ありません。

しかし、厄介なことに歯茎が黒くなっている状態には色素沈着ではなく、病気が原因となっている場合もあります。病気が原因である場合、以前は黒い斑点などが見られていなかったのに、途中から黒い斑点や黒い線のような異常が見られるようになります。

つまり、生まれた時から付いているものではなく、成長過程で黒い部分が表に出てきている場合は病気の可能性が高いため、獣医さんに相談する必要があります。

また、ブリーダーさんやペットショップから引き取った場合は、生まれた時の状態を私たちは知りません。そのため、家に連れ帰った時点で黒いシミのようなものが歯茎に現れている場合も、念のためブリーダーさんや引き取り先のペットショップに確認したり、あるいは獣医さんに相談することをおすすめします。

歯茎が黒い犬種

口の中を見られる犬

犬の歯茎が黒くなってしまう症状ですが、よく柴犬やチワワ、ヨーキー犬種に見られることが多いという話を聞きます。しかし先天性の色素沈着は犬種によって現れやすいという確たる証拠はありません。前述した以外の犬種でも見られます。

しかし、メラノーマに関しては、小型犬とレトリーバー犬種が発症しやすいとされています。そのため、小型犬やレトリーバー犬種の飼い主さんは、特に歯茎のチェックをするようにしましょう。

病気が原因で犬の歯茎が黒い場合

犬の口元のアップ

先ほど歯茎が黒くなる原因は先天的なものと病気の2つであるという話をしました。病気が原因の場合は口の腫瘍が原因の場合が多く、できてしまった腫瘍によって、歯茎が黒くなってしまったり腫れが生じることもあります。悪性腫瘍の場合は、体の他の部位に転移してしまい、死に至る恐れもあるため、早期発見が重要です。

メラノーマ(悪性黒色腫)とは?

歯茎が黒くなる原因に挙げられる最も多い病気がメラノーマです。これは口腔内に腫瘍ができる口の腫瘍の一種で、別名「悪性黒色腫」と呼ばれているとおり、悪性腫瘍の1つです。

メラノーマは進行も速く、気付かずに放置してしまうと体の他の部位に腫瘍が転移してしまい、最悪の場合、死に至る恐れのある大変恐い病気です。

メラノーマの主な症状は歯茎の腫れや黒く変色するなどの異変です。さらに症状が進行すると口臭が酷くなったり、よだれの分泌量が多いなどの症状が現れます。まれに出血が見られることもあります。

前述したように、メラノーマは非常に進行が速い病気です。そのため、歯茎が黒くなるなどの症状が現れた時には、既に他の部位に転移していることが多いです。したがって、異変を察したら、早急に病院へ連れて行きましょう。

メラノーマの対処法

愛犬の歯茎が黒くなってしまい、その原因がメラノーマだった場合、進行も速く既に他の場所に転移している可能性も高く、飼い主としては非常に怖いですよね。中には前歯の裏にまでメラノーマの症状が現れることもあります。基本的にメラノーマであると判断された場合は、手術をして治療する方法が一般的です。

しかし完治したからといって油断はできません。メラノーマは再発する恐れもあるからです。では、メラノーマを再発させない、あるいはメラノーマに愛犬がならないよう予防する方法はあるのでしょうか。

メラノーマは口内を刺激されることで発症のリスクが高まるといわれています。そのため、その犬に合っていない硬さのおもちゃやガムなどの硬い物を噛みすぎてしまうことが原因で発症することがあります。

また虫歯や歯石、歯茎の炎症による口内のトラブルが刺激となり、メラノーマを発症させてしまうこともあります。虫歯や歯石に関しては、日頃から歯磨きをしてあげることで予防することができます。歯磨きをするだけで絶対予防できるということではありませんが、発症するリスクを軽減させることはできるでしょう。

まとめ

笑う柴犬

いかがでしたでしょう。今回ご紹介したように犬の歯茎が黒くなる原因は、先天性の色素沈着とメラノーマなどの病気による症状の2種類に分かれます。前者の場合は先天性のものなので問題はありませんが、後者の場合は腫瘍であることが多く、また進行も速いため、早急に治療をしなければ癌が転移してしまう恐れもあります。

犬の歯茎は普段の生活で見落としがちな部分ではありますが、今後メラノーマが発症してしまった際にも早急に対応できるよう、なるべく頻繁に観察しておくことが重要です。

今回、メラノーマのリスクを軽減できる可能性のある方法をご紹介しましたが、どんなに飼い主が注意していてもメラノーマを防ぐことは難しいとされています。そのため、メラノーマに当てはまる症状が現れた場合はすぐにかかりつけの病院へ連れて行き、診察や検査をしてもらいましょう。

ユーザーのコメント

  • 投稿者

    女性 もふころ

    歯茎が黒いなんて怖いですね。気になって我が家のわんこ達の歯茎も隅々までチェックしてみました。特に問題もなさそうでほっとしました。毎日貧血チェックのため口を捲るので、一緒に見ておこうと思います。
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