犬とハムスターは同居できるの?
犬を飼っている際に後からハムスターを迎えることになった、またはハムスターを飼っている際に後から犬を迎えることになったというシチュエーションは、意外にも珍しくありません。
犬、猫、ハムスターはペットの中でも人気の高い動物ですので、犬とハムスターが同じ家で同居することになるというケースは少なくないのです。しかし実際のところ、ハムスターと犬の相性は良いのでしょうか。
ハムスターにとって多くの動物が敵!
まずハムスターはネズミ科です。野生界で生きた場合、鳥類やほ乳類など、あらゆる動物に狙われるため、ほとんどの動物がハムスターにとっては天敵となります。もちろん、犬も例外ではありません。犬の祖先とされているオオカミはハムスターの仲間であるネズミを補食することがあります。
また、ハムスターは目が悪い分、聴覚と嗅覚が発達しています。筆者も昔、ハムスターを飼っていたのですが、時間が経つごとに声を認識し、近くで声をかけると「餌だ!」と思うらしく、寄ってきてくれました。
さて、そんな聴覚、嗅覚共に優れているハムスターは、犬が近くに寄ってくるとその匂いと音で存在をキャッチします。つまり、犬側はもちろん、ハムスター側も「自分以外の何かがいる…」ということは認識できてしまうわけです。
相性が良い…とは言えません
これらの情報を踏まえた上で、犬とハムスターの相性が良いかどうかと尋ねられたら、相性が良いとは言えません。やはりうさぎやモルモットに比べて体も小さいですし、警戒心も強いため、犬が近くに居るというだけでストレスが溜まってしまう子も多いです。
犬にも性格があるように、もちろんハムスターにも性格がありますので、臆病な子も居れば、意外とどっしりと構えている子もいます。ちなみに筆者のハムスターは後者の性格だったため、少しの音ではびくともしない大物でした。
また犬側が好奇心旺盛な子である場合には、ハムスターに興味を持ってしまい、しつこく観察したり、ちょんちょんとケージに触れてしまうということも考えられます。そのため、一緒に飼うこと自体は推奨できないと言えるでしょう。
犬とハムスターを同居させる際の注意点3つ
しかし、すでに一緒に同居してしまっているという場合には、これから共に同じ家の中で過ごしていくしかありませんよね。その場合には、以下のような注意点を守ることで、ハムスターにかかるストレスを軽減させてあげる事ができます。
1.家は一緒でも部屋は別にする
まず部屋を別々にするという工夫です。正確に言えば、ハムスターのケージが置かれている部屋に、犬を入れないことが大切になります。犬が同じ空間にいるだけでも小さなハムスターにとっては犬の匂いがしますので、ストレスとなってしまいます。
一軒家であれば、1階、2階とあるお家が多いと思いますので、違う階に住まわせることで、同じ家であってもほとんど別居状態の空間作りをすることが可能です。
どうしても同じ部屋で飼わなければいけないという場合には、犬の目に入らないところにケージを置きましょう。高さのある場所に置くのも良いですが、地震が来た際にケージが落ちてしまうと大惨事となってしまいます。周りを布で覆ったり、物と物の間に隠すように置くなど、工夫が必要です。
2.絶対にケージ外で会わせない
これは必ず守って欲しい注意点なのですが、ハムスターと犬をハムスターケージの外で鉢合わせさせてはいけません。どんなに大人しい犬であっても、急に追いかけ回してしまうということもありますし、そうなってしまうとハムスターが逃げ出す自体となってしまいます。
また、実は逆のパターンも可能性があるのです。犬の方が非常に大人しく、我慢強い性格である一方、ハムスターが自分の身を守るために攻撃的になり、犬に噛みつくという事態も0ではありません。
どちらも怪我をしないために、直接会わせたり、一緒に遊ばせるということはしないようにしてください。
3.常に監視する姿勢で
本来は相性が良いとは言えない動物同士ですので、同じ部屋で飼うとなれば、なるべく飼い主さんが監視し、お互いを近付けさせないという努力も必要となります。
中には大人しい犬がケージに近付き、ハムスター側は気にする様子もなく回し車を回して遊ぶというペアも居ますが、多くはハムスター側が怖がってしまいますので、近付かせないにこしたことはありません。
その辺りも飼い主さんが犬とハムスター、両方の性格や相性などを見定め、犬がケージに触れそうになったら止めるという配慮をしてあげてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。意外と多い犬とハムスターのコンビですが、実は相性が良くありません。そのため、一緒に飼う場合には、飼い主さんが日頃からしっかりと監視し、どちらにもストレスが掛からないよう工夫をしてあげる事が大切です。
どちらにせよ、どちらも大切な家族であることには変わりありませんので、のびのびと過ごせるよう、今回の注意点を踏まえた上で環境作りを考えてみてくださいね!