車や自転車に吠えだす原因
愛犬との散歩の時間はとても有意義なものですよね。季節や気候を感じながら外を歩くと、良い気分転換にもなります。
しかし、さっきまでおとなしかった愛犬が、突然近くを通り過ぎる車や自転車に向かって吠えたり、飛びついたという経験をされた方も少なくないのではないでしょうか。
いくらリードを持っているとはいえ、大型犬など力の強いワンちゃんの場合、急な力に引っ張られて危険な目に遭う可能性も十分にあります。
なぜ、ワンちゃんは車や自動車に向かっていこうとするのでしょうか。
1.オオカミ時代の名残
ワンちゃんの祖先がオオカミということをご存知の方も多いと思います。
そのオオカミ時代の、「動いている獲物を追いかける」という習性が現在のワンちゃんにも残っていて、車や自転車など動いているものを捕えようとして向かっていくことがあります。
特に素早く動くものは、本能的に反応してしまうようです。
2.犬種特有の習性
牧羊犬として活躍してきたボーダーコリーは特に動くものを追う傾向が高いといわれています。その習性が潜在的に残っていて車や自転車に吠える場合もあります。
対象を吠えながら追いかけたり、止めるために回り込もうとしたりする子もいます。
野生時代の名残や犬種の習性だからといっても、そのまま放置しておいては大変危険です。どうすれば、突然吠えたり飛びついたりしなくなるのでしょうか。
車や自転車に吠えるのをやめさせるには?
車や自転車に反応してしまうワンちゃんの行動をやめさせる為には、ワンちゃんとの主従関係と信頼関係をいかにしっかりと築いているかが重要です。
散歩をしているワンちゃんの中には、「グイグイとリードを引っ張って飼い主さんは後からついてくる」パターンと「引っ張らせないために、飼い主さんがリードを短く持っている」パターンがよく見られます。
この二つはまだワンちゃんと飼い主さんの主従関係、信頼関係が不十分といえワンちゃんがリーダー意識を持っていることがほとんどです。ほぼ毎日同じコースを散歩するワンちゃんにとって、そこは自分のテリトリーになります。
そのテリトリーの中に他のワンちゃんや、車や自動車など侵入者が現れれば、仲間である飼い主さんを守ろうと威嚇したり追いはらおうとします。その結果、動いているものに反応して飛びつく、吠えるなどの行動を起こしてしまうのです。
リーダーウォークを徹底させる
「リーダーウォーク」とは飼い主さんが主導でワンちゃんを散歩させることです。飼い主さんがリーダーとなって、歩くスピードや行き先を決める、飼い主さんが止まればワンちゃんも止まるというしつけ方法です。
リーダーウォークは愛犬を危険な目に遭わせない為だけでなく他にもさまざまな効果が期待できます。
ワンちゃんが前へ前へとリードを引っ張る歩き方だと前傾姿勢となり首の骨や肩、膝に負担がかかってしまいますが、リーダーウォークの場合はその姿勢を少なくして、ワンちゃんの負担を軽減させることができます。
また、ワンちゃんの意識は飼い主さんに向いている為、拾い食いの防止にも繋がります。リーダーウォークの基本となるものが以下の6項目です。
- 人の左側を歩く
- 人より前へ出ずに歩く
- リードを引っ張らない
- 飼い主の移動に合わせて、左側の位置を守った状態でついてくる
- 飼い主が止まったら自分も止まりその場に座る
- 飼い主が歩き出したら再び歩きだす
きちんとリーダーウォークができるようになるまでは、根気強くトレーニングをする必要があります。
まとめ
ワンちゃんが車や自転車に吠えたり飛びついたりする理由は、野生時代の本能や犬種特有の習性によるものだということがわかりました。
この状態を改善する為には、ワンちゃんと飼い主さんとの信頼関係や主従関係が大きく影響してきます。今回お伝えしたリーダーウォークは主従関係を築く為に効果的なしつけ方法です。
簡単そうに見えて中々うまく習得できないと悩む飼い主さんも多くいますが、根気強くトレーニングをして、散歩中はリーダーウォークを徹底させると大きな結果が見えてくるでしょう。
愛犬の身を守る為にも私たちがリーダーとなる必要があります。