他人事じゃない?老犬介護により「鬱」を発症することも

【獣医師監修】他人事じゃない?老犬介護により「鬱」を発症することも

我が子の介護だから私は大丈夫!なんて他人事に思っていた老犬の介護による鬱。私もストレスと自己嫌悪に苦しみ、後悔が多く残りました。同じ思いをして欲しくないため、少しばかりのアドバイスをまとめてみました。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

老犬の介護と鬱について

なに?

大切な愛犬の介護、しかし、介護の期間が長くなればなるほど、飼い主さんにかかるストレスや負担もとても大きなものです。

どんなに大切な可愛い愛犬であっても、介護はとても大変であり、ときに壮絶であり、簡単に乗り越えられる問題ではありません。

大切な可愛い愛犬の介護だからこそ、ストレスや負担は大きいのです。

私もこれまでに2匹の愛犬を見送りましたが、初代わんこの介護はわずか一週間のとても短い期間であり、あっという間で「もっとこうしてあげたかった」と後悔ばかりでした。

二代目わんこの介護はとても長く、寝たきりになってから半年ちょっとありました。

ごはんを食べさせるのに1時間かかり、サークルを抜け出して部屋のあちこちでおトイレをしてしまうためお掃除が大変で、朝昼夜問わず鳴き続け、本当にストレスで鬱にもなりそうな出来事がたくさんありました。

老犬の介護をされた方から…

  • 大型犬の介護で膝や腰を痛めた
  • 寝たきりの愛犬を叱ってしまい後悔で大泣きした
  • ひとりで抱え込まないで家族で分担して欲しい
  • 犬仲間同士で介護の悩みや愚痴を相談し合って欲しい
  • 完璧な介護ができる人なんていません
  • たまには手を抜いても大丈夫
  • 上手くできなくても自分を責めないで欲しい
  • SNSで老犬の介護をしている同士のコミュニケーションをとることができる

同じ経験をしたからこそ、同じ経験をしているからこそ、良い理解者になることもできますし、老犬の介護に関する知恵を貸してもらうこともできます。

良いアドバイスをもらうこともできますし、介護が楽になるグッズを教えてもらったりなど、ひとりで解決しようとせず、ひとりで介護しようとせず、もっと周りに頼って良いんです。

家族や友達や犬友達、身近に頼れる人がいないのであれば、SNSなどを利用してみましょう。

飼い主さんの高齢化が鬱の原因に!?

ソファにお座りするゴールデンレトリーバー

20代~40代の飼い主さんの割合が12%~14%であるのに対して、50代以上の飼い主さんの割合が15%~17%と高くなっています。

中でも50代と60代の飼い主さんが多く、飼い主さんの高齢化が問題視されることもあります。

飼い主さんが高齢であることによって、お散歩が不十分であったり、お散歩に全く連れて行ってもらうことができなかったり、適切な飼育がされなかったことによって、人を襲うなどの問題行動を起こす犬が増えています。

愛犬が老犬になり、介護が必要になったとき、飼い主さんが高齢である場合も多く、十分な介護をしてあげることができない、介護が大変で鬱になってしまう、などのケースが増えています。

人間界でも老老介護が問題視されていますが、愛犬と飼い主さんの老老介護も問題視されているんです。

飼い主さんが高齢であることにより、飼い主さんの健康に問題が発生すると、老犬の介護はもっと深刻な状態になりますし、あまりにも大変な愛犬の介護によって、カラダを壊してしまうだけではなく、心まで壊してしまう飼い主さんも多いようなのです。

愛犬の介護によって鬱を発症してしまわないために

眠たいワン

愛犬の介護のストレスから、イライラしてしまい愛犬を叱ってしまったり、声を浴びせてしまったり、その後大きな自己嫌悪に陥ってしまったり、そうなってしまうと飼い主さんの体調や精神にも問題が起きやすくなりますし、鬱を発症してしまうほど追い詰められてしまう可能性もあります。

愛犬のためにも何ひとつ良いことはありません。

安楽死させた方が良いのか、保健所に連れて行った方が良いのか、老犬施設に連れて行った方が良いのか、どんどん悪い方へと考えてしまいます。

愛犬の介護によって鬱を発症させてしまわないためにできることは

  • 家族で介護を分担すること
  • ストレスを発散すること
  • 気分転換をすること
  • 自分のための時間を持つこと
  • 介護グッズをフル活用する
  • 老犬デイケアサービスを利用する
  • SNSを利用して介護をする飼い主さん同士のコミュニケーションをとる

など、できることは数えきれないくらいたくさんあります。

おすすめ!「老犬ホーム」

メディアでも取り上げられ話題になっていますが、老犬が入所することができる施設があります。看護師さんやトリマーさんなどの老犬のお世話をしてくれるスタッフがおり、犬の介護に適した環境が整っている施設です。

ただ、飼い主さんと離れて暮らさなければならないため、飼い主さんの介護のストレスは軽減されますが、愛犬にとってはとても寂しく悲しいものであるかもしれません。

おすすめ!「老犬デイケア」

介護が必要な愛犬、でも仕事は休めない、ひとりでお留守番をさせるのは不安。そんな飼い主さんにおすすめなのが、デイケアサービスです。

デイケアサービスとは、一時的に愛犬を預かってお世話してもらうことができるサービスです。獣医師さんと看護師さんが常駐している施設もあります。老犬ホームでのデイケアもありますし、動物病院やペットホテルでの預かりも利用できます。週末預ける、祝日に預けるなど飼い主さんがしっかり休みながら介護を続けることが大切だと思います。

  • 健康チェック
  • 体調チェック
  • 食事の介助
  • 排泄の介助
  • 床ずれケア
  • グルーミング
  • ストレッチ
  • マッサージ
  • 日光浴
  • お散歩

など、たくさんのケアを受けることができますので、飼い主さんの介護のストレスや負担を大幅に減らすことができ、お仕事に行っている間も安心して預けることができます。

まとめ

老犬の食事の介護

老犬の介護で鬱を発症してしまう飼い主さんが増えているようです。そうなってしまわないためには、もっと周りを頼ってください。獣医さんに相談するだけでも心がスッと楽になります。

SNSで同じように老犬の介護をされている人と会話をするだけで「私だけじゃないんだ、みんな同じなんだ。」と楽な気持ちになります。

介護グッズ、デイケアサービス、動物病院やペットホテルの預かりなど、ぜひ利用してください。

たくさんのお金が必要かもしれませんが、それは、犬と暮そうと決めたときから覚悟されているはずです。たくさんの癒しと愛をくれた愛犬の最後です。

鬱になるほど自分自身を犠牲にする必要はありませんが、ストレスを発散させつつ、息抜きをしつつ、ためには手を抜きながら、楽しい時間を過ごせると良いですよね。

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