いやだ!まだ帰らない!どうして?散歩から帰りたくない理由
「散歩から帰ったらやる事がいっぱいあるのに」「これだけ歩いたのにどうして帰りたくないの?」など、飼い主さんはいろいろ考えますよね。
なぜ?どうして?とイライラしてしまうその前に、犬の気持ちになってみれば理由が見えてくるかもしれません。
犬が散歩に行きたいのはなぜ?
人間は室内で過ごしてもテレビやネットを観る、家事をするなど好きに過ごせますし、いつでも自由に外に出ることもできますが、犬の場合はそれは叶いません。
室内飼いでも外飼いでも、犬が1日に動ける範囲は限られています。
外には楽しい刺激がたくさんあります。良い匂いのする花や木、葉っぱの積もった歩きやすい道、爽やかな風や空気、好きな犬に会えるなど楽しい出来事が待っています。
なにより、一番の楽しみは飼い主さんとのコミュニケーションです。アイコンタクトを取りながら大好きな飼い主さんと一緒に散歩するのは、犬にとっては本当に幸せなひと時なんです。
そんなひと時を楽しみにしていない訳はないですよね。だから「散歩」と言う言葉に反応して嬉しそうに走ってきたり、リードをくわえて持って来て「早く行こうよ」とおねだりしてしまうのです。
どうして散歩から帰りたくないの?
幸せな時間が少しでも長く続いて欲しいと思うのは、人間も犬も同じです。
楽しい気分の真っ只中に帰ろうと言われたり態度で示されると、人間でも「いやだな」と思いますよね?犬にも感情や気持ちがあるので、「今日はもう少し散歩していたいな」「あの場所に行きたいな」と思っているかもしれません。
そんな時に「帰ろう」なんて言葉を聞くと「いやだ!」と、家と逆の方向を向いたり、リードをグンと引っ張って抵抗したくなるのも理解できます。もう少し飼い主さんと楽しい時間を共有したいと切ない思いを抱いているのかもしれません。
そんな大好きな散歩に行きたがらなかったり、早々に帰ろうとする場合は、体の調子が悪いことが考えられます。様子を見て2〜3日続くようであれば、動物病院を受診しましょう。
帰りたがらない時はどうすればいいの?
散歩は排泄のためだけに行っていたり、散歩中に一言の会話もなくただ歩かせていたりはしませんか?
排泄したら散歩も終わりや、ただ事務的に歩いているだけと犬が感じてしまえば、楽しくもないしコミュニケーションも取れていないと悲しい気持ちになり、満足してくれるはずがありません。
監修ドッグトレーナーによる補足
犬は、飼い主さんとのコミュニケーションだけを楽しんでるわけではありません。
いつも構ってくれるご近所さんや、いつもの公園で会う犬友だちとのコミュニケーションも楽しんでいます。だから散歩は犬にとって大切なのです。
排泄のためではなく楽しむための散歩
まずは「散歩=排泄のため」という方式を犬の頭の中から消してあげましょう。
散歩前に排泄を済ませたり、排泄が終わった直後に帰らずにもう少し一緒に歩いてから「帰ろうか」と話しかけることで、散歩は排泄のためではないんだと理解するようになり、散歩が楽しいものに変わって満足感も出てくるでしょう。
事務的ではなくコミュニケーションを楽しむための散歩
犬の散歩は、運動や肥満防止など健康維持のために欠かせないものだと分かっていますが、ただただ黙々と一緒に歩いても犬は楽しく感じません。
犬の立場になって考えてみて下さい。
家族や友達と一緒に歩いている時に、黙って歩いて楽しいですか?楽しくありませんよね?犬は人間以上に飼い主さんの言葉や動作を待っています。
「風が気持ちいいね」「お花が咲いてるよ」など、何気ない一言でいいので話しかけてコミュニケーションを取ってあげましょう。その言葉で犬は嬉しい気持ちになって散歩が楽しく感じてくれるはずです。
食いしん坊な子には
多くの飼い主さんはご存知かと思いますが、食後の散歩は犬の体を危険に晒してしまいます。ゆっくり歩いていても、食後に散歩で体が活性化すると、胃拡張や胃捻転などのリスクが伴うと言われています。
散歩は食前に行い、「散歩が終わればご飯が待ってる」「おやつが待ってる」など、家に帰っても楽しみが待ってると思わせてあげましょう。そうすると自然と帰宅の足取りも軽やかになってくれるでしょう。
まとめ
我が家では、「いやだ!」と愛犬に抵抗された経験はありませんが、散歩中は「お花いい匂いだね」「ワンコが来たよ!かわいいね~」などと四六時中話しかけていると、その都度目を合わせて、まるで言葉を理解しているように嬉しそうに微笑んでいました。
愛犬と過ごせる時間は非常に短く、そしてかけがえのないものです。今はもう側に居ない愛犬と思い切り散歩に行きたいと、亡くしてからない物ねだりをしてしまいます。
あなたの愛犬との大切なひと時である散歩を思い切り楽しんでくださいね!
監修ドッグトレーナーによる補足
犬は、人間の言葉は理解できませんが、言葉の裏側にある気持ちは汲み取れる素晴らしいパートナーです。
「言葉が分からいから話しかけなくていい」などと思わず、あなたの愛情や気持ちを伝えるために、いつも話しかけてあげましょう。