夏の散歩は気を付けて!アスファルトはこんなに熱い!
私たち人間は、靴を履いているためあまり気が付かないかもしれませんが、夏場アスファルトの温度はとんでもないことになっています。 人間だって裸足で熱いアスファルトの上は歩けませんよね? 犬は肉球があるから大丈夫?そんなことはないのです。
夏のアスファルトはこんなに熱い
日陰や日向、時間帯など環境によって変わりますが、アメリカの調査では次のような数字が出ています。
- 気温25℃のとき、アスファルト表面温度は52℃
- 気温30℃のとき、アスファルトの表面温度は57℃
- 気温31℃のとき、アスファルトの表面温度は62℃
アスファルトの表面温度は、気温の倍近くあるんですね。
42℃で火傷の恐れ?
生物のたんぱく質は42℃で変質します。お料理でお肉を焼くのをイメージしてください。犬の肉球もたんぱく質です。42℃以上では変質してしまいます(細胞組織が死んでしまいます)。 だからといって、42℃まで犬の肉球は大丈夫というわけではありません。犬の肉球が何度まで耐えられるかという明確な数字はありませんが、人間の場合は40℃~50℃のものに長時間触れていると低温火傷という症状を起こします。
アスファルトに手の平を当てて要確認!
まだ朝早いから、もう日が落ちたから、といって油断できません。アスファルトはしばらく熱を溜め込む性質があります。
日中灼熱だった場合、日が落ちてからもアスファルトがしばらく熱い場合がありますので、愛犬のお散歩前に必ずアスファルトに手の平を当てて熱さを確認をしましょう。
犬の肉球が火傷をしてしまう恐れがある温度が42℃と前述しましたが、これはだいたい人間が入るお風呂と同じくらいで、熱めの温度です。 手の平をアスファルトにぺったり当てて、しばらく手を当て続けることができる温度か確認してください。 また、アスファルトに近い低い部分は人間の顔周りよりだいぶ温度が高いはず。肉球の火傷だけでなく、熱中症対策のために、愛犬の首に保冷剤を巻いたり、散歩中の給水を心がけるなど夏の散歩はいろいろと気を配る必要があります。
肉球を火傷しているかも?チェック項目と対処法
散歩から帰ったら、愛犬の足を拭くついでに肉球を念入りに確認しましょう。
散歩から帰ったら肉球チェック
以下の症状がないか確認しましょう。
- 歩くのを嫌がったり、歩きにくそうにする
- 足先を舐めたり噛む
- 肉球が赤くなっていたり、黒ずんだりしている
- 肉球に腫れや水膨れがある
肉球を火傷してしまったときの応急処置
前述のチェック項目によって愛犬の肉球が火傷をしているとわかったら、まずは落ち着いて患部を冷やしましょう。可能ならば、流水で冷やしてあげると、患部を清潔に保つことができます。
充分に冷やしたら、患部を清潔なガーゼやタオルで保護し、動物病院へ行って治療をしてもらってください。
注意!火傷はこわい
犬の肉球は黒かったり茶色かったりして、人間の皮膚に比べて火傷の症状が目視でわかりにくいため、「これくらいなら大丈夫かな」と思ってしまいがちです。
実際は大変な火傷状態かもしれませんし、火傷というのはゆっくりと進行するものだと覚えておいてください。内部にこもった熱は、時間をかけてじわじわと細胞組織を壊死させていく恐れがあります。
肉球が火傷をしないための対処法
アスファルトに手の平を当てて、温度をチェックすると前述しましたが、他にもこんな対策をおすすめします。
- 犬用の靴やソックスを履かせる
- 草や土の上を歩かせる
- 出来るだけ日陰を歩かせる
日中は地面が暑くなります。熱中症も起こしやすいため、火傷の予防だけでなく熱中症予防のためにも私たちが暑いと感じる時間帯の散歩はやめましょう。
まとめ
火傷防止のために犬に靴を履かせるのは得策ではありますが、そもそもそんなにアスファルトが熱いときには散歩に出ないことが賢明です。中には肉球が炎症を起こしやすいワンちゃんがいるようですので、そういったワンちゃんには靴を履くことはいい対策かもしれませんね。
アスファルトの温度を確認してから散歩に出たものの、途中で日の照りが強くなってきて心配となったら、小型犬なら抱っこをして帰れますが、大きなワンちゃんだとそうはいきません。もしもの時のために、お散歩バッグに犬用の靴下や靴を入れておくのもよいかもしれませんね。
私の住む地域では、昨年は朝6時の段階ですでに気温が30℃近くの日が多く、犬の散歩には苦労しました。今年も猛暑が予想されていますので気がかりです。これからの熱い季節は、愛犬が健康的に過ごせるよういろいろと気を遣う必要がありますね。
人の場合50度であれば3分間、40度であれば6時間皮膚にあたり続けると低温やけどを起こすといわれています