ラサ・アプソを飼う時に知っておきたい特徴や性格、飼い方からしつけまで

ラサ・アプソを飼う時に知っておきたい特徴や性格、飼い方からしつけまで

ラサ・アプソという犬を知っていますか?日本ではあまりなじみの無い犬種ですが、実はシー・ズーの祖先でとても長いルーツがあるのです。一説によると約2000年の歴史を持ち、「幸福をもたらす魔除け犬」として尊重され、贈りものにもなっていたラサ・アプソ。日本での登録数は年々減少傾向にあり、さらに希少になってきたその生態について、ここではラサ・アプソの特徴や性格、飼い方やしつけなどを探っていきます。

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あなたは「ラサ・アプソ」という犬種をご存知でしょうか?
あまり聞きなれない犬種ではありますが、実はラサアプソはシーズーの祖先にあたる犬種なんです。日本ではメジャーとは言えない犬種ですが、その美しい容姿に魅了されて飼っている愛犬家も少なくはありません。

では、「ラサ・アプソ」とはいったいどのような特徴を持っているのでしょうか?この記事ではその特徴から性格、ラサアプソが持つ美しい被毛から寿命、平均的な価格、飼い方やしつけなど、ラサアプソの基本的な情報を紹介していきます。これから犬を飼う、ラサアプソを飼いたいと思っているという方はぜひ参考にしてみてくださいね。

ラサ・アプソの特徴

芝生の上を歩くラサ

容姿について

ラサ・アプソは体高25~28cm、足は短めで体高よりも体長がある小型犬です。オスよりもメスの方が若干小さめですが体格差はそれほどなく、骨格もしっかりしています。発達した筋肉を持ち、蹴り上げる力が強く瞬発力も優れています。

垂れ耳ですが、聴覚が非常に優れていて物音をとてもよく聞いています。それ故に、掃除機などの身近な大きい音が苦手な子もいるようです。雪山では雪崩の兆候をいち早く察知することができたため、連れ立って行くこともあったようです。

目の色は、栗色から暗色で丸みのあるアーモンドアイです。長い被毛で隠れがちですが、よく見えるようクリッピングしてあげると良いでしょう。

歯の噛み合わせは、下の歯がやや出ているアンダーショットや上下の歯がぴたりと合わさるレベルバイトが良いとされています。しっかりした牙を持ち顎の力もあります。

被毛はチベットの寒冷気象に合わせて、量も多い進化したダブルコートです。足元までの流れるような長毛が魅力です。

シー・ズーとの違い

一見すると同じ犬種と間違われやすいラサ・アプソとシー・ズーですが、容姿で大きく違う点は鼻の長さです。やや上向きのぺちゃんこな鼻を持つシー・ズーに対し、ラサ・アプソは前に伸びた鼻を持っています。

ラサ・アプソの主な性格

ラサの顔のアップ

警戒心の強い人見知り

ラサ・アプソは警戒心の強い犬です。初めて見る人やものに対して、過剰なほどの警戒をみせます。「アプソ・セン・カイ(よく吠えるライオンに似た犬)」といわれているように、とてもよく吠えます。常にアンテナを張り屋内外の物音を聞いているので、番犬としての役割もしっかりと果たすことができます。
また、個体差はありますが、人見知りをする犬種です。初めて対面する時には、びっくりした表情と行動を起こしますが、慣れれば打ち解けることができます。

甘え上手で頑固な面も

警戒心が解け信頼関係を築けると、忠実にアイコンタクトを取れるようになります。
感情表現が豊かなラサ・アプソは自尊心の強い犬です。散歩に行く時、遊んでもらえた時、面白くない時、おもちゃがなくなった時、すべての表情が違います。

家族には深い愛情を持ち甘えてきます。とても活発でいつでも構ってもらえるように家族の行動をよく見ています。ただ、可愛いからと甘やかしすぎると、ラサ・アプソ本来の頑固な面が顔を見せます。学習能力の高い犬なので、一度わがままを覚えてしまうとしつけ直すのはとても大変です。

ラサ・アプソの被毛について

左向きの全体の写真

ラサ・アプソの毛色のカラーバリエーションは様々です。これといって決まったカラーはなく、一般的によく見るものではクリーム、ハニーゴールドなどの茶色系からグレー、そしてブラックといった単色もあります。カラーによる違いは特になく性格もそれぞれ。
子犬の頃は目の位置がわからないほど真っ黒な顔だったのに、成長とともに薄くなっていき、口ひげだけが黒く残ったというのもラサ・アプソのカラーとして、独特な特徴の一つかもしれません。

また、内側は柔らかく外側はハリのある被毛をラサ・アプソは持っています。とても毛ぶきがいいのでぬいぐるみのようなシルエットをしています。

ラサ・アプソは「抜け毛」が多い方ですが、ごっそり抜けるということはありません。日々のブラッシングで十分対応できるでしょう。ですが、絡まりやすい毛質のため換毛期のブラッシングは特にこまめに行う必要があります。

ラサ・アプソの寿命

眠っている年老いたラサ

ラサ・アプソの平均寿命は12~14歳と比較的長生きする傾向にあります。年々寿命も延びていき、昨今では20歳近くまで生きることも珍しくはありません。ラサ・アプソの最高年齢は29歳という記録もあるほどです。
子犬の頃からちゃんと運動をしておくと、シニア期以降にもしっかりとした足腰を保つことができ長生きにもつながります。

年老いてからも、好きな習慣を無理なく続けてあげると、身体ともに充実した日々を過ごすことができます。ストレスのない生活を送ることも長生きの秘訣です。

ラサ・アプソの平均体重

窓際で外を見ている犬

ラサ・アプソの平均体重はオス、メスともに6~7kgほどです。美味しいものが大好きで食欲旺盛なため、太りすぎないよう体重管理には注意が必要です。発達した筋肉があるので、運動を続けて体重を維持していくことが重要になります。とはいえ小型犬ですので、屋内での短距離ボール投げでも十分効果が期待できます。

ラサ・アプソを迎え入れる

全体の写っているラサの子犬

ペットショップ

日本でのラサ・アプソの知名度は低く、ペットショップでもなかなか目にすることはありません。価格も12万~17万前後と幅が広く、オスよりもメスの方が高い傾向にあります。店頭で見る機会が多いのはオスの方です。
稀にペットショップのサイト上に情報が出ていることがあるので、こまめにチェックしていると希望通りのラサ・アプソに出会えるかもしれません。

ブリーダー

ラサ・アプソメインのブリーダーは少なく、探すことは容易ではありません。ブリーダー紹介サイトや子犬情報ブログ、掲示板から情報を探していくことになります。
直接ブリーダーから迎える場合も6万~11万と金額の幅がありますが、生まれた環境や親犬を知ることができるのでお勧めです。また、長く親犬の元にいることで免疫力が高くなり感染症などの心配も少なくなります。

なかにはラサ・アプソの血統を守り維持するブリーダーも存在します。その分価格も高くなりますが、ラサ・アプソについての情報や知識がとても深く、これから長く付き合っていこうと思う場合は、こういった信頼できるブリーダーに相談するのもよいかと思います。

里親として

里親を募集しているサイトから探して迎え入れるということもできます。価格は2万~になる場合が多いようです。事情があり飼えなくなってしまった人などから譲り受け、新しい家族として一から信頼関係を築いていくのも良いでしょう。また動物病院で里親募集のチラシを置いていることもあります。動物病院と情報の共有もできるので安心です。

ラサ・アプソのしつけ方

芝生が気になるラサの子犬

ラサ・アプソは学習能力が高いので物覚えは早い方です。子犬のうちは食べることよりも遊ぶことが大好きなので、興味を持つものを使ってしつけていくのも効果的です。聴覚がとても優れていることから、飼い主の声のトーンを聞き分けることができます。しつけている最中は声にメリハリをつけていくことが大事です。

自尊心がはっきりしていることから、わがままが出てしまい苦労することも多いのですが、根気よく続けることで素直に吸収してくれるようになります。
ひとつひとつ飼い主と一緒に覚えていくことで信頼関係をさらに深めることができるでしょう。

ラサ・アプソがかかりやすい病気

床の上で丸くなるラサの子犬

ラサ・アプソは遺伝する病気が比較的少ない犬種です。
長毛が目にかかり結膜炎角膜炎を起こすことがありますので、日頃から衛生面には注意して見ておくことが必要です。目元にかかる毛はクリッピングや、あらかじめカットしておくことで十分予防できます。

その他、チェリーアイになりやすい犬種としての報告もあります。生後半年から2歳までに発症することが多いようです。予防することはできない病気ですので、発症してしまった場合は早期に治療を進める必要があります。

垂れ耳で内側にも耳毛があることから、中の湿度が高くなりがちです。細菌などで炎症を起こさないよう耳毛を抜く必要がありますが、これは手馴れていないと難しいことですので、トリマーや動物病院で処置してもらうと良いかと思います。

どのような病気でも早期発見、早期治療をすることが大切です。おかしいなと感じたら早めに動物病院へ連れて行き、獣医の診察を受けましょう。年一回の健康診断も有効的です。

まとめ

左向きで笑顔のラサ

とても頑固でよく吠えて意思のはっきりした犬種であるラサ・アプソは、犬を飼うことが初めての方には向かない犬種かもしれません。ですが、一度信頼関係が築けると良きパートナーとなり、わがままだけどそこがいい、そう思えるようになります。

「幸運をもたらす魔除け犬」比較的長寿命なラサ・アプソと長い時間を一緒に生活していくうちに、たくさんの「幸運」を感じ取れるのではないでしょうか。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    40代 女性 RYUCH

    ラソアプソ…言いにくいけどなんだか気になるし、口に出して言いたくなる犬種ですね(;^ω^)昔買った犬雑誌の付録に犬種図鑑みたいな冊子がついていたんですが、それでチラッと見かけたことがあるくらいでほぼ知らない犬種です。毛がツヤツヤで長くて特徴的ですが、これがカットされていたりしたら確かにシーズーと見分けがつかない気がします。シーズーは近所でもチラホラ見かけるので、その中にラソアプソがいたりするのかな??とちょっと気になっちゃいました。両者の違いは鼻なんですね。今度散歩で見かけたらチェックしてみようと思います。頑固で自尊心が強いとなるとしつけも手強そうですが、信頼を勝ち得たらすごくいいパートナーになれそうですね!
  • 投稿者

    50代以上 女性 ラサラブ

    母が初代ラサアプソを、私は今2代目3代目と共に暮らしてます。確かに人見知りをしますし、音に敏感。 でも無駄吠えもしないし、トイレットトレーニングにも苦労しませんでした。他の犬種とも暮らしましたが、ラサは、ある意味飼いやすい犬種です。お散歩も行っても行かなくても大丈夫。部屋でボール遊びをしてあげると喜びますよ。
    賢く、とても愛らしい。可愛い一言です。
  • 投稿者

    女性 Sachi

    同じマンションの人がラサアプソを飼っています。この名前を知らなったので、最初見た時はシーズーかマルチーズかと思っていました。記事にも書いてありますが、結構他の人には警戒心を持っているようです。いつも私が触ろうとすると怒ります(笑)。飼い主さんも「頑固で困るわ~」と言っていました。しかし、とても品があって綺麗な毛並みをしている可愛い犬だと思います。
  • 投稿者

    30代 女性 ハッピー

    以前公園でちょっとノ―ズの長いシーズーと出会ったのですが、ラサ・アプソって名前だったんですね。シーズーよりちょっと凛々しい感じの印象を受けました。
    たしかに少し臆病な感じの子でしたが、飼い主さんの言う事を良く聞いていて、とても賢そうなわんちゃんでした。その子の場合、飼い主さんとしっかりとした信頼関係が出来ていたのかもしれませんね。
  • 投稿者

    30代 女性 ハッピー

    以前公園でちょっとノ―ズの長いシーズーと出会ったのですが、ラサ・アプソって名前だったんですね。シーズーよりちょっと凛々しい感じの印象を受けました。
    たしかに少し臆病な感じの子でしたが、飼い主さんの言う事を良く聞いていて、とても賢そうなわんちゃんでした。その子の場合、飼い主さんとしっかりとした信頼関係が出来ていたのかもしれませんね。
  • 投稿者

    女性 ドン

    初めて見聞きした犬種ですが、きれいなロングコートで美しい犬ですね。お顔もチャーミング。こんなかわいらしい犬なのに「良く吠えるライオンみたいな犬」という名前だなんて、ちょっとおもしろいです。きっと勝ち気で良く吠える気質なのでしょうね、名前になるくらいですから。
  • 投稿者

    20代 女性 ゆず

    ラサアプソが通った後のフローリングの床は綺麗になっていそうですね。(笑)
    たまに見かける犬種でなんていう種類なんだろう?と気になっていました。ラサアプソって言うんですね!あれだけ被毛が長いとお手入れは大変そうですが、ヘアアレンジがいろいろできてオシャレが楽しめそうです♡
    ちゃんと大切に育てれば長生きしてくれるのも飼い主にとって嬉しいポイントですね。
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