ボルゾイのしつけ方
ボルゾイのしつけは信頼関係と主従関係から始める
全ての犬で共通することですが、しつけはまず、飼い主が信頼関係の元で犬のリーダーになることから始まります。これはそれから始まるしつけをスムーズに行う上で欠かせないことです。
ボルゾイとの信頼関係を築くためには、飼い主がボルゾイのことを理解してあげることが大切です。ボルゾイの性質を理解し、ボルゾイが何を望んでいるのか、ボルゾイの気持ちに寄り添うことで信頼関係を構築していきます。
ボルゾイのしつけはできる限り叱らない
ボルゾイのしつけは「叱らずに褒めてあげること」「褒めて伸ばしてあげること」ということがよく言われます。しかし、ボルゾイは独立心が強い上マイペースです。なかなか飼い主の思惑通りに動いてくれず、飼い主をイライラさせてしまうかもしれません。ではそんなときでも、叱らずにボルゾイをしつけていくには、どうすればよいのでしょうか。
- ボルゾイが正しいことをしたら褒めてあげる
- いけないことをするのを、飼い主が防いであげる
- ボルゾイの欲求を満たしてあげる
ボルゾイが正しいことをしたら褒めてあげる
例えば、ボルゾイが遊んでほしくて飼い主に跳びついてきたとします。ここで飼い主が「ダメ」とか「ストップ」と声を張り上げるのは逆効果になることがあります。ボルゾイが飼い主を怖がるようになり、他のしつけも上手くいかなくなる場合があります。それとは逆に、自分に構ってくれていると勘違いし、どんどん跳びつくようになる可能性があるからです。
このように、してはいけないことをした場合は、ボルゾイに背を向け無視する方法をとるのがいいでしょう。構ってもらえず、おとなしくなったボルゾイに、すかさずご褒美のおやつを与え、褒めてあげます。これを繰り返し行うことで、ご褒美を貰えることが「してはいけないこと」と結びつき、してはいけない行動をしなくなります。これは褒めて伸ばすボルゾイのしつけ方として有効です。
いけないことをするのを飼い主が防いであげる
かじられて困るものをボルゾイの近くに置かない、散歩中に前方から人が来たらボルゾイの名前を呼んで気をそらせるなど事前にボルゾイの気持ちを読み、問題行動を起こさせないようにすることもボルゾイを叱らない方法の一つです。
ボルゾイの欲求を満たしてあげる
ボルゾイが無駄に吠えたり、物を壊したりかじったりするのには、ボルゾイのストレスに原因がある場合があります。このような行動をすると、しつけで解決しようとしがちですが、ボルゾイに運動は足りているか、何かストレスになるようなことはないかを考え解消してあげると、問題行動がおさまる場合があります。
ボルゾイのしつけを始める時期
ボルゾイのしつけはいつから始めるのが有効なのでしょうか。ボルゾイは大型犬ですので、小型犬や中型犬より成長のスピードが遅めです。とはいえ、人間と比べたらとても速いスピードで成長します。ボルゾイの場合、生後半年で既に人間でいう6歳になってしまっています。犬のしつけは早ければ早いほどより楽にしつけることができます。
ボルゾイが成犬になってしまうと、性格がある程度できてしまっているのでしつけが非常に難しくなります。ボルゾイのしつけは生後1か月には開始してもよいでしょう。それ以降に家族に迎えた場合は、来たその日からボルゾイのしつけを始めるようにします。
ボルゾイのしつけのコツ
主従関係を崩さない
しつけのとき以外の飼い主の関わり方も重要です。ふだんから飼い主がリーダーであることをしっかり示し、しつけをスムーズに行えるようにします。
例えば、飼い主がいつも座っている場所にボルゾイがいたら退かす、飼い主の歩く動線の先にボルゾイがいたら避けずに退かす、おもちゃを使った遊びは飼い主が最後に取り上げて終わるようにする、散歩は常に飼い主が先を歩くようにする、ボルゾイの食事は飼い主より後にさせる、など主従関係が崩れることのないよう心掛けます。
しつけは毎日する
マイペースなボルゾイのしつけは根気のいる作業になることもあります。毎日継続することが大切です。ボルゾイのしつけは5~10分程度を1日に何回も繰り返し、ボルゾイが飽きないようにします。
しつけはできる限り早く始める
上記にもあるように、しつけは子犬のうちから始めると、より楽に行うことができます。成長して噛む力が強くなった大型犬のボルゾイをしつけることは、飼い主に危険が伴う場合があります。周囲へ危害を与えないように早めにしつけることはボルゾイのしつけで大切なことです。
ボルゾイにしつけることとその目的
では、具体的にボルゾイをしつけることには、どんなものがあるのか、その一例としつけの目的を見ていきましょう。
伏せ
伏せの状態から跳びかかるのは難しいです。そのため突発的な行動を抑えることに役立ちます。
待て・よし
周囲やボルゾイ自身に危険が及ぶような行動をやめさせ、危険を回避することができます。
お座り
飼い主が目を離した隙に、どこかへ勝手に行ってしまうのを防ぐことができます。
おいで
遠くへ行ったときや危険な場所へ行きそうになったときに呼び戻すことができ、危険回避をするができます。
首輪とリードに慣れさせる
リードは飼い主がボルゾイを危険から守るためのものです。首輪とリードを付けることを嫌がると、散歩や運動にスムーズに出られなくなってしまいます。
音に慣れさせる
ボルゾイが人間社会の様々な音に過剰に反応し、興奮状態になると大変危険です。ボルゾイのストレスにもなりよくありません。音に慣れさせることは危険の回避と犬のためになります。
ハウス
飼い主が指示を出すと、ボルゾイが所定の位置(ケージの中、犬小屋の中)に移動することをしつけます。所定の場所を与えることで、ボルゾイがリラックスする場を持つことができ、ストレス軽減につながります。
トイレ
決められた場所で排せつしてもらうことで、飼い主の負担を減らすことができます。早めにボルゾイにしつけるようにします。
触られるのに慣れさせる
触られることに慣れていないと、人に触られたときにボルゾイがびっくりして、人に噛み付く危険性があります。触られることに慣れることで、病気や怪我で獣医師に診てもらうときに治療がしやすくもなります。
リーダーウォーク
飼い主からつかず離れず寄り添って歩くことをしつけます。飼い主の意図と違う行動をしようとすると、リードで首を絞めてしまい危険です。またボルゾイは大型犬なので、勝手な行動を制止させるのが困難です。大きくなる前に早めにボルゾイにしつけるとよいです。
口の中の物を出させる
食べてはいけないものを口に入れたときに出させたり、人に噛み付いたときに離させたりすることができます。ボルゾイは噛む力が強いので、自ら口を開けさせられるように、しつけておくと良いです。
まとめ
ボルゾイが問題行動を起こし、誰かに迷惑をかけると、そのボルゾイは悪い子だと言われてしまいます。家族であるボルゾイが悪く言われてしまうのはとても悲しいことだと思います。見事にしつけられたボルゾイは、周囲に尊敬のまなざしで見られることでしょう。
ボルゾイがよく言われるか悪く言われるかは、飼い主によるしつけ次第なのです。どうしても、しつけが上手くいかないときは、プロのドッグトレーナーの手を借りることも考えましょう。お金は掛かってしまいますが、ペットのしつけは飼い主の義務です。ボルゾイのような大型犬をしつけが出来ていないままにしておくことは、危険なことでもあります。上手にボルゾイをしつけて最高のパートナーになってください。
ユーザーのコメント
女性 ゴン吉
独立心が高いので褒めてしつけると覚えも早くなると思います。
50代以上 女性 パンプキン
パピーの頃は、どの犬種もヤンチャでボルゾイも同じくです。
ソファは、齧られてボロボロに成りました。
個体差も有ると思いますが、ボルゾイは一方的に従わせ様とすると頑固に成ります
大した躾はしていませんが、普段の生活では困る事は有りません。
何故そうして欲しいのか、よく話して聞かせると従ってくれます。
40代 女性 匿名
2ヶ月で迎えた子はトイレその他を覚えるまで時間はかかりませんでした。5才で来た保護犬の子は、6才になった今もまだお座りが出来ません。
年々性格が落ち着いて来るのですが、3才頃までは活発に動くのでしっかりしつけておきたいです。
ボルゾイだけに限らずですが、落ち着いた空間で人の言葉を聞く耳を持たせてあげる事が重要だと思います。