犬を飼っていると飼い主の死亡リスクが下がる理由
1.運動習慣が身につく
犬と暮らすと、毎日の散歩が欠かせません。雨の日や寒い日でも「行かなければならない」という気持ちから自然と運動習慣が身につきます。
また、朝夕に散歩を取り入れることで生活リズムが整い、体内時計のバランスも改善されます。こうした規則正しい生活習慣が、飼い主の死亡リスクを下げる大きな要因と考えられています。
2.幸せホルモンが分泌される
犬と触れ合ったり、目を合わせたり、散歩を楽しんだりすると、脳内で「オキシトシン」というホルモンが分泌されます。
オキシトシンは“幸せホルモン”とも呼ばれ、心を落ち着かせたりストレスを和らげたりする効果があります。うつ病や認知症の予防にもつながるとされ、犬との交流は心身の健康維持に大きな役割を果たしているのです。
3.犬を通じた社会的な繋がりを持つことができる
犬を通じて近所の人やドッグランで出会う人と自然に会話が生まれます。犬がきっかけでコミュニティが広がり、「孤独」を感じにくくなることも、死亡リスク低下の要因とされています。
実際に「愛犬のおかげで友達が増えた」「以前より外出する機会が増えた」と感じている飼い主も多いでしょう。
犬が飼い主の死亡リスクを下げる研究結果
世界中で行われた研究でも、犬と健康の関係は裏付けられています。
1950年~2019年までに行われた、約384万人の飼い主が対象となった研究を総合した分析では、犬を飼っている飼い主の死亡リスクが24%減少するという報告がされています。
また、スウェーデンの40歳~80歳の約300万人の国民を対象とした12年間におよぶ追跡では、ひとり暮らしの飼い主の死亡リスクが33%減少。同居者のいる暮らしをしている犬の飼い主の心疾患による死亡リスクは15%減少したそうです。
日本の65歳~84歳を対象とした研究では、犬を飼っていない高齢者に比べて、犬を飼っている高齢者の障害を抱えるリスクは半分である、という結果も報告されています。
これは、定期的な運動(お散歩)をしていることと、社会的な繋がりを維持することができていることが深く関係しているのだそうです。
まとめ
犬を飼っていると飼い主の死亡リスクが下がる理由を3つ解説しました。
- 運動習慣が身につく
- 幸せホルモンが分泌される
- 犬を通じた社会的な繋がりを持つことができる
愛犬との時間は、ただ楽しいだけでなく飼い主の健康を支えてくれています。今日のお散歩は「健康寿命を延ばす時間」だと思って、少し意識して楽しんでみてはいかがでしょうか。
そして忘れてはいけないのは、飼い主自身も定期的に健康診断を受けることです。愛犬と共に長く健やかに暮らすために、心と体を大切にしていきましょう。