犬は本能的に外での排泄を好むようになる
なぜ犬は外で排泄することを好み、家の中での排泄を苦手とするのでしょうか?
それには犬本来の習性が関わっていたのです。
犬は元々巣穴から離れた場所で排泄する習性
犬とは群れを成して暮らす動物であり、仲間をお互いに守りながら暮らしてきました。
そんな犬は群れを守るため、自分達の巣穴を敵に知られないよう巣穴から離れた場所で排泄をしていたのです。
その名残が現代の犬に残っており、自分の寝床の近くで排泄したくないという心理が働いていると考えられます。
犬は他の犬の匂いの刺激で排泄する
犬は他にも外で排泄したくなってしまう理由があります。
それは外で他の犬の匂いの刺激で排泄するマーキング行為です。おしっこをした場所は犬同士の情報交換場所であり、マーキングすることで自分の縄張りを広げます。
この行動をすることで自分の縄張りを守っているのですが、これが習慣づいてしまうことで室内トイレがどんどんできなくなってしまうのです。
室内でトイレができると良い点
室内でトイレをしない分トイレシーツの消費量が減り経済的には楽になりますが、ちょっと待ってください。室内でトイレができないと困ることって結構ありますよね。
- 病気の時
- 老犬になった時
- 天候が悪い時
- 術後で外に出せない時
- 飼い主の体調不良時
このような時、外でしか排泄できないとなると困りませんか?
もちろん外でトイレできることも旅行などの時に必要ですが、室内でもトイレできたらなお良いですよね。
子犬に室内トイレを忘れさせない方法
トイレトレーニングは成犬になってからでも可能ですが子犬の頃よりも理解するのに時間がかかり、長い間習慣づいてしまったものを矯正していくのは至難の業です。
ですから、子犬の頃から室内トイレを忘れさせないようにするのがポイントです。
①お散歩前にお部屋でトイレをさせる
犬が陥りがちな思考が「お散歩=トイレ」という認識です。お散歩とトイレが一緒になってしまうとそれにより習慣づいてしまいます。
それを防止するためにお散歩へ行く前にトイレシーツで排泄させる習慣をつけましょう。「トイレシーツで排泄できたらお散歩に連れていく」ということを覚えさせます。
犬はお散歩が大好きですから、そうすることで「お部屋でトイレしたらお散歩に行ける!」という認識に変わっていくでしょう。
犬も人と一緒で、朝起きたらすぐに排泄をしたいものです。それをお散歩まで我慢させるという行為が子犬の室内トレーニングを失敗させて「お散歩=トイレ」の認識を助長してしまいます。
ですから、朝犬が起きたらすぐに室内のトイレへ向かわせて排泄させると良いですね。
また、室内トイレトレーニングの時にコマンドも一緒に覚えさせることもオススメです。
コマンドを使ったトレーニング方法
①子犬が室内トイレで排泄している時に「ワンツー、ワンツー」と排泄が終わるまで言い続けます。
②子犬の排泄が終わったら「ワンツー」コマンドをやめて褒めます。
③「お散歩行くよ」と声をかけ、散歩へ連れ出します。
これを続けると子犬は「室内でトイレをしたら良いことがある」と認識し、コマンドによって排泄を促すことができるでしょう。
②お散歩しない日をあえて作る
1日朝夕2回きっちり定期的にお散歩に行くことが習慣になると、犬も「もう少し我慢すればお散歩だし、それまでトイレしなくていいや」と外で排泄する思考に変わってしまいます。
子犬が室内トイレに慣れてきたら、今度はあえてお散歩に行かない日を作ってみましょう。そうすることで「お散歩=トイレ」という認識は薄れていきますし、子犬にとって室内トイレの復習になります。
室内で排泄を促す方法
室内でなかなか排泄をしない犬の場合、排泄を促す方法がいくつかあります。
おしっこを無理なく室内で排泄させる方法
①いつもより水分を多く摂らせてみる
室内でなかなかおしっこが出ない場合、犬に水分をいつもより多く摂らせましょう。人もそうですが、水分を多く摂ることでトイレが近くなって必然的に排尿回数が増えますよね。
飲水量を増やすには
- ドライフードをふやかす
- ウェットフードを混ぜる
- 置き水に少し犬用のミルクを混ぜる など
そうすると犬は無理なく水分補給をしてくれますので、室内でおしっこをしやすくなるのです。
②犬のテンションを上げてみる
犬のテンションを上げてみるのも良い方法です。
もともと犬は軽く体を動かすと排泄をしたくなるという性質があります。これを利用し、犬のトイレの近くでおもちゃで遊ばせてみたり少しリビングで走らせてみましょう。
ウンチを室内で排泄させる方法
①軽く運動をさせてみる
おしっこを促す部分でも書きましたが、運動により新進代謝が上がったり腸が刺激されて排泄が促されます。おもちゃを投げて走らせたりタオルの引っ張りっこなどをすると、そのうち排便してくれるかもしれません。
また犬は興奮することで便意を感じやすいので、その子がお気に入りで大好きなおもちゃを見せることも効果的です。
②トイレを落ち着ける場所へ移動する
人もそうですが、トイレ中は誰だって見られたくないものですよね。犬のトイレも犬が安心して落ち着ける場所に設置してあげることが必要です。飼い主としては犬がしっかりトイレでウンチできるか心配で見てしまいますが、あまり見られると犬はうまく排便できなくなってしまいます。
なるべく犬から遠ざかった場所で見守ったり、別の場所で待機してあげるようにしてあげましょう。
室内トイレをしなくなってしまった成犬の場合
「室内トイレをしなくなってしまった成犬を訓練することは不可能なのでは?」と思っている飼い主さんも多いかと思います。確かに長年根付いてしまった習慣を変えることは容易ではありませんし、子犬の室内トイレ訓練よりも根気がいりますが、めげずに行っていけば必ずできるようになります。
- ①外でトイレシーツに排泄させる
まずはトイレシーツに慣れさせることから始めてみましょう。
お散歩の時に1枚トイレシーツを持っていき、犬が排泄し始めるタイミングで犬の下にトイレシーツを置きます。
初めはそこに上手くおしっこできなくてもトイレシーツの上に足を置ければ第一段階通過です。すかさず褒めてあげてください。それからはちょっとでもトイレシーツにおしっこがつけば褒めるようにしていきます。
これを続けていけば徐々にトイレシーツの上で排泄できるようになっていくでしょう。
犬がトイレシーツを気にしてしまう時は土を少しかけてみるといいかもしれません。
- ②外での排泄時にトイレコマンドを覚えさせる
トイレシーツへの排泄を強化させるために、もう一つ重要な点があります。トイレコマンドを覚えさせることです。
先述したように、排泄時に「ワンツーワンツー」と言い続ける方法をとります。これをトイレシーツに排泄している最中にも行いましょう。
トイレシーツになかなか排泄できない犬の場合は、まず通常の排泄時にコマンドをかけて「コマンド=排泄」と認識させてからトイレシーツを使ってみるのも良い方法です。
犬によって覚え方は違いますので、愛犬が無理なく覚えられる順序でやってみましょう。
- ③トイレシーツに排泄できるようになったら家に近づけていく
外でトイレシーツの上で排泄ができるようになったら次のステップへ進みましょう。今度はトイレシーツでの排泄場所を徐々に家に近づけていく訓練です。
例えばまず家の近くの道沿いでトイレシーツで排泄させ、そこでできたらちょっとずつ家に近づけていき、玄関先や自宅の庭という感じで進めていくと良いでしょう。
それができるようになったら今度は家の中に入り、まずは廊下などから始めて最終地点の室内トイレエリアまで繰り返し訓練します。
まとめ
犬が室内でトイレができるようになるには「お散歩=排泄」という認識を犬にさせないことがとても重要です。そして何よりもできるまで飼い主さんが根気よく見守ってあげることが大切です。
ぜひめげずに室内トイレのトレーニングに励んでいきましょう。
ユーザーのコメント
40代 女性 さとこ
30代 女性 ハッピー
女性 ゴン吉
うちでは愛犬のトイレの時に特定の掛け声をするようにしています。それでトイレを覚えてくれたので、出かける前やお客様が来られる前、寝る前などにその掛け声でトイレに行ってくれるようになりました。うちの愛犬の場合は室内のトイレに慣れてしまったせいか、外で用を足すことが少々苦手になってしまったのですが、掛け声をかければ「あ、外でトイレしてもいいんだ」と思うようで、どうにか済ませることができるようになりました。
犬にとってコマンドは覚えやすいものだと思います。「オテ」「オカワリ」「オスワリ」と言った初歩的なコマンドの他に、トイレ用のコマンドも作って覚えてもらうといいと思います。
50代以上 女性 匿名
それに雨が降っていると散歩にも行かず、
我慢している様てます。尿結とアレルギーの療養食フードを食べでます。
雨の日は悩みます。