家ではするけどお出かけ先だとトイレを我慢する
外出先でもトイレができることのメリット
子犬の時にトイレの失敗を叱ってしまったため、おうちの中で排泄ができず、雨の日も風の日も、時には夜中でもワンコが鳴いたら散歩に出なければならないという飼い主さんにしてみたら、「家の中でできるならならラクでいいじゃない?」と思うことでしょう。
マナーの点から言っても「家の中だけで排泄するのが正解でしょ?」という声が聞こえてきそうですが・・・。
家ではできるのに、お出かけ先で排泄できない犬の飼い主さんからすれば、旅行や長時間のドライブで、途中のトイレ休憩でも排泄しない愛犬を横目に、
『体調を崩してしまうのでは? 』
『膀胱炎など病気になるのでは?』
と心配で仕方がありませんよね?
また、入院やペットホテルなどに預ける場合は、家以外の場所でも排泄ができないと、ただでさえ日常と異なる場所でストレスを抱えがちなため、体調を崩してしまうことも心配です。
犬は8時間でも12時間でも排泄を我慢できるものですが、女の子ワンコでは、我慢しすぎると膀胱炎になりやすいとも言われています。
基本は家の中で排泄ができ、なおかつ外でもできるというのが理想。さらに厳密に言えば、いつでもどこでも、ではなく、してほしい時にしてほしい場所でできるのが理想的です。
家の中ではできるのにお出かけ先でトイレができない理由は?
そもそも、なぜワンちゃんが家の中ではちゃんと排泄できるのに、外ではできないのか。その理由、ちょっと考えてみましょう。
あまり散歩に連れて行かない
これは小型犬によく見られるケース。大型犬ほどの運動量を必要としないため、お散歩の重要性を飼い主さんがちゃんと理解しておらず、子犬の頃からあまり外に出さずに育てていると、社会性が育たず、外では緊張して排泄ができなくなることがあります。
この場合は、外で排泄できるようにするのはむしろ二の次。外を怖がらず自信を持って歩けるようにしてあげることが先決です。
排泄中に怖いことがあった
排泄は、犬にとってはかなり無防備な状態。そんな時に、大きな音がした、急に大きな犬が現れ吠えられたなど、特に子犬の時期に極端にビックリしたり怖い経験をした場合も、外での排泄と恐怖心が結びついて我慢するようになることがあります。
極端に怖がりな性格
上記の二つに共通しますが、子犬の時期に外での様々な経験が不足している場合、怖がりになりがちです。
また、生まれつき臆病な気質というケースもあります。
そのようなワンちゃんだと、他の犬、人、車、音など様々な刺激がある外では、怖くて落ち着いて排泄ができないといったことになりがちです。
室内でのトイレを徹底した
おうちでトイレを済ませてからお散歩に行くことは確かにマナーにかなっています。
しかし、おうちでの排泄を徹底しすぎて、外での排泄時にひどく叱ったりした場合、「外でしてはいけないんだ」「叱られる」と学んでしまう可能性もあります。
お出かけ先でトイレをさせるトレーニング
犬の排泄の回数とタイミングは?
外でトイレができるようにするために、まずワンちゃんの基本的な排泄のサイクルを知っておきましょう。
生後2ヶ月ほどの子犬の場合は1時間おきと頻繁ですが、4ヶ月齢では2時間くらいは我慢できるようになります。
生後5ヶ月を過ぎると、成犬並みの回数に落ち着いていきます。
成犬のおしっこの回数は1日に3回、うんちは1日に2回が目安。
家の中でしっかり排泄することができるワンちゃんなら、我慢する必要がないので、もう少し回数は多くなるかもしません。
タイミングとしては、目覚めた後や、食後が多いです。
外でトイレをさせるトレーニングの前に、ちゃんとおうちで排泄できることは大前提。
その上で、ご自分のワンちゃんの排泄のタイミングを把握したら、下記の方法を試してみてください。
トイレの時の合い言葉
ワンちゃんがトイレに入って排泄を始めたら「チッチ、チッチ」「ワンツー、ワンツー」など声をかけ、排泄が終了したら小さくちぎったジャーキーなどを与えて、よくほめることをトイレの度に繰り返します。
(これは室内でのトイレトレーニングの最初でも用いる方法です。ウンチの時には「プップ、プップ」というかけ声で分けて教えることもありますが、分けても分けなくても特に支障はありませんので、お好きにどうぞ!)
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散歩中、犬が地面のにおいをかぐタイミングで、「チッチ」など決めた言葉をかけます。または、排泄しても大丈夫な場所に来た時に同様にします。
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排泄できたらほめておやつをあげます。
外ですることに抵抗の強い子だと最初は空振りが多いかもしれません。その場合はおやつはあげず、排泄できたらあげるようにします。
トイレシーツで条件づけ
室内のトイレの場所は決まっているものですが、トイレ以外の場所でも、シーツの上ならどこでも排泄できるようにする練習です。
目覚めた時や食後のタイミングで、トイレスペース以外の場所に置いたトイレシーツに誘導し、やはり「チッチ」などのかけ声をかけて排泄を促します。ちゃんとできたらほめておやつをあげます。
この時に移動させるトイレシーツには、使用済みのシーツからニオイを移し取っておくと、ワンちゃんが認識しやすくなります。
ただし、トイレ以外の場所で排泄させシーツからはみ出してニオイが残ってしまうと、その後、粗相の原因にもなるのでしっかり消臭しましょう。
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外出先など、してほしい場所・してほしいタイミングでトイレシーツを下に広げて、「チッチ」など声をかけ排泄させます。もちろんできたらほめておやつ。
トイレシーツで条件づけをすると、街中やホテルの室内などでも安心して排泄させられます。
ちなみに、宿泊先では折り畳めるシリコン製のトイレトレーがとても便利。
室内の予備のトイレとして覚えさせれば、環境が変わってもすぐにトイレを認識できます。
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水分をたっぷり
少々、強引な手段ですが、単純な生理現象を利用する方法。
お散歩に行く少し前に大目に水分をとらせます。
ヤギミルクパウダーなどをごく少量溶かした水だと嗜好性が良く、ワンちゃんも好んで飲むでしょう。その後、室内で排泄してしまう前に外に出て、排泄するまで長めのお散歩。
我慢できずに排泄したところで、よくほめておやつをあげます。
この場合も「チッチ」などのかけ声をかけてあげると、してほしい時に排泄を促す合図になります。
注意としては、ヤギミルクは多くのワンちゃんが好むものですが、脂肪も含まれるため与え過ぎは肥満につながります。
また、水分の与え過ぎは腎臓にも負担をかけます。
症状は現れていなくても内臓が徐々に衰えてきているシニア犬や、非常に我慢強くてなかなか外でしないワンちゃんの場合、この方法を極端に毎日、繰り返すのはお勧めできません。
あくまで方法の一つとしてとらえてください。
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まとめ
怖がりだったり、外で怖い経験をしたワンちゃん、極端に室内でのトイレを徹底しすぎてしまったワンちゃんだと、外での排泄に抵抗を感じる場合があります。
繰り返し言いますが、基本はきちんと室内でトイレができること。
そのうえで外でも、してほしい時・してほしい場所で排泄できるようになることが理想です。
外での排泄を教える場合も、室内のトイレトレーニングと基本は一緒。
ポイントは大きく分けて2つです。
- 「チッチ」など排泄時に声をかけることで、してほしい時場所で排泄を促す合図とする。
- してほしい場所で排泄できたら、しっかりほめてあげる。その際、おやつをあげるのも有効。
もちろん、人の家の前や私有地、街中では排泄させない、排泄したらきちんと片付ける、水をかけるなどのマナーを守ることは言うまでもありません。
ちなみに・・・我が家の犬はオスで基本は室内、外では殆どがマーキング。試しに、「指示制」にしてみたことがあります。
クンクン臭いをかぎ始めたら「おすわり」でこちらに注目させ、してほしい場所(植え込みなど土のある場所)を指差し、「チッチ」の指示で排泄。
これまで外で排泄できなかったワンちゃんが外でできるようになった場合でも、指示でできるようになると、外出がとてもラクになります。
大切なのは愛犬とのコミュニケーション。
アイコンタクトや「おすわり」なども、忘れずに練習してみましょう!
ユーザーのコメント
40代 男性 匿名
我が家に来て、3ヶ月経つのでもうそろそろトイレで上手くして欲しいのですが、アドバイスお願いします。
夜、寝る時は寝室で私達の布団の足元で寝ていますが、トイレに行きたいときはドアを脚でカリカリして起こしてくれます。
宜しくお願いします。
30代 女性 のんのん
うちは洋犬ですが、小さなころから比較的おしっこのサイクルが決まっていて楽です。パピーの時は寝起き、遊んだ後、ご飯の後と頻繁でした。今は成犬になり、ご飯のあと、お昼、寝る前のタイミングが多いです。ドライブやお出かけの際は緊張もあるのかおしっこの頻度はもう少し近くなります。トイレシーツでの条件づけ、飼い主としてはとても魅力的な方法ですね。今3歳の愛犬もこれから訓練でなんとかなるでしょうか(^^)
お外のみやお家の中でしかおしっこをしないわんちゃんのお話はよく耳にします。私の周りでは、特に柴ちゃんはお家のお外でしかおしっこをしないと聞きます。日常のお留守番でもお家の中ではしないため、お仕事から帰るとおなかがパンパンになっているなどのお話も聞きました。犬種やわんこの性格によっても特徴はあるようですが、飼い主さんの生活スタイルにあわせて愛犬にも無理のない排泄の方法を教えてあげれるといいですね。
40代 女性 三日月
これからは家のトイレで排泄し始めたら声かけをして長時間のお出掛けの時はトイレを持っていくようにして犬にとっても楽しいお出かけができるようにしたいです。