歯周病が悪化してまさかの破裂!症状の発覚から〜手術〜術後に至るまで【体験談】

歯周病が悪化してまさかの破裂!症状の発覚から〜手術〜術後に至るまで【体験談】

歯周病や歯槽膿漏の手術治癒について私の体験談をもとに、手術前にする事やその後、または薬などの事を書いてみたいと思います。

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記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子
  • (AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター )

獣医師・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター
山口大学農学部獣医学科(現:共同獣医学部)卒業。2006年3月~2023年3月 有限会社ふくふく動物病院 取締役・院長。ジェネラリストですが、得意分野は皮膚疾患です。
獣医師歴26年(2023年4月現在)の経験を活かし、ペットの病気やペットと楽しむアロマに関する情報をお届けします。

歯周病の悪化から患部が腫れ上がり、まさかの破裂

エリザベスカラーをつけている愛犬

歯周病や歯槽膿漏は、歯みがきが苦手な子などが起きやすく、また高齢になるにつれて歯茎が弱ってグラグラになりそこに食べカスなどがたまって…という場合もありますが、なかなか『病気』として認識されにくいものです。

私の愛犬、モモ(ダックスフンド♂9歳)は11月の始めに歯周病が酷くなり、目の下の頰が腫れて膿んでしまい、その後破裂してしまいました。

実は前にも同じようなことがあり、その時は抗生物質とリーバスリーという、スプレー型の歯を洗浄する薬を買い、ちょっとずつ歯石を落としていくようにしていましたが、奥歯の方がもうかなり進行していたみたいで今回また破裂をしていました。

抜歯手術を決意

モモの症状を獣医師さんに診てもらったところ、『抗生物質で治してもそれは根本的に治っている訳ではなく、ただ抑えているだけなのでまた繰り返してしまう』とのこと。

先生は、「歯の手術は、全身麻酔という危険が伴うので率先して推める訳にはいかないが、手術をしたほうがいい」とのことでした。

モモの年齢や持病で頻度はほとんどなくなりましたが、元々はてんかんを患っていたので、その点では躊躇していました。

先生にもその事を伝えると、血液検査やそういう持病を持った子も事例があるとの事でしたので、何回も繰り返し頰が裂けるのは可哀想だからと思い、手術をお願いすることに。

手術前と後の説明

手術前

前日は夕方までは水とご飯をあげて良いですが、夜から朝にかけてはご飯と水をあげないでくださいとの事でした。

手術後

1~2時間はご飯や水は与えないようにして、その後もしご飯を食べれるのなら食べさせても大丈夫みたいです。

そして、手術後は口や鼻の辺りが腫れ、しばらく鼻血やツバなどに血がつくとの事です。
後の過ごし方は、抜糸が済むまでは激しい運動や散歩、シャンプーなどは控えてくださいとの事でした。

薬の写真

薬はイサロン(胃腸保護)リマダイル25MG(抗炎症剤2/1割ったもの)、アンチローブ25mg(カプセル抗生物質)を朝、夕飲ませるものと、ポビドンヨードゲル(消毒 外部傷用)をもらいました。

手術後の様子

朝9時、レントゲンを撮って手術を始め、午後4時まで一時預かりをさせて貰うという予定で一旦、モモを病院に預けることになりました。

午後4時になり迎えに病院に行き、治癒の過程とその後についての説明を受けました。

抜歯した歯

手術で抜歯した歯は全部で7本でした。
やはり顔が腫れている方の奥歯の歯が根本まで歯石だらけでした。

傷口がある様子

それと手術の最中、裂けている頰の肉が壊死してしまっていたので、そこはもうとれてしまったとの事でした。
壊死した皮をくっ付けても結局は壊死して悪化してしまうので、取るしかなかったようです。

縫える所は頰の端ほんの少しで後は接合しようとしても目の皮膚が引っ張られ目が閉じれなくなるので、傷口を乾かさないように清潔にして、そこはポビドンヨードを傷口を埋めるように湿布していくと組織が段々付いて傷口が塞がるから大丈夫だということでした。

いざ、対面

術後の説明を受けてからようやく顔を見れたモモは、点滴と首にはエリザベスカラーを巻いていました。

人見知りな子なので、看護婦さんに抱えられて来る時は震えて怯えきっていました。頰の傷も痛々しいです。

こんなことならもう少し早く手術を決断していればと後悔しました。

帰宅後

寝ている愛犬

帰宅後はまだ麻酔がきいているのかボーっとしていました。
クッションなどを敷いてあげたりして、寝床を作ってあげましたが、安心できないようで、なかなか横になろうとして来れませんでしたね。

体を撫でてあげると寝るんですが、立ったまま寝てました。

しばらく撫でてあげたり声をかけてあげたりしているとようやく家に帰って来たと実感したんでしょうね、安心して横になってくれました。

安心し過ぎて伸び伸びと体を上に向けたりして寝てましたが、まだ手術後初日なので鼻水が溜まってしまい鼻をシュンシュン言わせて、溜まった鼻水(鼻血)を出していました。

帰って来てからは、寝ては起きて鼻水を出しの繰り返しでしたね。口や鼻も時間が経つにつれ少し腫れて来ました。

モモ本人も鼻が詰まったり、傷口の生臭さや鼻血がカラーに飛び散って汚れたりしてとても不愉快そうな顔をしていました。

最後に

今回、愛犬が手術をすると言う事で、もし同じように手術を考えている人がいるなら少しでも参考になればと思い記事を書かせてもらいました。

やはり、全身麻酔の事を考えればオススメはできないのですが、処置が遅れればモモのように頬の皮膚が壊死してしまい傷口が縫えないままの治療になったりと可哀想な結果になってしまうこともあります。

本来なら口と鼻が腫れてるだけで済んだのに、余計に痛い思いをさせてしまい、モモには本当に申し訳ない事をしたと思いました。

モモのように、歯周病や歯槽膿漏からこういうことにつながるケースもあります。

また、歯周病が酷くなると、あごの骨が溶けてしまったり、もろくなり折れてしまうこともあります。

そんなことになると痛い思いだけではすみません。みなさんもできるだけ歯磨きを忘れず、時々はわんちゃんの口の中の様子を見てあげてくださいね。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    40代 女性 なつみかん

    12月10日にパピヨン(♂)のみかんが同じよう病気で同じ手術をします。11月11日で13才になり全身麻酔はかなり不安でしたが、 抗生物質では押さえきれず歯の根元に溜まった膿が全身に回ってしまう可能性もある為、手術をする決断をしました。私の中で大切だと思った事は、飼い主さんの不安を取り除いてくれる動物病院(獣医師)です。飼い主さんと愛するワンコの為に少しでも後悔の無いように、そして自分の中で納得出来るような処置を取ってください。私達人間の4〜6倍の早さで年をとってしまうワンコ。一日も無駄の無いように…。切に願います。
  • 投稿者

    女性 ちぃーたん

    うちのパピヨン13歳も5月にほおが腫れ破裂、抜歯しました。7歳頃に欠けた歯で歯垢がつき易くなっていてそろそろ歯石を取り除いてもらおうと考えていた矢先の出来事でビックリしましたし、13歳も後半でしたから麻酔が心配でしたが無事手術は終わり今は食欲も全開‼️ところが7月に今度は脾臓が腫れ、全摘、奇跡で良性でした。今は元気にお散歩も4キロ近く歩けるまで回復しました。病理検査の結果が出るまで飼い主の寿命が縮み生きた心地がしませんでした。
  • 投稿者

    20代 女性 匿名

    少しでも 痛みが無くなりますように。
  • 投稿者

    40代 女性 有り得ないお話です

    厳しいコメントで気分を害されるかも知れませんが、歯磨きをしないって有り得ません。
    今まで、わんちゃんの為に、お洋服を買ってあげたり、美味しい物を食べさせてあげたり、旅行に連れて行ってあげたり、暖かいベットを買ってあげたり、沢山色んなことをされたと思います。
    今までされてきた全てのことよりも、歯磨きは最優項目です。
    あなたのわんちゃんは、犬ですか?家族ですか?。もしご自身の娘さんや息子さんが9年間歯磨きをしない事を想像してみて下さい。
    有り得ないですよね?。
    飼い主として保護者として、もっともっとご自身で勉強されるべきだと思います。
    歯磨きは、しつけです。
    うちでは、母さんとの約束事だよ。って今でも言いながら歯磨きしています。
    最初は、ワンコは嫌がります。
    嫌がらないよう、自分で考えて工夫して歯磨きしてあげてください。
    最初は、ガーゼで口の中を吹くことから始めるのがいいと思います。その時、ご自身がイライラしないこと。
    鼻歌を口づさみながら、笑顔を絶やさず磨いてあげて下さい。心はワンコに伝わります。
    これ以上、身体が悪くならないことを願います
    頑張って下さい!
  • 投稿者

    女性 匿名

    頬に穴が開いちゃうなんて…どんだけ痛かったでしょう。。。かわいそうに。
  • 投稿者

    50代以上 女性 りんちゃんママ

    歯磨きは始めてRinを迎えるときに本で読んで大切なことなんだと分かってから
    今も2日に1回ですがしています
    人間と一緒の生活と同じように寝る前の習慣としてやることが長生きの秘訣かと思います。
    口が聞けないだけに、私たちと出来るだけ同じような生活習慣が出きるといいですよね?
    お互い可愛いワンコ達のために歯みがき頑張りましょうね
  • 投稿者

    女性 チワプー飼っています。

    歯科衛生士してます。
    犬は虫歯より歯周病になり歯を失う事が多い…と知り、犬を飼いはじめた頃から歯ブラシしています。
    赤ちゃんの時は歯磨きシートで。今は歯ブラシや歯磨きガムで2日に1回は必ずやるようにしてます!楽しい雰囲気で!
    しかし…赤ちゃんの時から上の奥歯の色が変わっていて…先生には歯石だと言われました。今は3才ですがやはり歯石が前よりもついてます…口は臭くないですが…そろそろ歯石をとった方がいいかな?麻酔のリスクもあるので悩んでいますが…
    ほっておくとどんどん歯周病が進んでしまいますもんね…
  • 投稿者

    40代 女性 心配性

    我が家の子は18歳。ミニチュアダックスです。口が臭くなり始めてからおよそ、1年半くらい。今思うと後悔です。おばあちゃんだから、口が臭いのかなとか、目の下が膨らみ年をとったので骨格が出てきたのかと勝手に思っていました。しかし、突然朝 顔が、スヌーピーのような鼻から顔面全体に膨れ上がっていて大変驚き すぐさまかかりつけの病院へ!結果、奥歯がどうしようもなく腫れてしまい、とりあえず腫れが引くことを願い抗生剤を飲むことになりました。飲み始めて2日後、いきなり目の下がピンポン玉が入ってるかのような急激な腫れに。抗生剤で腫れが引くと思っていた私。これは、腫れが引く前兆なのか?と思っていた矢先、突然 それが破裂し皮膚を突き破って血が噴き出しました!結果、麻酔のリスクを考えましたが、検査をしてもらいながら 抜歯の手術を受けました。腎臓の数値が高かったので、点滴をし数値が下がってからの抜歯でしたが、成功。いろいろ考えました。私の意志で麻酔のリスクがありながら手術して良いものかと…しかし、私の意志は決まっていました。抜歯すれば痛みは取れると。術後、4日の入院 退院の時は、まだふらふらしていましたし、 顔にも穴が開いてしまっていて痛々しかったのですが 抗生剤を飲みながら元気を取り戻し、今では食欲旺盛。心配はしましたが、やってよかったと思いますし、信頼する先生にお願いして良かったと安堵しています。18歳でも出来ました。先生と相談し、決断してほしいと思います。
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