プレドニゾロンを犬のてんかん予防薬として投与することについて

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プレドニゾロンを犬のてんかん予防薬として投与することについて

プレドニゾロンは犬の様々な病気の予防薬として一般的に使用されています。そして、プレドニゾロンはてんかんを持病とする犬にとっても欠かせない薬の1つです。ですが、プレドニゾロンは強力なので副作用があり、投与するにあたって十分に注意しなければいけません。

監修:獣医師 平松育子先生

(ふくふく動物病院)

抗てんかん薬プレドニゾロンの効果について

薬

プレドニゾロンとは?

一般的に、プレドニゾロンは炎症やアレルギーを抑制するために用いられているステロイド薬の一つで、炎症性の病気や免疫系の病気の際に投与されることが多い薬です。

炎症性や免疫系病態以外にも、めまいや耳鳴り、難聴、神経麻痺や腫瘍、鎮痛など様々な領域で使用されます。
ステロイドはもともと体内で生産されますが、腎臓の上部に位置する「副腎」という器官で、様々なステロイドホルモンの産生から分泌が行われています。
そのため、副腎皮質ホルモンとも呼ばれます。
このステロイドを一定量以上医薬品として用いることで、抗炎症作用、抗リウマチ作用や抗アレルギー作用を示します。

てんかんのメカニズムは?

脳内の神経回路うまく働かなくなった結果、突然発作が起きる病気です。
主な症状としては、急にくらくらして、意識がもうろうとし、焦点が合わず瞳孔が開き、初めて愛犬が発作を起こしたときは飼い主さんも驚きます。

正常な脳の中では規則正しいリズムの電気が神経回路を流れ、神経の情報伝達がスムーズにいくように脳内の神経細胞は抑制しています。
ところが、電気の流れがうまくいかなくなり異常な活動が起こってしまうと、周りの神経や神経細胞が同様に異常な動きを始めてしまい結果的にてんかん発作が起こります。

発作は定期的に起きますが、発作の間隔は個体差があり、毎日から1年単位と様々です。
基本的には発作は自然におさまりますが、慢性の脳の病気ですので、発作の頻度が増えたり減ったり変化をすることが多いです。
発作が止まらず、てんかん重積状態になった場合早急な措置を行う必要があります。

プレドニゾロンの抗てんかん薬としての薬理作用は?

実は、はっきりとした薬理効果はわかっていません。様々な仮説がありますが、副腎皮質ホルモン放出を促進する「副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン」が脳細胞の破壊やてんかんの誘発に関与していることが言われています。

プレドニゾロンを投与することで、体内のステロイドホルモンが増加します。
体内ではステロイドを一定量に維持したいというメカニズムが働くので、ステロイドホルモン放出を促進する副腎皮質刺激放出ホルモンの分泌が減少します。
この結果、てんかんに関与する副腎皮質刺激放出ホルモンが減少するため、てんかん発作を抑制する説が提唱されています。

副作用などプレドニゾロンを使用する際の注意

子犬

副作用は?

様々な作用をもたらすステロイドホルモンを投与するため、副作用もいくつかあります。
軽度な副作用としては、消化不良や下痢、食欲増進などがあり、軽度とはいえ、個体差があるので特に投与開始時は注意して観察をしてください。

また、免疫系を低下させる作用から、感染症にかかりやすくなります。
アレルギーを持つ犬にもステロイドの使用は注意してください。

プレドニゾロンの使用上の注意

抗てんかん薬として用いられるフェノバルビタールという予防薬を投与している犬に、同時投与はしないでください。
プレドニゾロンの効果が弱くなる可能性があります。また、抗血液凝固剤のワルファリンやアスピリン、糖尿病の薬やフロセミドなど利尿薬と相互作用を示す場合があります。
持病としてアレルギーを持っている犬、別の病気で治療を行っている犬には特に慎重になる必要があるので、かかりつけの獣医師に相談しましょう。

まとめ

獣医

抗てんかん薬としてプレドニゾロンを用いることは、その多様な作用から注意をして使用する必要があります。
フェノバルビタールやジアゼパムなどの抗てんかん薬ほどメジャーではありませんが、適切な薬を用いるために獣医師に相談して愛犬のてんかんと向き合っていきましょう。

平松育子先生

記事の監修
  • 獣医師
  • 平松育子先生
  • (ふくふく動物病院 院長)

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

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  • 女性 アイモ

    薬を投与するということは、それなりに副作用も考えておかないといけませんよね。私もステロイドを使って治療しなくてはいけない病気になったことがあります。当時はステロイドを使うことは毒だ!なんて考えていてましたが、結局は薬に頼ることになってしまいました。結果、自分の場合はよくなっていったので使って後悔はしていませんが、愛犬に使用しなくてはならない場合、やはり最初は悩むだろうと思います。以前、犬友達とステロイドを主に、薬の話をしていました。やはりみんな犬に薬を投与することに対し、不安を抱いていました。プレドニゾロンという薬の名前は聞いたことがありませんでしたが、かなり強力なようですね・・・。「てんかん」の副作用が一番怖いです。犬の場合でも薬については慎重になり、分からないことは必ず獣医さんに相談した方が良いですね。
  • 女性 シュナ

    病気の予防や治療のためには薬や投薬は欠かせないこととわかっていても、うちは家族が比較的健康なこともありなれないことにどきどきします。むしろ、ワクチンや狂犬病の注射でさえ、100%安全とはいいきることは出来ないので、注意の説明のときにいつもどきどきしていますがそれよりも大きな病気の予防のためと思って毎年行なっています。
    プレドニゾロン、初めて聞く聞きなれない名前ではありますが、よくきくお薬には相応の副作用も覚悟しなければいけないと思っています。うちのわんこは皮膚病になったときに、毎日の薬用のシャンプー&ケア(手間がかかり、時間もかかる可能性あり)かステロイド系のお薬の選択があり、知識がないこともありますが副作用が怖くシャンプー&ケアの治療方法をとりました。治療にも選択肢があるので選べたことですが、やはり専門的なことは信頼できる獣医さんに相談して親身になってくださるお医者様をみつけるのが一番な気がします。
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