犬の顔が腫れる3つの原因
犬のアナフィラキシー
犬の顔が腫れる原因のアナフィラキシーには主に、食物アレルギー、注射や薬、ワクチンなどの薬物アレルギー、蜂の毒、その他アレルギー物質が原因となって引き起こされる犬のアレルギー反応です。最も重篤な場合では、犬はショックをおこし、急激に呼吸や心拍が止まるため、最悪死に至ることもあるとても恐ろしいアレルギー反応です。
このアナフィラキシーには大きく分けて、即時型の「急性アナフィラキシーショック」と、遅延型の犬に蕁麻疹や腫れなど「皮膚症状」を引き起こす、2つの症状に分けられますので、それぞれ詳しく説明していきます。
急性アナフィラキシーショック
アレルギー物質が犬の体内に入ってきてから、約30分以内に起こる急激な反応です。
- 犬の嘔吐
- 犬のよだれが出る
- 犬の失禁や脱糞
- 犬のけいれん
- 犬が昏睡状態
- 犬の呼吸困難
アレルギー物質が犬の体内に入ることで、血圧が急激に低下してしまい、このような非常に激しく恐ろしい全身症状が起きてしまいます。犬の顔が腫れる事はありませんが、最悪、犬の心拍も低下し、死亡する可能性もあり大変危険な状態ですので、すぐに処置をしなければなりません。
遅延型のアナフィラキシー
アレルギー物質が犬の体内に入ってきてから約30分~数時間と、急性アナフィラキシーショックよりも遅れて起こる反応です。
- 犬の顔の腫れ
- 犬の蕁麻疹や発疹
- 犬の皮膚の赤みやかゆみ
犬の顔がパンパンに腫れる症状は、この遅延型のアナフィラキシー反応が一番分かりやすいです。
これはアレルギー物質が犬の体内に入ってくることによって、血管から周りの組織に血しょうが漏れ出して、犬の皮膚が膨張するため、犬の顔がパンパンに腫れ上がります。また、そのためにヒスタミンという物質が末梢神経を刺激し、犬の皮膚の赤みやかゆみを伴います。
犬の歯周病
犬の顔が腫れる原因の歯周病は、まず、歯の表面に付いた食べかすや、細菌のかたまりである歯垢がたまることによって炎症を引き起こす口腔内疾患です。犬の歯垢がたまっている状態をずっと放置していると、歯石になってしまい犬の歯が欠けてしまいます。
欠けてしまったところの歯の周り、歯髄という歯の内部から細菌が侵入し、歯の根っこの部分に炎症が起こり、化膿し、膿がたまってしまう状態までに悪化してしまいます。
この結果、犬の歯肉は赤く腫れて出血しやすくなり、犬の顔まで腫れてしまうほど、口腔内にひどい炎症がおこります。しまいには犬の皮膚に穴が開いて、膿が外へと出てしまいます。
犬の顔が腫れる原因が歯の場合、腫れているところを触ると痛みがありますので、嫌がる犬が多いです。このように、顔が腫れている原因の一つとして、歯が大分悪いということも考えられます。
犬の顔にできる腫瘍
犬の顔が腫れる原因に、犬の顔にできる腫瘍があり、腫瘍といってもいろいろな種類の腫瘍があります。
例えば骨の腫瘍、口腔内の腫瘍、皮膚の腫瘍、鼻腔内の腫瘍など
どの腫瘍が、犬の顔のどの場所にできるかによって、犬の顔の腫れ方は多少の違いはありますが、原因の一つとして、犬の顔にできる腫瘍が、犬の顔が腫れる原因と考えられる場合もあります。
この場合、急に犬の顔が腫れるというより、徐々に犬の顔が腫れてきます。また触っても嫌がらずに、触り心地が固い場合もあります。
犬の顔が腫れる対処法
対処法
アナフィラキシーショックの対処法
まず、犬にアナフィラキシーショックがおきてしまった時の対処法として、腫れるなどの症状が出てしまうと、飼い主さんには、どうすることもできないです。
飼い主さんがパニックにならずに落ち着いて、すぐに動物病院へ連れて行って、すぐ処置をしてもらわないといけません。特に急性アナフィラキシーショックを犬がおこしてしまうと、一刻も早く処置をしてもらわなければ、命を落としてしまいます。
まれに、この犬の急性アナフィラキシーショックを起こしていしまい、動物病院へ行っても律儀に順番を守って待たれている人もいますが、緊急処置が必要ですので、遠慮なく受付で犬の症状を伝え、すぐに診てもらうようにしましょう。
犬の歯が原因の対処法
犬の歯が原因だと、麻酔をかけて悪い歯を抜いたり、歯石除去することで犬の顔が腫れる症状は改善されます。また、そこまで犬の歯がひどくなく、麻酔をかけられない子に関しては、飲み薬で犬の腫れが引く場合もありますが、繰り返すこともあります。
腫瘍が原因の対処法
犬の腫瘍が原因の場合は場所が場所ですので、手術で簡単に取り除くことは、なかなか難しいです。腫瘍が良性のものか悪性のものかは、動物病院の検査機関で判定してもらわないといけません。歯や腫瘍が原因で顔が腫れてしまっている時も、できるだけ早めに動物病院で診てもらいましょう。
犬の腫瘍は見た目だけでは判別がつきませんので、可能であれば検査を受けましょう。MRIやCT検査が必要になる場合もあります。
犬の顔の腫れに対して経過観察をしていくか、大きい動物病院へいって手術を行う、放射線療法を行うなどの選択肢がありますので、担当の獣医師と話し合いの上、治療方針を決めていきましょう。特に、犬の鼻腔内の腫瘍や口腔内の悪性腫瘍の場合には、大掛かりな手術になりますので、十分な話し合いが必要になります。
犬の顔が腫れない予防
犬の顔が腫れない予防法としてアナフィラキシーショックは、原因となるアレルギー物質が分かっていれば、犬に気を付けることができますが、実際、犬がアナフィラキシーにならないと分からない事の方が多いです。
混合ワクチンの中に「レプトスピラ」という病気が予防できるものが入っている、7種以上の犬のワクチンで、アナフィラキシーショックを引き起こしやすいというデータもあります。あまり郊外や山の中などに犬を連れて行かないようなら、レプトスピラが入っていない混合ワクチンを打つというアナフィラキシー予防はできます。
ちなみに、混合ワクチンでアナフィラキシーショックを起こしやすい犬種は「ミニチュアダックスフンド」に多いので、飼われている人は注意した方がよさそうです。
他に歯周病で犬の顔が腫れてしまう予防法は、犬に歯石がつかないように普段からしっかり歯みがきをすることが大事です。
犬の顔の腫瘍の場合は、なかなか予防することは難しいですので、少しでも犬の顔の形が変だなと感じたらすぐに診てもらってください。早期発見が大事になってきます。
まとめ
犬の歯周病や顔にできる腫瘍から、犬の顔は腫れたりしますが、やぱり一番多く気を付けないといけないのがアナフィラキシーショックです。
ついさっきまで普通の顔だったのに、数分から数時間後には犬の顔がパンパンに腫れあがってしまいますので、かなりびっくりされる人が多いです。しかしその時は、家で様子を見て放置せずに、すぐに動物病院へ急ぎましょう。
顔の毛がふさふさな子は、気づきにくい場合がありますので、普段からよく犬の顔をみて、特にワクチンを打った後は、しっかり犬の顔を観察しておくことが大事です。
ユーザーのコメント
40代 女性 こむさん
去年、散歩で芝生の公園でボール投げして遊んでいましたが、10分くらい経って
ボールを取りに行かなくなり、ジッと座ってしまい、暑い日だったのでそのせいかと思いいつもよりも早く切り上げて帰りました。
お風呂場で脚と口周りを洗っていたところ
何だかいつもと違う…??と違和感を感じて口周りにお湯をつけていたら
顔が腫れてるんだ!!!!と気が付いて
皮膚も赤くなっていました。
顔がひとまわり大きくなっている感じです。
本人は痒がったりせず、ただボーっとして動かないで座っていました。
急いで病院へ連れて行き、注射を打ってもらい帰りの車の中では徐々に腫れも引いて
ほぼ戻っていたのでホッとしました。
何によってアレルギー反応が出たかは分からないままです。
同じ公園で遊んでいますが、あれ以来腫れたりは無いです。
3歳の時に混合ワクチン接種でもアレルギー反応で歩くのもフラフラになり慌てて病院へ連れて行き大丈夫でしたが、それ以来混合ワクチン接種はしていません。
今年は狂犬病注射をしようか迷ってます。
出来るなら怖いので打たせたく無いです。
ただ、美容室で証明が無いとやってくれる所が無いのです。
混合ワクチンはアレルギーと言う事でOKなのですが…
混合ワクチン接種と同じように狂犬病注射でアレルギー反応を起こしたら…と思うと
怖いです。
とても迷っています。
20代 女性 てとめる
40代 女性 SUSU
現在は、1日愛犬の様子を観察出来る日に、出来れば午前の診療時間の最初の方にワクチンを打ってもらうようにしています。早めであれば昼休みまでに数時間あること、そして午後の時間に何か起こっても対処出来る時間があることからこのようにしています。ダックスの場合にはこのようなスケジュールを提案する病院も多いのではないかなと思っています。
愛犬もシニア期に入り、毎年のワクチン接種の時期は正直、憂鬱です。出来れば接種したくないのが正直なところです。
記事にあるように、必要最低限の種類のワクチンにしたいのですが、5種など、なかなか少ない種類のワクチンを打ってくれる病院がなく、我が家の近くの病院では、8種、9種が主流のようでした。
その他、愛犬に限ってのことなのかもしれませんが、フロントラインを滴下後、1時間以内に顔が腫れるアレルギーを起こしたことがあります。ワクチン接種に関しては注意をしていたのですが、フロントラインはパピーの頃から使っていたこともあり、突然、反応が現れたことにとても驚いてしまい何が起こっているのか分かりませんでした。恐らく、もともと体調が悪かったなど、何か理由があったのだと思います。
病院に連れていきすぐに腫れは治まりましたが、先生によるとこのような症状はあまり聞いたことがないとのことでした。
愛犬には合わないのだろうということになり、その頃、ちょうど飲み薬のタイプが出たことからそれ以降は飲み薬を使っています。駆除薬はわりと強めの薬のため、1回で与えると嘔吐してしまうことがあるため、2回に分けて与えるようにしています。
顔がパンパンになるという反応はアレルギー反応としては多いようですね。パニックになってしまった自分が言っても全く説得力はありませんが、飼い主さんの反応はワンコにも影響してしまいます。あまり慌てずに落ち着いて獣医さんに診ていただくこと、そしてその際には反応が出た以前に何を食べたか、何か薬を摂取したか、お散歩は農薬を使う可能性があるような場所に行ったかどうか、などを具体的に話せるように頭を整理しておくと良いのかなと思います。
女性 ジョジョ