「成犬を迎える」という選択肢
犬を家族に迎えようと思ったら、子犬を連想する方がほとんどかもしれませんが、「成犬を迎える」のも選択肢の一つです。
子犬が無邪気に走り回る姿は、無条件に可愛いです。しかし、子犬は抵抗力が弱く、頻繁に体調を崩しやすいので、十分に体が発達するまで飼い主が気を抜けない状況にあります。
一方で、成犬はワクチン接種が終わっているため、体内に抗体が作られています。免疫力がついて安心して飼うことが出来る点は、最大のメリットと言えるのではないでしょうか。
《成犬を迎えるメリット》
- 体の大きさの変化が少ない
- 性格が形成されている
- いたずらが少ない
- 高齢者でも犬を飼うチャンスがある
- 殺処分になるかもしれない犬を救うことが出来る
成犬のしつけにおけるポイント
犬のペースを重視する
成犬を迎える際の方法として、「保護犬・ブリーダーの繁殖引退犬を引き取る」手段があります。
これらの犬は、暮らしていた環境によって、感情を表に出すのが苦手だったりします。
お世話をしていた保護団体やブリーダーに、元々どんな生活をしていたのか、確認しておきましょう。確認した情報を参考にしながら、犬のペースに合わせたしつけを行います。
信頼関係を築くところから始める
新しい環境に、最初は戸惑いを感じているはずです。成犬を迎えたら、基本的なしつけを教える前に、犬が「喜ぶこと」「嫌がること」は何か、じっくり観察してみて下さい。
犬の気質・性格を把握して、焦らずに少しずつ犬との距離を縮めていきましょう。
「成功したら褒める」が大事!
「褒めるしつけ」は「陽性強化法」と呼ばれています。陽性強化法は、犬の良い行動を褒めて学習意欲を向上させ、良い結果に導く考え方です。
辛い過去を背負って自信をなくしている犬にとって、飼い主から褒められるのは嬉しいに違いありません。「トイレが出来た」「呼び戻しに反応した」といった成功事例は、ご褒美を与えて褒めてあげて下さい!
成犬を迎える際の注意点
「トライアル制度」の有無を確認する
正式に家族として迎える前に、可能であれば、トライアル期間を設けて貰うのが望ましいです。
一緒に暮らしてからのイメージがつきやすく、先住犬がいる場合には、対面させて相性を確認しておくことが出来ます。
心に余裕を持つ
成犬の場合、すぐに馴染んで懐くのは難しいかもしれません。それでも、毎日愛情を注いで接していれば、気を許し、心が通じ合う瞬間が訪れます。
半年後なのか、1年後なのか…信頼を勝ち取るまでに必要な期間は未知ではありますが、気長に接してあげましょう。
引き取りには条件がある
保健所や保護団体からの犬の引き取りには、細かい条件が設定されています。誓約事項として、「終生飼養」が明記されています。
犬の安全を守り、将来的な幸せを考えるからこそ、審査基準が厳格化されているのです。
まとめ
子犬であろうと成犬であろうと、飼い主からするとかけがえのない家族です。その年齢特有の可愛さがあり、ふとした仕草ですら全て愛しく思えてしまいます。
これから犬を迎えようと検討中の方は、子犬・成犬の両軸を視野に入れて考えてみませんか?
ペットの生涯は、飼い主に委ねられます。愛犬が毎日楽しく過ごせるように、出来ることから始めていきましょう。
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20代 男性 匿名