分離不安症の初期症状
1.食欲が減る
食欲が減って食べ残したり、一度に食べられる量が減ることがあります。残したご飯をいつの間にか食べ終えていることもあります。
2.未消化で嘔吐する
胃腸の働きが悪くなり、未消化のご飯を嘔吐することがあります。ドライフードが粒のまま吐き出されることがあります。
3.下痢をする
胃腸の働きが悪くなり、下痢をすることがあります。いつもより緩い(軟便)と感じる程度の時もあります。下痢が続くと脱水症状を起こすことがあります。
4.トイレを失敗する
飼い主の気を引くためにわざとトイレを失敗することがあります。ペットシーツではなく、ラグや絨毯、ソファーやベッドなどで排泄してしまいます。
5.しきりに手足や尻尾を噛む
お手入れにしては長いなと感じるほど、手足や尻尾を噛む時間が長くなることがあります。前歯でカチカチと噛んだり、奥歯でアムアムと噛んだりします。
初期症状では自傷行為と言えるほど強く噛むことはなく、炎症や傷も見られません。皮膚が赤くなる程度です。
6.急に吠える
何かに驚いたかのように急に吠えることがあります。あまりにも突然で飼い主も驚きます。物音や飼い主の行動に敏感になっているのです。
7.物を噛む
イタズラをしない犬が物を噛むようになることがあります。初期段階では物を破壊する行為とまではいきません。物に歯型が付く程度です。
分離不安症の初期症状が出た時の対応
お留守番の時間を減らす努力をする
仕事が終わったら真っすぐ家に帰ってあげてください。長時間のお留守番は犬を不安にします。途中で買い物をしたいかもしれませんが、帰宅してからまた出かけても良いはずです。
明るく出かける
明るい表情で「行ってくるね!」「お留守番お願いね!」と声をかけてあげてください。まるでお別れかのような出かけ方をしないでください。
何度も愛犬を抱きしめたり、必要以上に言葉をかけないでください。犬を不安にします。飼い主が出かけること、ひとりきりで待つことを特別なことにしてはいけません。
健康診断を受ける
7歳を過ぎたシニアと呼ばれる年齢になったら年に一度は健康診断を受けさせてあげてください。視力や聴力が衰えると犬は不安になります。分離不安症ではなく認知症の初期症状である可能性も考えられます。
無視はしないでください
犬を構い過ぎると分離不安症になることがあります。構われ過ぎて飼い主に依存したことが原因なのだから、構わず無視をすれば良いという意見があります。ひとりきりで過ごせるようにお留守番をさせれば良いなんて意見もあります。
効果的な場合もありますが、全く無意味なこともあります。犬にとって飼い主に無視されるということは耐え難い苦痛です。症状を悪化させてしまう恐れがあります。
短い留守番を繰り返す
短時間の留守番を繰り返し、一人で留守番しても飼い主は帰ってくるということを認識してもらう方法もあります。分離不安症が進行すると効果がないかもしれません。飼い主が出かけても放置されているわけではなく必ず帰ってくるという習慣を犬にもつけて行くという方法です。徐々に留守番の時間を長くしていのがコツです。
分離不安症の治療法
精神安定剤など薬物療法が一般的です。初期症状で気づいてあげることができたのであれば自宅で治療できます。
分離不安症は放っておいても治りません。悪化すると完治できないことがあります。
初期症状が出た時の対応だけでは不十分だと感じたら獣医師に相談しましょう。犬の精神疾患の専門医もいます。飼い主ひとりで抱える必要はありません。
まとめ
犬が分離不安症になっている時の初期症状を7つ解説しました。
- 食欲が減る
- 未消化で嘔吐する
- 下痢をする
- トイレを失敗する
- しきりに手足や尻尾を噛む
- 急に吠える
- 物を噛む
このような症状があり、異変を感じるのであれば分離不安症の可能性を疑って良いと思います。
病院には行きづらいことがありますよね。少しでも不安に感じた時はまずは身近な人に相談してみましょう。
飼い主がひとりで解決する必要はありません。愛犬のためにも周りの助けを借りてください。
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20代 男性 匿名