犬のしつけに効果的な、褒めるタイミングを見極めよう

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犬のしつけに効果的な、褒めるタイミングを見極めよう

犬は褒めてしつける。昨今、定着しているフレーズですが、褒めるにはタイミングがとても大切になります。タイミングをうまく捉えることができれば、しつけはスムーズに進みます。

このタイミングでは褒めないで

多くのドッグトレーナーや動物行動学者も、トレーニングの際の褒めるタイミングが重要だと指摘しています。
犬を褒めているのに中々覚えてくれない場合は、このタイミングを見直してみましょう。

座る犬

2秒以上経ってしまうとNG

犬にオスワリを教えるとします。
犬が座ってから2秒以上経ってしまうと、犬は座ってから違う行動を取っている事が多くあります。
たとえば、座る→よそ見をするなどです。
ここで褒めると、よそ見をしたら褒められる事になります。
犬はよそ見と報酬を結びつけて学習し、結果的によそ見をすれば褒められると覚えてしまいます。

リコール(呼び戻し)を教える際も同様です。
犬を呼んで、こちらに来てからオヤツを袋から出して与えるのではきっと2秒以上の時間がかかるでしょう。
この場合も、犬が飼主の元に到着してからの2秒間で、何かしらの違う行動をとるかもしれません。
せっかく飼主の元に戻ってきた犬も、飼主がオヤツを取り出しているうちに何処かに移動してしまうかもしれません。
もし犬が移動してからオヤツを与えられても、犬はなんで報酬が得られたかピンと来ないでしょう。
この場合でも効果的な学習は期待できそうもありませんね。

2秒というと、一瞬のように感じるかもしれません。
しかし、犬の行動をよく観察してみると、犬は1秒以下の速さで行動を変えています。
このタイミングを捉えることが学習効率を高める鍵となるわけです。

どのタイミングで褒めるのがベストなのかは後述しますが、飼主がモタモタしていると、犬は指示された課題をこなしているにも関わらず、報酬が得られないと判断しかねません。
そして遅れてやってきた報酬に直前の行動が結びつけられて学習するため、飼主の意図する指示を学習できなくなる事があるのを知っておきましょう。

よそ見など別な行動をしてから褒めてはダメ!

今がまさに、しつけで褒めるいいタイミング!

ベストなタイミングというのを一言で表すなら「即座よりも早く」となります。
抽象的でよく解りませんね。

具体的には、犬が行動をとった0.5秒後あたりを目指しましょう
犬の短期記憶能力は最大で2~3秒だと言われています。
なのでこれ以上遅れての報酬は意味をなさなくなります。

もっとも効果が大きいとされているのは、行動を取った後0.2秒~2秒だという実験結果もあります。

訓練場の犬

目標は0.5秒~1秒以内に

このことから考えると、飼主は先に褒める準備をしておく必要があるのがお解りいただけるかと思います。
オヤツを報酬とするなら、犬に指示を出す前に、手にオヤツを準備しておいてから始めるようにします。
そして犬が指示をこなした直後(0.5秒)にオヤツを与えます。
こうすれば、犬は指示された以外の行動をとる時間的な猶予が無いので、的確に指示に対する報酬を与えることができます。

たとえば、「スワレ」と指示を出したとします。
犬が座ってから0.5秒後に報酬を与えます。
0.5秒であれば、ほとんどの場合で、犬は座る事以外の行動は取れないでしょう。
ここで報酬を与えれば、犬は報酬を得ることと、座るという行動を結びつけて学習できます。
先述のように、座ってからよそ見をする暇もないので、間違った学習を促すこともなくて済みます。

リコールであれば犬を呼び戻して、犬が飼主の元に着いた瞬間(0.5秒)に報酬を与えます。
上記のように違う行動をとる暇もないので、スムーズな学習を促すことができるでしょう。

とは言え最初はどうしても1秒くらいかかってしまうものです。
気負いせずに、1秒で慣れてきたら更に早めるよう練習してみてください。とにかく、早く報酬を与えることが肝心です。

  • 0.5~1秒以内に即座に褒める!
  • 指示を出す前に褒める準備をする!
次なるステップ『タイミングをコントロールする』

ちょっとだけ、先走って次のステップを紹介しましょう。
0.5秒~1秒後に報酬を与えるようにして、何かしらの動作を覚えたとします。
その次には、褒めるタイミングを毎回ズラしてみるのです。

たとえば、スワレと指示をして犬が座った後に報酬を与えるタイミングを変則的にします。
パターン毎に列挙してみます。

  • パターンA:スワレ→犬が座る→0.5秒で報酬を与える
  • パターンB:スワレ→犬が座る→1秒で報酬を与える
  • パターンC:スワレ→犬が座る→1.5秒で報酬を与える
  • パターンD:スワレ→犬が座る→1.5秒で報酬を与える
  • パターンE:スワレ→犬が座る→2秒で報酬を与える

これらの変則的な方法は、初歩であるパターンAでのトレーニングが終わっている事が前提となります。
タイミングをコントロールすることで、毎回報酬を貰えるタイミングを変えていきます。
すると犬は報酬を待つようになり、犬の期待度も高められます。

やり方としてはパターンA→パターンB→パターンC→パターンD→パターンEと順にトレーニングをします。

2秒まで順調に進んだら、それぞれのパターンをランダムにしてみます。このようなランダムな状況に置かれると、犬の集中力は高まり、やる気も上がってきます。

因みにこの変則プログラムも、難なくこなせるようになったら、報酬を与えるタイミングを2秒以上に伸ばすことができます。
どんどんタイミングを伸ばすことは「マテ」を教えるのに効果的です。マテは待機を意味するので、スワレやフセなどと違い、何も行動をしないというのが求められます。
なので、マテを教える前には、より簡単なスワレを変則プログラムまで教えておくとスムーズです。

褒めるタイミングをコントロールできれば、犬の集中力が高まる!

まとめ

褒めるひと

如何でしたでしょうか。スムーズで効率の良い学習を促すには、飼主にもテクニックが必要です。
タイミングを掴むことができれば、犬に沢山の事を教えるのが楽になることでしょう。
アメリカで有名なドッグトレーナーのジーン・ドナルドソン女史は、この褒めるタイミングをこのように表現しました。

「優秀なドッグトレーナーは、犬の筋肉が動いた瞬間を捉える」

なかなか、筋肉が動く瞬間を捉えるのは難しいかも知れません。
しかし、愛犬をよく観察して、タイミングを掴む練習をすれば、さほど難しいことではないと思います。

ここでご紹介したタイミングはあらゆるドッグトレーニングに用いられる概念です。
しつけの基本中の基本となるので、しっかりとこの絶妙なタイミングを身に付けてくださいね。

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