1.タンパク質不足
被毛までタンパク質が回ってきていないのかも
食べ物から摂取したタンパク質は血液や筋肉、内臓など身体のあらゆる部分の修復や生成に使われます。タンパク質は生命維持に重要なことに優先的に使用された後で、被毛の生成に使われます。摂取するタンパク質が少ないと、被毛の生成までタンパク質が回ってこなくなってしまう恐れがあります。
摂取するタンパク質は「質と量」が重要
愛犬の体質や持病によっては「低タンパクのフード」が推奨される場合もあります。ただタンパク質を多く摂取すれば良いわけではなく、それが上質なタンパク質であること、そしてその子にとっての必要充分量を摂取することが大切です。
またタンパク質には「動物性タンパク質」と「植物性タンパク質」があります。両者とも分解されると同じアミノ酸になり吸収・利用されます。
しかし、タンパク質以外の栄養素に関しては動物性の原材料と植物性の原材料では異なる部分があります。栄養バランスを整えた総合栄養食を食べているならば必要な栄養のバランスは問題ないと言えるでしょう。
2.ビタミン不足
- ビタミンA
- ビタミンE
- ビオチン
これらのビタミンは皮膚や被毛の健康にかかわる種類です。これらのビタミンが不足すると毛並みが悪くなってしまうことがあります。
総合栄養食のドッグフードを食べている場合はビタミンのバランスが考慮されていますが、手作りフードの場合はこれらのビタミンが不足していないかレシピを見直してみましょう。サプリメントで取り入れる場合には過剰摂取に注意しましょう。
3.脂質不足
高カロリーだが健康維持には必須
脂質はタンパク質や炭水化物よりも約2.5倍ものカロリーを含んでいます。高いエネルギー供給源としてや、細胞膜の生成、胆汁酸の原料、脂溶性ビタミンを吸収するサポートなど様々な役割があります。カロリーが高いため摂取しすぎは肥満の原因になりますが、不足するのも健康に良くありません。
被毛の健康には「必須脂肪酸」が重要
脂肪は体内で「脂肪酸」に分解されます。脂肪酸には動物性タンパク質に多く含まれる「飽和脂肪酸」と、植物性タンパク質に多く含まれる「不飽和脂肪酸」があります。
皮膚や被毛の健康維持には不飽和脂肪酸である「オメガ3系脂肪酸」と「オメガ6系脂肪酸」をバランス良く摂取することが大切であると言われています。犬は体内でこの2つを生成することができず食事から摂取する必要があるという意味で、オメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸は「必須脂肪酸」と呼ばれています。
必須脂肪酸を摂取できるフードを選ぶ
ドッグフードには動物性タンパク質が多く使われていますので、植物性タンパク質に多く含まれる不飽和脂肪酸が不足しやすくなります。
ドッグフードの中にはこのことを考慮してオメガ3系脂肪酸やオメガ6系脂肪酸を配合しているものもありますので、ドッグフードを選ぶ際には原材料に着目してみましょう。手作りフードの場合はオメガ3系とオメガ6系が摂取できる食材を意識して、バランスよくレシピに加えてみましょう。
まとめ
美しい毛並みのためには、愛犬のブラッシング習慣も必要です。しかし外側のケアだけでなく、まずは内側からの健康を意識してみることが大切です。毛のツヤがあまり感じられなくなったりパサつきやゴワつきが出てきた場合、被毛を維持するために必要な栄養素が不足している可能性があります。
また病気というトラブルによっても毛並みの状態が悪くなることもありますので、体調不良ではないかを確認してあげることも大切です。食べるものが身体を作っていきますので、愛犬の健康的な毛並みのためには食生活の改善が効果的です。
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50代以上 女性 匿名