①セントラル・アジア・シェパード・ドッグ
- 原産:ロシア
- 体高:オス65cm以上/メス60cm以上
セントラル・アジア・シェパード・ドッグは重厚な骨格と力強い筋肉を持つ巨体が特徴的な牧羊犬。厚みのある皮膚としなやかさのある皮下組織が特徴的で、首の皮膚はたるんでいることが多いとされています。性差が顕著で、オスの方がより力強く巨大。
性格的には非常に活力がありながら、安定していて穏やか。牧羊に適した繊細な防衛本能を持っています。
②プレサ・カナリオ
- 原産:スペイン
- 体高:オス60~66cm/メス56~62 cm
プレサ・カナリオは畜牛を守るための番犬として働いてきた犬種。元々はマスティフや土佐犬のようなモロシアンタイプ(闘犬種)でありながら、頑丈さと鋭敏さを持ち合わせ、活発で忠誠心が強いものが残されてきました。
性格は落ち着きと注意深さがあり、番犬にも適しているとされています。
③ファラオ・ハウンド
- 原産:マルタ
- 体高:オス56cm/メス53cm
ファラオ・ハウンドは警戒心の強い鋭敏な猟犬。優れた嗅覚と視覚で狩猟を行い、獲物に近づくときには聴覚も最大限に活用。俊敏なガゼルの狩猟においても非常に活躍しました。高貴な雰囲気を持つ中型犬で、機敏さと利発さを持つだけでなく人間に対して友好的で愛情深い一面も持ちます。
④グレート・スイス・マウンテン・ドッグ
- 原産:スイス
- 体高:オス65~72 cm/メス60~68 cm
スイスのドッグショーにてショートヘアーのバーニーズ・マウンテン・ドッグが披露され、それらの犬が、かつて護衛犬・荷物運搬犬・キャトル・ドッグとして繁殖された大型のマウンテン・ドッグの典型であると認識されました。その流れからグレート・スイス・マウンテン・ドッグが生み出され、ウォッチ・ドッグ及び荷物運搬犬として活躍しました。
重厚な体を持ちながらも機敏で用心深い性質、恐れを知らない勇敢さを持ちます。人に対しては温厚で中庸、特になじみ深い人々に対しては愛情深い気質を持ち合わせています。
⑤アザワク
- 原産:マリ共和国及びニジェールの北部国境
- 体高:オス64~74cm/メス60~70cm
ガゼルや野ウサギなどの獲物を狩り、ハイエナやジャッカル、ライオンを撃退する働きもする勇敢なサイトハウンド。狩猟のパートナーであり、遊牧民にとって重要なコンパニオンとしてキャンプ・ライフを共にしてきた歴史を持ちます。
体が非常にスリムで、手足は細く長く俊敏さとエレガントさを兼ね備えています。とても用心深く、知らない人間には距離を置いて控えめ態度を取りますが、家族や心を許した相手には愛情深い面を見せることもあります。
⑥チェコスロバキアン・ウルフドッグ
- 原産:旧チェコスロバキア
- 体高:オス最低65cm/メス最低60cm
旧チェコスロバキアにおいて、ジャーマン・シェパード・ドッグとカルパチアン・ウルフを交配させる生物学的実験が行われました。その流れで生み出された犬種で、堅固な体躯構成が特徴的。体型・歩様・毛質・毛色、マスクはウルフドッグらしさが強く出ており、狼に類似しています。
⑦グレーハウンド
- 原産:イギリス
- 体高:オス71~76cm/メス68~71cm
サイトハウンドの原型ともされるグレーハウンドは、世界的にメジャーな犬種ですが日本ではあまりなじみ深いものではありません。イギリスではルアーコーシングなどのドッグスポーツが盛んであるため、人気の高い犬種。生きた野うさぎを狩るコーシング・ハウンドからレース用のグレーハウンドが発展し、スピードではチーターのみがグレーハウンドを上回るとされています。
しなやかですらりとした体躯は筋肉質ながら均整が取れた美しいプロポーション。驚異的なスタミナと耐久性を持ち、理解力にも優れるため優秀なハンターとして知られます。
⑧サールロース・ウルフドッグ
- 原産:オランダ
- 体高:オス65cm~75cm/メス60cm~70cm
サールロース・ウルフドッグは特定の目的のために作出された犬種ではなく、忠実なコンパニオン・ドッグとして愛されてきました。伝統的なプロシア・タイプのオスのジャーマン・シェパード・ドッグと、ヨーロッパ・タイプのシベリア系列を起源とするメスの狼と交配することで生まれた犬種。
エネルギーにあふれた活発さと自主性を持っており、自身の意思に従う性格であることが知られている。信頼を置く主人に対しては、非常に愛情深く接します。
⑨タイワン・ドッグ
- 原産:台湾
- 体高:オス48~53 cm/メス43~48 cm
元来、台湾中部の山岳地帯にすむ台湾原住民が生活を共にした台湾の土着犬。森の中のハンターとして活躍する狩猟犬です。
厚みのある筋肉質な中型犬で、アーモンド形の目や薄い立ち耳と鎌状尾を有します。大胆で恐れ知らずな性格と敏捷な動き、主人に対する忠誠心が極めて強いことで知られています。
まとめ
ここでは、2019年時点でJKCに登録されている293,659頭中、わずか1頭のみ登録されている9犬種を紹介してきました。日本で暮らしている人のほとんどが見たことがないという犬種ばかりだと思いますが、どの犬も長い歴史を持ち人間とともに生活してきたものばかりです。
ちなみに、JKCの登録件数TOP3はプードル・チワワ・ダックスの3犬種。実はこの3犬種は、順位を入れ替えながらも2003年からTOP3の座を他の犬種に譲っていません。
これらの犬種は、多くの人から愛される理由がわかるほど、見た目も性格もとてもかわいいと思います。しかし、世界中にはさまざまな愛すべき犬種がいるということもぜひ知っておいてくださいね。
ユーザーのコメント
50代以上 女性 匿名
他のワンちゃん達は、名前さえ知りませんでした。
一体、どれだけの犬種が、今でも存在してるのだろうかと思いました。
30代 男性 K.W