1.気軽に長時間家を空けられない
愛犬の食事や排せつが気にかかる
家庭で飼育されている犬は、自分で自分の食事を用意することはできません。また、お留守番の際、サークルの中などで過ごす習慣にしているご家庭では、自由に排泄することもできません。
お腹を空かせたり、トイレに行きたくてもいけなくて、飼い主さんが帰ってくるまでじっと待っている愛犬の姿を脳裏に描くと、長時間家を空けることに気が咎めてしまいます。
寂しがっていないか気にかかる
飼い主さんがおうちにいるときは、ずっと飼い主さんの側にいるような甘えん坊の愛犬が飼い主さん不在の間、どんな寂しい想いを抱えて、しょんぼりと過ごしているかを想像すると、外出中も落ち着きません。
解決法
同居の家族がいるなら、愛犬の食事や排せつのお世話を家族みんなで協力し合いましょう。また、飼い主さんが家を空けることが原因で、ずっと鳴いている、トイレを失敗する、自傷行為をするなどの問題行動を起こしているのなら、かかりつけの獣医さんに分離不安について相談してみましょう。
2.着衣などに毛が付く
基本、犬の毛と反対の色の服はNG
どんなに気を付けていても、愛犬の毛が着衣に付着してしまいます。白や薄い茶色などの犬の毛が黒っぽい服に付着したり、黒っぽい犬の毛が白や薄い色の服に付着すると目立つので、なんとなく犬と同じ色の服ばかり着るようになっていきがちです。
換毛期は特に要注意
換毛期のある柴犬などは、飼育した経験のない人が想像している以上に、大量の毛が抜けます。それらの抜け毛は、家の中をふわふわと漂い、愛犬を抱きしめなくても、着衣に愛犬の毛が付着するので要注意です。
解決法
特に換毛期にはしっかりとブラッシングします。定期的にトリミングをし、床に溜まった毛が舞い上がるのを阻止するため、家具も掃除しやすいように配置します。
3.出費が増える
犬の飼育に必要な費用
ノミ、ダニ、フィラリアの予防薬、ペットシート、フードなどの食料、被毛の手入れなどは、ほぼ毎月必要な費用です。年に一回の予防接種も欠かせません。
解決法
1円のお金もかけずに、命を育むことはできません。特に愛犬の健康と長生きのために必要な費用は、できる限り捻出しましょう。
4.鳴き声、ニオイなどのご近所トラブルが起こる
鳴き声が原因で起こるトラブルの例
朝早くから吠えてうるさい、夜遅くまでずっと吠えているからうるさい、というトラブルもあれば、「夜勤明けて昼間ねているのに、犬が吠えてうるさい」というトラブルもあります。
解決法
ご近所と深い親交を持たなくても、顔を見かけたときに「こんにちは」とにこやかに挨拶をするだけで印象が変わります。もちろん、ご自身が近所のトラブルメーカーにならないことが大前提です。
5.生活のルーティンが変わる
散歩の時間は必須
どんなに体が小さな小型犬でも、一日に一度の散歩は必須です。ですから、「愛犬との散歩の時間」は、飼い主さんの生活のルーティンの中に絶対に加えなくてはいけません。
食事や排せつ、被毛の手入れなどの手間
人間の生活サイクルの中に「愛犬の食事の時間」が加わります。手作りご飯を与えている飼い主さんの場合は、「愛犬の食事の時間」に加えて、さらに「愛犬の食事の準備」というルーティンも加わります。
散歩のときに排泄をするのが習慣であれば、散歩と排泄はワンセットですが、そうでなければ、「愛犬の食事のあとは、排泄の時間を作る」というルーティンが増えます。さらに散歩の後に足を洗ったり、被毛にブラシをかけたりという時間も必要です。
解決法
愛犬の世話ができるのは、わずか15年足らずです。愛犬のために費やす時間は、愛犬との思い出を積み重ねている時間と言えます。愛犬がいるからこそ、生活のルーティンが変化したのです。愛犬とともに過ごせる時間があることを楽しみましょう。
まとめ
今回、「犬を飼っているとありがちな『困りごと』」ということで、自分が感じること、あるいは犬を飼っている友達や知り合いから聞いて感じたことをまとめてみました。
そして、改めて私が挙げた項目を見直して、ふと、「着衣に毛が付く」という項目以外は、まるで、小さな子どもが家にいて、まさに育児をしている日々の真っ最中にいるような状況で起こり得る『困りごと』と共通しているように感じました。
つまり、「犬と暮らす」と言うことは、ただ、動物を飼育するということではありません。天国に旅立つ瞬間までずっと、私たち飼い主を愛し続けてくれる我が子と暮らしているということだと思います。