犬のサークルを手作りしよう!
犬用のサークルとは、一時的に犬を囲いにいれておけるような場所を指して言います。室内飼いの愛犬を、危険な事故から守るためにもぜひあるとよいのがサークルですね。私は獣医師ですが、今まで4頭の小型~大型犬を飼った経験から、手作りサークルについてお話ししたいと思います。
犬のサークルを手作りする方法
材料(目安)
- ワイヤーネット4枚~
- 結束バンド(犬がかじってしまう心配がある場合は針金)
- 水をいれた2Lペットボトル数本
最近はホームセンターや100円均一で、格子状になったワイヤーネットを売っていますよね。これなら、簡単に組み立てられて不要になったら分解することも可能です。サイズも色々あるので、愛犬にピッタリサイズのサークルを作れますよ。ホームセンターにあるものはサイズが豊富で1枚500~1500位のものが多いですね。
また、ホームセンターやペットショップには犬猫専用の組み立てタイプのサークルも売られています。扉のパーツなど複雑な部分は、そういったものを活用すると本格的な扉付きサークルも作れます。
犬のサークルの手作り方法とコツ
愛犬の体の大きさを確認する
サークルを手作りする前に、まずは愛犬の大きさをチェックしましょう。さらに手作りサークルの材料は金属製のものが好ましいです。木製やプラスチック製だと、犬の牙と顎のチカラに負けてしまいます。手作りサークルは、愛犬がぐるっと一回りできて、中央でゆったり伏せることが出来るくらいの大きさにしましょう。
サークルの固定にペットボトルも使える
ぐるりと一周、ワイヤーネットを結束バンドで固定すれば簡易サークルの出来上がりです。しかし、これだけだとワンちゃんがもたれかかると倒れたり動いたりしてしまいます。水を入れたペットボトルをワイヤーネットの外側に結束バンドで固定しましょう。ペットボトルの重さでサークルが固定されます。
手作りサークルに必要な高さ
サークルの高さは、愛犬が後ろ足で立った高さの1.5倍くらい必要です。元気いっぱいのワンちゃんは、ジャンプで飛び越えてしまうことも多いからです。
ワイヤーネットの高さや大きさが足りない場合は、2枚のワイヤーネットを繋いでジャストサイズにしましょう。一部分重ねて結束バンドでしっかり固定すればOKです。
犬のサークルを手作りする際のポイントや注意点
壊される可能性が高い
犬のサークルを手作りするときは、かじったりして壊す可能性があることを十分知っておいてください。犬の顎の力は人間の想像以上です。ですから、手作りサークルにいれるときは犬が気晴らしできるおもちゃやお気に入りの毛布などを一緒にいれてあげましょう。
設置場所には注意
手作りサークルの設置場所にも気をつけましょう。部屋の入り口や、家の表に近い場所だと騒音が多く落ち着くことができません。部屋の奥や隅、窓からすこし離れている場所に設置してあげましょう。手作りサークルはあくまでも一時的に過ごす場所です。長時間入れておくと「安心して過ごせる」という感覚が薄れやすくなります。
サークルに慣れさせることも重要
手作りサークルに初めて入れるときは、留守にせず近くにいてあげてください。2~3分入れる短時間から始めてだんだん慣らすようにしましょう。手作りサークルから出してあげるときは、静かにサッと出してください。サークルから離れてからお留守番ができたことを褒めてあげましょう。出す瞬間に褒めると、サークルから出ることが褒められると勘違いしてしまい「出して~」と騒ぐ原因になります。
そもそも犬にサークルは必要なの?
意外と使っておられない飼い主さんも多いというサークル、どういった場合に必要になるのでしょうか。
サークルは必須と思わせる実際の出来事3つ
初めて子犬を飼うならサークルは短期間であっても、あるほうが望ましいです。子犬は、好奇心と元気の塊です。飼い主が思いもしないイタズラをビックリするような短時間でやってのけます。私が、動物病院で患者さんから聞いた驚きエピソードを紹介しましょう。
1.子犬が誤飲をしていた
ゴールデンレトリバーの子犬のオーナー様は、朝にゴミ出しに行って家にもどると、椅子の足が1本なくなっていることに気付きました。辺りを見渡すと、椅子の破片があちこちに散らかっています。それらの残骸を集めてみたのですが、どう見ても1本分にならず…。残りは子犬のお腹の中にあったようです。心配なので診てもらいたいと動物病院に来られました。サークルがあればこのような誤飲事故は無かったかもしれません。
2.カーテンをかじり手術に
イタズラ好きのプードルの飼い主さんのお話です。ドアを閉めておけば大丈夫と思い、夕方までプードルにお留守番させたら、案の定カーテンをかじってしまいました。このプードルさんは、結局お腹の中にカーテンの布地が絡まってしまい、手術で取り除くことになりました。サークルの中に入れておけば手術までしなくても済んだかもしれません。
3.パニックで窓ガラスを突き破ってしまった
あるところにこわがりな柴犬がいました。その柴犬は、雷や花火が苦手で、お留守番が一人で出来ません。留守中に雷がなると、パニックになって窓ガラスを突き破って怪我をしてしまいました。気持ちや体の健康を考えるためにも、この柴犬にはサークルが必要かと思われます。
サークルは用意しておくべき!
このように、安全と思っている自宅の中でも危険はいっぱい。電気コードやカーテンの紐が首に巻き付いていたり、食べてはいけないものを食べてしまったりと飼い主の目がない状況でのトラブルも多いんですね。
そんなときに、サークルに入ることを習慣にしていると安心なんです。サークルの中は安全であると、普段から理解していればイザというときにサークルの中で落ち着いていることができます。特に犬は、オオカミを祖先に持ち、洞窟や洞穴など囲まれている場所をねぐらにする習性があります。サークルと、ハウスを組み合わせれば犬用の安全なお家が出来上がり。だから、サークルで過ごす練習を普段からしておくことをおすすめします。
手作りサークルを活用して犬の安全を守ろう
電気コードをかじってしまったり、イタズラしてしまうことも多いワンちゃん。愛犬用の手作りサークルなら折りたたみできますし、費用もそれほどかからないので、サークルのトレーニングなどには最適です。車での持ち運びもできるので、旅行などにも持って行って安心できるスペースにできます。犬の性質をしっかり把握して、上手に手作りサークルを活用したいものですね。
ユーザーのコメント
20代 女性 すず
40代 女性 サボン
30代 女性 cake
女性 ムギー
40代 女性 こたママ
女性 コロ
「高さは立った高さの1.5倍くらいが必要」というのは確かにそうだと思います。よじ登ってまで脱走する犬は外へ出てしまうと大変です。簡易であっても簡単に逃げ出せないように作った方がいいです。
女性 Satsuki
の愛犬が子犬の時にもどのようなものを購入しようか迷っていました。ただ、値段
を見たらいつも旦那が「作れるんじゃ?」と言っていたので、思い切って作る
ことにしたのです!今はホームセンターにいろいろなものが売っているので、意外と
簡単に作れました。しかも自分たちが好きなようにアレンジできるので、手作りは
オススメです。