犬は大根を食べても大丈夫?葉や皮にも栄養はあるの?簡単レシピも紹介

【獣医師監修】犬は大根を食べても大丈夫?葉や皮にも栄養はあるの?簡単レシピも紹介

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大根は、ワンコの体の調子を整え健康維持に役立つビタミン、ミネラル、そして貴重な酵素も豊富。濃い緑の葉っぱと、白い根の部分それぞれに栄養特性があり、それらを十分に生かす与え方も異なります。今回は犬に大根を与えることについて紹介します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬は大根を食べても大丈夫?

土まみれの大根

犬に大根はOKです。ワンコは雑食と言いつつも、肉食向きな体のつくりなので、野菜はあまりうまく消化できません。大根も同様ですが、大根には犬の体に有害な成分も含まれていないので、あげ方を工夫すれば食べても大丈夫です。

犬に適した与え方をすることにより、大根ならではの有効な栄養素を摂取することもでき、犬の健康維持に役立ちます。

犬に大根をあげるというと驚く人もいますが、量やあげ方を気をつければ、大根の白い根の部分だけでなく葉っぱも、愛犬の健康管理に良い食材です。

特に根の白い部分は、低カロリーで水分も多い淡白な野菜ですが、ミネラルや酵素など微量栄養素が摂取できるという点で、犬にも貴重な栄養素を摂取できる食べていい食材と言えます。

大根に含まれる栄養素と犬への健康効果

大根の煮物

大根の根の部分は90%水分

最近の栄養学では水は第六の栄養素と呼ばれるくらい重要視されています。水分を多く含んでいれば、おいしく食べながら体にたっぷりの水分も同時に供給してくれます。犬の水分補給や脱水が気になるときに大根を与えると良いですね。

利尿作用があるカリウム

カリウムは利尿作用を促進し、それによって犬の体にたまった老廃物を排出させます。定期的に犬に大根を与えることで体内のリセットにつながりそう。また大根に含まれるカリウムには老廃物と一緒に余分な塩分も排出してくれるので、高血圧予防にも効果が期待できます。

イソチオシアナート=血液サラサラ成分 

大根には血液をサラサラにする成分があり、ドロドロ血液によって作られやすい血栓の予防になります。利尿作用と共に犬の体内の老廃物の排出に役立ちます。このイソチオシアナートは現在の研究でがん細胞の働きを防御する力があると言われている期待の成分でもあります。

様々な酵素

大根の白い根の部分にはでんぶんを分解する「ジアスターゼ」、タンパク質を分解する「プロテアーゼ」、脂肪を分解する「リパーゼ」が含まれ、消化を助ける働きがあります。これらは熱に弱いので、ナマの状態で生かされます。犬の手作り食でお肉などのタンパク質に合わせると良いでしょう。

食物繊維が豊富

大根は食物繊維も豊富なので便秘気味の時など、便の排出をスムーズにします。善玉菌を増やし腸内環境を整える働きがありますが、犬は食物繊維の消化が苦手なので与えすぎると逆に便秘の原因になってしまいます。愛犬の適量をみつけてあげましょう。

葉はビタミンなど栄養がたっぷり

大根は根の部分は淡色野菜になりますが、葉の部分は緑黄色野菜になります。濃い緑色の葉っぱには、根の部分よりさらに栄養が豊富でカリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、そしてベータカロテンが含まれます。カルシウムは言うまでもなく犬の骨や歯の組成に欠かせません。

また、大根の葉に含まれるベータカロテンは体内でビタミンAに変わり、視覚や粘膜を健康に保ち、犬の成長や代謝を助け、免疫力の維持・向上に役立ちます。

犬に大根を与える時の量の目安

袋に入った野菜を見つめる悲しげな犬

食物繊維も豊富な大根は適量よりも多く犬に与えてしまうと、消化不良を起し下痢や嘔吐の原因になってしまいます。また健康に良いはずの酵素も過剰摂取により下痢を起こす可能性があります。

上記に書いたイソチオシアナートは大根特有のピリリとした辛み成分になります。
これが胃腸を刺激してしまうので適量を守って犬に与えたいですね。

ワンちゃん個々によって適量は様々です。個体差はありますが、目安としては5kgの犬で大根32gまで、15kgの犬で大根85gまで、30kgの犬で大根140gまで食べられると言われています。

あくまで目安ですし、犬によって好き嫌いもあると思うので、最初は大根おろし小さじ1杯程度をフードや手作り食に加えるなどして、便や体調の様子を見守り量を調節していきましょう。

犬に適した大根の与え方

おろされた大根

大根の根の部分は基本的に生でも加熱しても犬にあげることが出来ます。葉の部分は消化に悪いので加熱して与えたほうが良いでしょう。犬の体に大根の栄養素を効率的に吸収させる与え方のポイントをまとめてみました。それぞれに含まれる栄養の特性から、より効率的に吸収するための調理法が異なることを覚えておきましょう。

葉は加熱して

大根の葉や茎の部分は消化を良くするために、茹でるか煮るなどして加熱して犬に与えるのがお勧めです。一番おすすめの加熱法は油炒め。葉に含まれるベータカロテンは油によって吸収が高まるので、効率的にベータカロテンを摂取できます。

近年スーパーの野菜売り場でよく目にする大根菜も犬が食べれる野菜です。大根の葉と同じように犬に与えることが出来ます。大根菜とは大根が大きく成長してしまう前に間引きした、とても小さな大根でまだ成長途中のものなので葉が柔らかいのが特徴です。

根は生がおすすめ

大根の根の部分は加熱しても与えることが出来ますが、根の部分は熱に弱い消化酵素が含まれているので、大根に含まれる酵素の働きを期待するなら生で犬に与えるのがお勧め。犬は生野菜を消化するのは苦手ですが、大根おろしにして与えると消化しやすく消化酵素も摂取することが出来ます。

もちろん加熱しても消化酵素以外の大根の栄養素は摂取することが出来ますので、愛犬の手作りの食事をご用意しているご家庭ではコトコト煮込んだ大根のスープなどを、しっかり冷まして犬に与えても大丈夫です。大根の根は低カロリーなのでダイエット中のワンちゃんにも役立てることが出来ます。

おやつとして与える時は過剰摂取に注意しつつ、柔らかく煮て喉に詰まらない、小さなサイズの物を与えましょう。

根は葉に近い部分を使用

根はしっぽのほうに近い部分ほど辛みが強いため、葉に近い部分を使用のこと。ただし、全体的に辛味の強い大根もあるので、まずは飼い主さんが味見して確かめましょう。

消化の負担にならないよう細かく

葉は細かく刻み、根は大根おろしに。皮はそのままだと固いですが、皮に近い部分は栄養素が豊富なので皮ごとおろすことで犬の消化の負担を軽減できます。ゆでた葉はフードプロセッサーなどでペースト状にするのもよいでしょう。

犬に調理した大根を与えても大丈夫?

車から外を覗く犬

犬は大根を食べても大丈夫ですが、間違っても人間用に作った調味料を使った大根の料理などは与えないようにしましょう。大根おろしは焼き魚などを食べる時に頻繁に食卓にあがりますよね。お醤油をかける前のものを少しおすそ分けする程度であれば犬の体に問題はないですが、基本的に人間の食卓にあがったものを与えるのはあまりお勧めできません。

愛犬が癖になってしまい毎日「何か貰えるかも」と食卓の近くで待っていたら可哀想ですよね。大根サラダやサラダに含まれる大根も小さくカットされていて、ドレッシングをかける前の味付けされてい大根であれば与えても大丈夫です。ただし上記と同じ理由で、食卓からではなくワンちゃんのエサ用に用意してあげて下さい。

また、おでんや煮物の大根、漬物で薄味のものであったとしても、犬には塩分が高すぎます。犬も多少の塩分は必要ですが、人間の食べ物と同じものを食べていては体調を崩しかねないので、味付けしていない大根を用意してあげましょう。

与えられそうで注意しなくてはいけないのがお刺身のつまです。お刺身のつまは、極細の千切り大根なので成分や形状としては犬に与えて問題ないですが、お刺身から出る水分を吸収していたり、わさびや醤油がついている部分があると思います。

お魚にアレルギーのある犬は与えないほうが無難です。アレルギーのない犬でもお刺身が触れていなく、わさびや醤油がついていない綺麗な部分だけを選んであげましょう。長すぎるつまは細かく切って与えてください。

犬に大根を与える時の注意点

大量のドッグフードを前にした犬

甲状腺機能に問題のある犬は要注意

大根はキャベツやカリフラワーなどと同様、アブラナ科ですが、アブラナ科の野菜に含まれるゴイトロゲンという成分がヨウ素の吸収を阻害するため、ヨウ素を必要とする甲状腺ホルモンの分泌に影響して甲状腺に負担をかけることになります。甲状腺機能に問題がある犬の場合は、獣医さんと相談のうえ、大根を犬に与える与えないの判断をしてください。

大根のアレルギーに注意

犬でも食物アレルギーを持っている子は凄く多いですよね。大根でアレルギー症状が出ることは稀ではありますが絶対にないとは言いきれません。

食物アレルギーの症状は嘔吐や下痢、目が充血したり、目の周りや体を痒がったりします。初めて与える際は極少量にし大根を食べたあと、犬にこのような症状が起こらないかしっかりと確認しましょう。

結石ができた事のある犬は注意

大根には結石の原因になるシュウ酸が含まれています。結石は尿道に詰まってしまうと命を落としかねない危険な病気です。

大根を茹でることでシュウ酸を減らすことは出来ますが、他の食材との食べ合わせで、気づかないうちにシュウ酸を多く犬に与えてしまう可能性があります。犬の結石は治っても再発しやすい病気なので与えないほうが良いでしょう。

与えすぎに注意

大根は犬にとってネギや玉ねぎのように中毒を起すような食材ではありませんが、やはり過剰摂取には注意が必要です。どうしても野菜を消化するのが苦手な体の仕組みなので必要以上に与えると吐く、下痢をするなどの症状が起こることがあります。

大根が体にあっていて良い効果がみられている犬は毎日の食事に少量与えても良いですが、それ以外の犬はおやつ程度にしておきましょう。

大根を使った犬用手作りごはん 簡単レシピ

鮭のヨーグルトマッシュポテト添え

鮭のヨーグルトマッシュポテト添え

大根を使った簡単な手作りご飯のレシピをご紹介します。手作りご飯は犬もとっても喜んでくれますよね。アレルギーのないワンちゃんには是非!

『鮭のヨーグルトマッシュポテト添え』のレシピを見る

大根以外の犬にいい野菜

大量の野菜の写真

  • 人参
  • ブロッコリー
  • キャベツ
  • きゅうり
  • 白菜
  • レタス

日頃から愛犬に手作り食を用意しているご家庭で「犬はこの野菜食べていいの?」と思ったことはありませんか?手作り食でなくても体調管理のためのトッピングや、ダイエット中の犬のご飯のかさ増しに野菜をトッピングしたい時もあると思います。上記の野菜は全て、犬にとって有害な成分が含まれず犬が食べても平気な野菜です。

人参、ブロッコリー、キャベツは緑黄色野菜になりカロテンやビタミンなどの栄養素がとても豊富です。きゅうり、白菜、レタスは淡色野菜になり大根の根の部分と同様に、水分量が非常に高い野菜で95%以上が水分で出来ています。

大根は葉の部分が緑黄色野菜で根の部分は淡色野菜になるので、両方の良い面を持っていると言えますね。ちなみに緑黄色野菜と淡色野菜の線引きは、カロテン含有量の差になっているので淡色野菜に栄養が無いわけではありません。

キャベツ、白菜、ブロッコリーは大根と同じくアブラナ科の野菜になります。大根と同じく、ヨウ酸の吸収を阻害するゴイトロゲンが含まれていますので甲状腺機能に問題のある犬は注意しましょう。

まとめ

ざるにあがった3本の大根

大根はワンコの体を正常に保つために必要なミネラルや酵素が豊富に含まれていますが、与える時に気をつけたいのが部位別の調理法や量。

私も大根をあげる量を間違えたという失敗談があります。我が家の小型犬は、キャベツの芯や白菜、そして大根など歯ざわりの良い野菜が大好き。一度、3センチほどに拍子切りしたものを5、6本はあげたところ、お腹を壊してしまいました。

今回、このテーマ記事を書くにあたり、改めてワンコと大根について調べてみて、「あげ過ぎ」でお腹をこわす程度ならまだしも、甲状腺機能にも悪影響があると知り、「無知はこわい!」とつくづく反省しました。

大根は淡白な野菜なので、ついあげても問題がないような気がしていましたが、やはり人間とは異なる体のつくりを持つワンコ。きちんと食材に含まれる様々な成分が、とワンコの体にどのように作用するのか理解することが大切と改めて実感しました。皆さんも、くれぐれもあげる量には気をつけてくださいね。

ユーザーのコメント

  • 投稿者

    30代 女性 もこじ

    うちでは下痢をしたあと1日絶食させ、絶食後に大根をあげます。
    とは言っても大根だけではないんですが、湯がいたささみをほぐし、すりおろした大根を少しいれるようにしてます。体が小さい子なので、本当にちょっとだけですが、大根をいれるようにしてから、健康な便がスルっと出るようになりました。
    でも葉も良いとは知りませんでした!健康に良いなら犬の為にも是非食べさせたいですね。
  • 投稿者

    30代 女性 ととりこさまんさ

    生のまま切ったりおろしたものを出来上がったご飯に混ぜると、適度に温度を下げてくれるので重宝しています。葉や茎もカルシウムが豊富だし。
    与え過ぎには注意ですが、比較的日持ちするので、冷蔵庫に常備しています。
  • 投稿者

    40代 女性 viki

    犬に大根を食べさせても大丈夫ということがはっきりわかり、この記事を読んでホッとしました。うちのわんこにも夕飯で大根を料理している最中に「ちょうだーい!」と言っているかのように近くによってきます。
    犬に大根ていいのかな?と半信半疑にワンコに大根を与えると、歯ごたえが良いらしくシャクシャクと音をたてて美味しそうに食べています。そんな調子でいつも大根を使う日はワンコがよって来ては与えていました。この記事を読んで大根は大丈夫と安心しました。と同時に与えすぎもワンコの体にはよくないということがわかりました。ワンコに与える大根の調理法も書いてあり、早速調理してあげたいです。
  • 投稿者

    40代 女性 SUSU

    大根は我が家でも手作りご飯の際によく使います。消化酵素が豊富なだけでなく有害物質を除去し発ガン性物質を抑える働きもあります。加熱すると甘味が増し食欲がないときにも効果的です。血栓予防として血液をサラサラにしてくれたり、胃腸や腎臓の働きを助けてくれる野菜と言われています。  
    食物繊維が豊富に含まれているため、腸の中に溜まった老廃物を体外に排出する役割をしてくれますが、記事にもあるように、与える量には少し注意が必要だと思います。ただ、これはどの野菜でも言えることで、何事においても適量が大事ということだと思います。愛犬の場合ですが、野菜はたんぱく質と同量又はやや少ない量を目安にしています。お腹の調子が悪い日にはその半分の量を基準とし、キノコ類などの消化に負担のかかりやすい野菜は入れないようにしています。
    なお、大根は秋から冬にかけてが旬と言われており、春から夏にかけては少し辛味が出てしまいますので、生のすりおろしを与える場合には旬の時期を選んだ方が良いのかなと思います。

    我が家では愛犬の胃腸の調子が悪そうな日には特に積極的に大根を取り入れるようにしています。生のすりおろしを与える場合にはあまり冷たすぎないこと、お腹を壊している時には加熱して温かい物をあげた方が安心かなと思います。
    大根の他に、さつまいも又はじゃがいもやゴボウなどの根野菜と胃腸を助けてくれるキャベツや白菜と消化によいうどん(無塩)、鱈などの白身魚を加えてグツグツ煮込むと胃腸に優しいご飯の出来上がりです。天然の醸造味噌がある場合には、耳掻き程度の量を混ぜると整腸効果を高めると同時に風味も増すためおすすめです。
    人間でもお腹を壊している時にはこんなご飯が嬉しいですね。ワンコも人も基本的には同じなのかなと思います。
    なお、生のすりおろしが苦手なワンコの場合には、リンゴのすりおろしを合わしてあげると甘味が増すため、気に入ってくれる場合が多いそうです。
  • 投稿者

    女性 海

    大根は生のままの方が消化酵素もあって体に良さそうですが、うちの犬は辛味を感じるのか食べたがりません。加熱調理したものは甘みが強いので大好きです。ただ甘いので糖質は豊富に含まれていそうですね。小さくサイコロ切りした大根とお肉、他のお野菜なんかと一緒に水煮にして与えています。
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