犬は大根(葉・皮)を食べても大丈夫?量や注意点、簡単レシピ紹介

犬は大根(葉・皮)を食べても大丈夫?量や注意点、簡単レシピ紹介

犬に大根を食べさせても大丈夫なのでしょうか?大根は犬の健康維持にも役立つビタミン、ミネラル、酵素も豊富に含んでいます。ここでは、量の目安、期待できる健康効果、適した与え方、手作りごはんレシピなどをご紹介します。

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記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

犬は大根を食べても大丈夫?

土まみれの大根

犬に大根を食べさせても大丈夫です。

大根には犬の体に有害な成分も含まれていないので、与え方を工夫すれば食べても大丈夫です。

犬に適した与え方をすることにより、大根ならではの有効な栄養素を摂取することもでき、犬の健康維持に役立つでしょう。

犬に大根をあげるというと驚く人もいますが、量や与え方を気をつければ、大根の白い根の部分だけではなく葉っぱも、愛犬の健康管理に良い食材です。

特に根の白い部分は、低カロリーで水分も多い淡白な野菜ですが、食物繊維を多く含むという点で、犬の健康にも良い食材と言えます。食物繊維以外には、ミネラルや酵素などを含みます。

大根に含まれる栄養素と犬への健康効果

大根の煮物

大根の根の部分は90%水分

最近の栄養学では、水は第六の栄養素と呼ばれるくらい重要視されています。

水分を多く含んでいれば、おいしく食べながら体にたっぷりの水分も同時に供給してくれます。犬に積極的に水分補給をして欲しいときに、大根を与えると良いかもしれません。

利尿作用があるカリウム

カリウムは利尿作用があるので、犬の体にたまった老廃物を排出させることにもなります。

【大根とカリウムについての注意点】

切干大根には、生や調理した大根の根や葉に含まれる量よりはるかに多い量のカリウムが含まれますので、腎臓病を持つ犬には与えない方が良いケースが多いと考えられます。

獣医師:木下明紀子

イソチオシアネート=血液サラサラ成分

大根には血液をサラサラにする成分とも言われているイソチオシアネートが含まれています。

イソチオシアネートには多くの種類と様々な効果があるようですが、現在の研究で、発がんを抑える力があるとも言われている、期待の成分でもあります。

イソチオシアネートは大根をすりおろした時に作られる成分で、加熱によって壊れたりおろしてから時間が経つと揮発してなくなってしまいますので、イソチオシアネートを効果的に摂取するためにはおろした大根を生ですぐに食べる必要があります。

様々な酵素

大根の白い根の部分には、でんぶんを分解する「ジアスターゼ」、タンパク質を分解する「プロテアーゼ」、脂肪を分解する「リパーゼ」などの酵素が含まれ、消化を助けます。

酵素は熱に弱いので、ナマの状態で食べることで生かすことができます。犬の手作りごはんで、お米などのでんぷんを多く含む食材やお肉などのタンパク質、お肉や乳製品などの脂肪分と併せて食べると良いでしょう。

食物繊維が豊富

大根は食物繊維も豊富なので、便秘気味の時には便の排出をスムーズにするのに役立つかもしれません。また食物繊維の摂取は善玉菌を増やし、腸内環境を整える働きがあります。

しかし、大根の食物繊維には不溶性の食物繊維が多いので、与えすぎたり体質によっては逆に便の排出がスムーズにいかなくなってしまうこともあるかもしれません。愛犬の適量をみつけてあげましょう。

葉はビタミンなど栄養がたっぷり

大根は、根の部分は淡色野菜で、葉の部分は緑黄色野菜になります。濃い緑色の葉っぱは、根の部分よりさらに栄養が豊富です。

大根の葉には、カリウム、カルシウム、リン、そしてベータカロテンなどが多く含まれます。カルシウムは、犬の骨や歯の組成に欠かせません。

またベータカロテンは、犬の体内でビタミンAに変わり、視覚を正常に保つためにも必要で、皮膚や粘膜を健康に保つのにも役立ちます。

もじこ さん
女性 30代
うちでは下痢をしたあと1日絶食させ、絶食後に大根をあげます。

とは言っても大根だけではないんですが、湯がいたささみをほぐし、すりおろした大根を少しいれるようにしてます。

体が小さい子なので、本当にちょっとだけですが、大根をいれるようにしてから健康な便がスルっと出るようになりました。

でも葉も良いとは知りませんでした!健康に良いなら犬の為にも、ぜひ食べさせたいですね。

犬に大根を与える時の量の目安

袋に入った野菜を見つめる悲しげな犬

食物繊維が豊富な大根は、あまり多く犬に与えてしまうと、消化不良を起こし下痢や嘔吐の原因になってしまうこともあるかもしれません。

イソチオシアネートは、大根特有のピリリとした辛み成分になります。

殺菌作用もあると言われているイソチオシアネートは犬によっては胃腸を刺激してしまうことがあるようですので、与えすぎに注意し、大根を食べると調子が悪くなるようなことがないか観察しながら、犬に与えましょう。

大根を与える量の目安

  • 体重5kgの犬  → 大根32gまで
  • 体重15kgの犬 → 大根85gまで
  • 体重30kgの犬 → 大根140gまで

上記のような量が犬に与える大根の適量という情報もあります。適量は犬の体重だけではなく、好みや体質によっても様々ですので、量や調理法を変えながら、その犬ごとの適量を見つけてあげましょう。

犬によって好き嫌いもありますので、最初は大根おろし小さじ1杯程度を、ドッグフードや手作りごはんに加えるなどから始めると良いと思います。

大根の栄養を効果的に摂取できる大根おろしですが、辛みがあるため犬によっては食べてくれないかもしれません。

そして、便や体調の様子を見守りながら量を調節していきましょう。

犬に適した大根の与え方

おろされた大根

大根の根の部分は、基本的に生でも加熱でも、犬に与えることが出来ます。葉の部分は、加熱して与えたほうが消化が良いでしょう。

ここでは、犬の体に大根の栄養素を効率的に吸収させる、与え方のポイントをまとめてみました。

それぞれに含まれる栄養の特性から、より効率的に吸収するための調理法が異なることを覚えておきましょう。

葉は加熱して

大根の葉や茎の部分は消化を良くするために、茹でるか煮るなどして加熱した状態で犬に与えるのが良いでしょう。

特におすすめの加熱法は、油炒めです。油で炒めることで、葉に含まれるベータカロテンの吸収が高まり、効率的にベータカロテンを摂取できます。

近年スーパーの野菜売り場でよく目にする「大根菜」も、大根の葉と同じように、犬に与えることが出来ます。

大根菜とは、大根が大きく成長してしまう前に間引きしたとても小さな大根で、まだ成長途中のものなので、葉が柔らかいのが特徴です。

根の部分は生がおすすめ

大根の根の部分は、生でも加熱でも与えることができます。

しかし、根の部分は熱に弱い消化酵素が含まれているので、大根に含まれる酵素の働きを期待するなら生で犬に与えるのがお勧めです。

また、酵素は胃液でも破壊されてしまいますので、大根に含まれる消化酵素は犬が大根を他の食材と一緒に食べて飲み込んでしまうまでの間に、他の食材に含まれるたんぱく質や炭水化物、脂質に対して働くということになります。

「大根おろし」にして与えると消化しやすく、消化酵素もイソチオシアネートも摂取することが出来ます。

もちろん、加熱しても大根に含まれる食物繊維やミネラルなどの栄養素は摂取することが出来ます。コトコト煮込んだ大根のスープなどを、しっかり冷まして犬に与えても大丈夫です。

大根の根は低カロリーなので、ダイエット中のワンちゃんにも役立てることが出来ます。

おやつとして与える時は、過剰摂取に注意しつつ、柔らかく煮て喉に詰まらない、小さなサイズの物を与えましょう。

根は葉に近い部分を使用

根は、しっぽのほうに近い部分ほど辛みが強いため、食べやすさを考えるのであれば葉に近い部分を使用すると良いでしょう。

ただし、全体的に辛味の強い大根もあるので、まずは飼い主さんが味見して確かめてみるのも良いでしょう。

消化の負担にならないよう細かく

葉は細かく刻み、根は大根おろしにするとより消化しやすいでしょう。

根は、皮に近い部分または皮そのものに栄養素がより豊富です。ですので、皮ごとすりおろすことで、消化が良く栄養のある食材となるでしょう。

ゆでた葉は、フードプロセッサーなどでペースト状にするのもよいでしょう。

海 さん
女性 40代
大根は生のままの方が消化酵素もあって体に良さそうですが、うちの子は辛味を感じるのか食べたがりません。

加熱調理したものは甘みが強いので大好きです。ただ、甘いので糖質は豊富に含まれていそうですね。

小さくサイコロ切りした大根とお肉、他のお野菜なんかと一緒に水煮にして与えています。
【大根の糖質についての補足】

下記の参考資料にもあります食品成分データベースによりますと、皮をむいた生の大根に含まれる糖質(食物繊維以外の炭水化物)は2.9gです。

獣医師:木下明紀子

犬に調理した大根を与えても大丈夫?

車から外を覗く犬

人間用に作った、調味料を使用した大根の料理は与えてはいけません。

大根おろし

焼き魚などを食べる時に大根おろしが添えられることが多いかと思いますが、お醤油をかける前のものを与えるようにしましょう。

大根サラダ

大根サラダは、小さくカットされていて、ドレッシングをかける前の味付けされていない大根であれば、与えても大丈夫です。

おでん、大根の煮物、漬物

おでんや大根の煮物、漬物は、薄味だとしても塩分が含まれますので、積極的にあげない方が良いでしょう。味付けしていない大根を用意してあげましょう。

また、塩分を入れたり味付けをする前の状態であっても、ネギ類と一緒に調理したものは犬に与えてはいけません。

お刺身のつま

与えられそうで注意しなくてはいけないのが、お刺身のつまです。

お刺身のつまは、お刺身から出る水分を吸収していたり、わさびや醤油がついている可能性があるため、犬に与えるのはやめておきましょう。

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  • 食べ物
  • 魚介・海藻

犬に大根を与える時の注意点

大量のドッグフードを前にした犬

甲状腺機能に問題のある犬は要注意

大根はキャベツやカリフラワーなどと同様、アブラナ科の野菜になります。アブラナ科の野菜には、ゴイトロゲンという成分が含まれており、これがヨウ素の吸収を阻害します。

そのため、ヨウ素を含む甲状腺ホルモンを補う治療を必要とする甲状腺機能低下症の犬では、アブラナ科の野菜を摂取することは勧められないそうです。

甲状腺機能に問題がある犬の場合は、獣医さんと相談のうえ、犬に大根を与える与えないの判断をしてください。

結石ができた事のある犬は注意

大根には、結石の成分になるシュウ酸やカルシウムなどが含まれています。尿結石は尿道に詰まってしまうと、命を落としかねない危険な病気です。

大根を茹でることでシュウ酸を減らすことは出来ますが、他の食材との食べ合わせで、気づかないうちにシュウ酸を多く犬に与えてしまう可能性もあるでしょう。

犬の尿結石は遺伝的な体質が関連していることもありますし、再発を防ぐためには食事管理が重要になる病気です。 過去に尿結石を患ったことがある犬では、結石の種類を確認し、大根を与えても良いか獣医師に相談したほうが良いでしょう。

与えすぎに注意

大根は犬にとって、ネギや玉ねぎのように中毒を起すような食材ではありませんが、やはり過剰摂取には注意が必要です。

大根が体にあっていて、良い効果がみられている犬は定期的に少量与えても良いでしょう。

大根を使った犬用手作りごはん 簡単レシピ

鮭のヨーグルトマッシュポテト添え

鮭のヨーグルトマッシュポテト添え

大根を使った簡単な手作りご飯のレシピをご紹介します。手作りご飯は犬もとっても喜んでくれますよね。アレルギーのないワンちゃんには是非!

大根以外に犬に与えることができる野菜の例

大量の野菜の写真

  • 人参
  • ブロッコリー
  • キャベツ
  • きゅうり
  • 白菜
  • レタス

日頃から愛犬に手作りごはんを用意していると、「犬はこの野菜食べていいの?」と思ったことはありませんか?

手作りごはんではなくても体調管理のためのトッピングや、ダイエット中の犬のご飯のかさ増しに野菜をトッピングすることもあります。

上記の野菜は全て、犬にとって有害な成分が含まれず適量であれば犬が食べても平気な野菜です。

人参、ブロッコリー、キャベツは、緑黄色野菜でカロテンやビタミンなどの栄養素がとても豊富です。

きゅうり、白菜、レタスは、淡色野菜で大根の根の部分と同様に、水分量が非常に高い野菜で95%以上が水分で出来ています。

大根は、葉の部分が緑黄色野菜で、根の部分は淡色野菜になるので、両方の良い面を持っていると言えますね。

ちなみに緑黄色野菜と淡色野菜の線引きは、カロテン含有量の差になっているので、淡色野菜に栄養が無いわけではありません。

キャベツ、白菜、ブロッコリーは、大根と同じくアブラナ科の野菜になります。

大根と同じく、ヨウ酸の吸収を阻害するゴイトロゲンが含まれていますので、甲状腺機能に問題のある犬は与える前に獣医師に相談しましょう。

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  • 食べ物
  • 野菜

まとめ

ざるにあがった3本の大根

大根はミネラルや酵素が豊富に含まれていますが、

与える時に気をつけたいのが部位別の調理法や量です。私も大根をあげる量を間違えたという失敗談があります。

我が家の小型犬は、キャベツの芯や白菜、そして大根など歯ざわりの良い野菜が大好きです。一度、3センチほどに拍子切りしたものを5、6本はあげたところ、お腹を壊してしまいました。

大根は淡白な野菜なので、ついあげても問題がないような気がしてしまいます。

ですが、大根に含まれる様々な成分が、犬の体にどのように作用するのか、また特に小型犬の場合はちょっとのつもりでも与え過ぎになってしまうことがあること、犬によって体質は様々であることを理解することが大切です。

皆さんも、くれぐれもあげる量には気をつけてくださいね。

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