犬の『お年寄りサイン』
今回は犬が老化しているときに見せる『お年寄りサイン』を5つご紹介していきます。一般的に7~8歳を超えるとシニア(大型犬の場合は5~6歳)と呼ばれる犬たちは、この頃になると以前よりも元気がなくなったような様子を見せるようになります。
1.眠る時間が長くなる
1つ目の『お年寄りサイン』は、眠る時間です。以前に比べて夜就寝する時間が早まったり、寝ている間に熟睡したりするようになっていませんか?昼間の疲れがどっと押し寄せるようになったことで、就寝が早まったり熟睡するようになったりするのです。
また、昼間一緒にいても昼寝をする時間が長くなったという場合も、老化現象の一種と考えられます。やはり、シニアになると元気だった頃に比べて、1日の睡眠時間が長くなる傾向にあります。
2.飛び下りる/飛び乗ることを躊躇する
以前までは何の問題もなくソファーから飛び下りていた愛犬が、最近になってソファーから自ら下りることを躊躇する様子を見せるようになった、という話はよく聞きます。
これは犬自身が「足腰が弱くなってきているな」と自覚しているため、このソファーを自ら下りても大丈夫かどうか躊躇してしまっているのです。
この場合は、無理に自力で飛び下りさせてしまうと、足腰を痛めてしまう原因となります。躊躇する様子を見せたときは、飼い主が抱っこして下ろしてあげましょう。また、犬用ステップを用意してあげると安心ですよ。
3.毛並みがパサパサする
老化に伴い、わかりやすく見た目に現れる部分が被毛です。お年寄りになってくると、毛並みが乾燥してしまったり、艶がなくなったりすることで、以前よりもぱさぱさして見えるようになります。
同時に皮膚の健康面でも免疫力が低下する犬が多いので、痒がる素振りを見せたり、皮膚が赤みを帯びていたりしないか健康チェックする習慣をつけましょう。
4.好奇心が薄れる
年齢を重ねるごとに、様々な経験をしていくため、徐々に吸収することが少なくなっていくのは仕方がないことです。しかし、老化に伴い好奇心が薄れていくというのは、『お年寄りサイン』の1つと言えます。
散歩中に全く足を止めず、匂いを嗅いだり他の犬に興味を示したりしなくなるという例が当てはまります。他にも飼い主が遊びに誘っているのに、興味を示さなくなるという顕著なケースも見られます。
5.トイレを失敗する回数が増える
お年寄りになってくると、おしっこを膀胱に溜めておく機能が低下してしまうこともあり、トイレまで間に合わず、漏らしてしまう回数も多くなります。
また、認知症を患うことで、トイレの場所がわからなくなり、トイレ以外のあらゆる場所でおしっこやうんちをしてしまう老犬も多いです。
少しでも老化を遅らせるためには…
このように、シニア期に入ると徐々に『お年寄りサイン』を見せるようになり、飼い主としてはどこか寂しいと感じることも。そのまま老化を放置してしまうと、当たり前ですが老化は進行し、寿命が縮まるリスクも高くなります。
愛犬には少しでも長く、元気に過ごしてほしいと思う飼い主さんは多いと思いますので、その場合はアンチエイジングに効果のある生活を意識してみてはいかがでしょう。老化予防に最適な主な事例として、以下のような取り組みが挙げられます。
- 散歩ルートを頻繁に変更してみる
- 行ったことのない場所に連れて行ってみる
- 頭を使う遊びを取り入れてみる
- 後ろ足を使った運動を取り入れてみる
これらは年をとっていく愛犬に、「楽しい」「嬉しい」という感情を保ち続けてもらうために重要な取り組みです。老化防止には、好奇心や意欲などが非常に重要となってきます。好奇心や意欲が薄れてしまうと、何事にも興味が持てなくなり、自ら行動したり考えたりすることがなくなってしまいます。すると、体力低下や認知症などを患うリスクが高くなります。
上記の例を参考に具体例を挙げるならば、たまに車で海辺に連れて行ってみたり、家の中で匂いを頼りにおやつを探す遊びを取り入れてみたりするだけでも、脳の活性化に効果的ですよ!
まとめ
いかがでしたでしょうか。医療の発達や飼い主の犬に対する理解度が上がっていくとともに、犬の寿命も年々上がってきています。少しでも元気に過ごしてもらうために、飼い主には愛犬のアンチエイジングを促してあげる工夫が求められます。