やるべき犬のしつけ①社会化
犬のしつけで非常に重要だと言われているのが社会化です。社会化とは簡単に言うと「あらゆるものに慣れている」ということで、具体的には人間社会で暮らしていく中で出会うであろうものに慣らせておくことで、過度な恐怖心や警戒心を持たせないようにするというものです。
人間と一緒に生きていく中で、様々な人・犬を含めた動物に出会ったり、花火や工事現場などの大きな音を聞いたり、病院やペットショップなど、様々な場所に出かけたりすることもあるでしょう。
しかし、未知のものが多すぎると興奮しすぎてしまったり、怖がって逃げてしまったり逆に攻撃的になってしまったりという行動が見られます。成犬の問題行動の根本的な原因として、社会化不足があるということは多くの専門家が考えていることです。そのため、子犬の時期にあらゆる経験をさせることで大人になってからも落ち着いて対応・行動できるようにしておく必要があります。
社会化の方法
特に『社会化期』と呼ばれる生後4か月前後の子犬は柔軟性が高く、未知のものに対しても恐怖心を持ちにくく人慣れや物慣れに適しています。
子犬の散歩では静かな住宅街からにぎやかな商店街、自然豊かな公園・水辺など様々場所に連れていくことをおすすめします。歩いて散歩ができなくても、それらのコースを抱っこして歩いたり、座って様子を眺めたりするだけでも、十分社会化ができると思います。
また、日常的なお手入れを抵抗なくできるよう、体を触られることや軽く押さえつけられることなどにも慣らしておくといいでしょう。足先や耳、口元などは神経が多く繊細な部分なので触られるのを嫌がる犬もいますが、爪切りや耳掃除、歯磨きなどの際に触る必要があるので、小さなうちから慣らしておくことが大切です。
やるべき犬のしつけ②ハウストレーニング
室内で飼育する場合、ハウストレーニングを行うことをおすすめします。家の中で自由に過ごさせてあげたいという人もいると思いますが、日頃は自由に過ごしていてもいざというときに、クレートやケージなどにストレスなく入ることができるように慣らしておくことは大切です。
来客があったときや留守番、また車での移動時にクレートなどに入っていてもらった方が安全な場合もありますし、病院での入院や災害時にはそれらに入ることが必要になってしまうこともあります。
そうしたときに慣れていない犬の場合は強いストレスを感じてしまい、ハウス内で吠えて暴れたり、自傷行為をしてしまったりすることも。そうすることで周囲とのトラブルが起きたり犬自身が傷ついてしまったりするため、日頃からストレスなく入ることができるように慣らしておいてあげることが必要なのです。
ケージやクレートは狭くてかわいそうと感じる飼い主さんもいるようですが、犬は本来巣穴のような狭くて暗い場所を好みます。ハウスやケージ内は“自分の個室”として、誰にも邪魔されずに落ち着いて休むことができるという犬も多いので、ぜひ愛犬にそのような場所をつくってあげてほしいと思います。
やるべき犬のしつけ③アイコンタクト
犬とアイコンタクトを取ることはとても大切です。おすわりやふせ・待て・ヒールウォークなどのしつけを行う上でも重要な基礎となってきます。目を合わせることができないと的確に指示を伝えることが難しく、スムーズに進まないことも多いので、基本的なトレーニングの最初にアイコンタクトを教えることが必要となります。
ちなみに、ここで言うコンタクトは犬の方から飼い主さんの目をのぞき込んでくるというものではなく、飼い主さんの呼びかけに対して反応し目を合わせて指示を待つことができるというものになります。これは日頃のコミュニケーションの中で自然にできるようになる犬もいますが、特に子犬などの場合はしっかりと教えてあげた方がいいでしょう。
まとめ
犬のしつけは多岐にわたるため、何から手を付けていいのか途方に暮れている飼い主さんも少なくありません。今大きな問題がないからとしつけに取り組んでいない人もいると思います。しかし、しつけで大切なのは問題行動が起こることを防ぐということです。
そのために必要だと考えられるしつけがここで紹介した、「やるべきしつけ」です。犬のしつけは問題が起きてからよりも起きる前に行った方がより簡単で早く身につけさせることができます。犬を飼い始めた人や犬のしつけの興味を持っている人は、ぜひここで紹介したものから取り組んでみていただきたいと思います。
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20代 男性 匿名