犬は熟睡するの?
愛犬が熟睡できる寝床は用意できていますか?犬の睡眠時間は人間と比べると、とても長いものの、寝ている時間の8割ほどが「レム睡眠」と呼ばれる浅い眠りの状態で、熟睡はできていません。しかし、残りの2割は深い眠りの「ノンレム睡眠」。この2割のときだけは、犬もしっかり熟睡できているのです。
「ノンレム睡眠」は脳や身体の疲労回復のために、とても大切なものと言われています。愛犬のほんのわずかな熟睡の時間を守ってあげられよう、愛犬が熟睡できる寝床を作ってあげましょう。
犬が熟睡できる『寝床の作り方』
ハウスとなるケージやサークルを寝床にする
犬はもともと野生動物で、昔は土を掘り薄暗い巣穴を作り、そこで生活していました。その習性から、現在の犬も薄暗くて狭い空間で眠ることを好みます。ケージやサークルなどに入れておくことは、なんとなく檻に閉じ込めているような感覚になり「かわいそう」と感じる方もいるかもしれませんが、犬にとってハウスは「自分だけの落ち着くことができる空間」なのです。
犬にとって自分だけの特別な場所であるハウスは、一日の疲れを癒すために「熟睡」する場所としてはもちろん、いつもより疲れてしまったときに疲労を回復させるために、リラックスする場所としても大切。しっかり落ち着くことができる場所があることで、ストレスを軽減することができるとも言われています。
寝床の場所は一定に
犬は非常に縄張り意識が強い生き物なので、自分専用の寝床はテリトリーと認識します。テリトリーの場所が、広いリビングの中であちらこちらと変わってしまうのは、気持ちが休まらないでしょう。季節ごとの気温の変化の影響で、寝床の場所を変えるのは致し方ないですが、できる限り寝床の場所は動かさないようにしましょう。
愛犬の好みを把握する
愛犬の寝床に用意するのはベッドやベッド代わりになる毛布などですよね。市販の犬用ベッドは様々なタイプが販売されていて、オーガニックコットンを使用したフワフワな物から、撥水性に優れたソフトレザータイプのものまで、数えきれないほど種類が豊富です。
愛犬がどんな触れ心地の素材を好むのか把握できるまで、あまり高価なものは購入しないほうがいいかもしれません。犬にも好みがあるようで、我が家の愛犬は夏用のサラサラした素材のベッドの上で休むことはありません。どちらかというと、フカフカとした優しい触れ心地の素材を好むワンちゃんが多いように思います。愛犬の好みをしっかり把握して、リラックスできるベッドを選んであげましょう。
温風や冷風が当たらない場所を選ぶ
犬は人間ほど上手に体温調節ができません。また、暑さや寒さに弱い犬種も多いので、犬が熟睡するためには室内の温度設定は必須になります。しかし、エアコンの冷風や暖房の温風が直接身体に当たっていては、体調不良を起こす原因になりかねません。温風も冷風も直接身体に当たると人間でも辛いですよね。
体温調節がさらにできなくなるだけでなく、乾燥により皮膚トラブルや呼吸器系の病気にかかりやすくなってしまいます。直接風が当たらないようにするのと共に、室内の寝床付近の湿度にも気を配ってあげましょう。
季節に合わせて寝床の環境を変える
高温多湿なジメジメした季節から、冬の寒くて乾燥する季節まで、まるまる一年間同じ寝床を使用していては、犬は落ち着いて熟睡することが出来ないでしょう。
上記にも書いたように犬には寝床で使用するベッドの素材などに好みがあります。フカフカなものが好きな子、クッションが好きな子、硬い床で寝ることが好きな子もいます。それぞれ愛犬の好みに合わせて季節ごとに心地良く使用できる寝床を用意してあげましょう。
我が家の愛犬はフカフカしたものを好むので、夏の暑い時期は接触冷感のタオル生地で作られた肌触りの優しいもの使い、冬は暖かみのある起毛生地のベッドを使用しています。季節や気温に合わせて愛犬が好むもの、また体温調節がしやすいものなどを選んで愛犬の「熟睡」を守ってあげましょう。
まとめ
犬が熟睡できる寝床作りは、犬の習性と愛犬の好み、また気温や湿度など室内の環境を意識すると上手にできると思います。室内の環境でいうと、気温や湿度だけでなく、直射日光が当たる場所や、テレビなどの物音が気になる場所も避けたほうが賢明です。犬がリラックスして熟睡しているときは、横向きや仰向けの状態で寝ていることが多いので、この姿勢が全く見られない場合は、少し寝床を変えてみるといいかもしれません。