「甘やかす」とはどんなこと?
犬はさまざまな「要求」をする
犬と一緒に生活していると、愛犬が飼い主さんにさまざまなアピールをしていることに気が付きますね。犬は知能が高く社会性のある動物なので、自分の感情や要求を相手に表現します。
例えば…
- 「それ、ボクも食べたいなぁ!」
- 「ボクもお外に連れて行って!」
- 「遊ぼうよ!」
などのポジティブな要求もあれば、
- 「これは食べたくないよ…」
- 「そこは触らないで!」
- 「爪切りはイヤだ!」
などのネガティブな要求をすることもあります。
要求が問題行動に発展することも
例えば、飼い主さんが食べているお菓子を「ボクも食べたい!」と要求している場合を見てみましょう。
多くのワンちゃんは、おいしそうにお菓子を食べている飼い主さんに
- じーっと見つめる
- 飼い主さんの腕や足に自分のアゴや手を乗っける
- 周りをウロウロする
- 自らオスワリやお手などの芸をする
などの行動で「ちょうだい」のアピールをすることと思います。
しかし、このアピールの行動がエスカレートしてしまうと
- 吠え続ける
- 噛む
- タックルしてくる
- 暴れる
- 服を引っ張る
などの荒い行動をしてしまうことも。
犬は感情や要求をアピールすることで集団で生きていく習性のある動物ですが、アピールの度が過ぎてしまうと問題行動へと発展してしまいます。
問題行動を止めさせようとして要求を許してしまうと…
要求のアピールが問題行動に発展してしまうと、飼い主さんも困ってしまいますよね。
しかし、要求のために吠え続けたり暴れたりする問題行動を止めさせようと犬の要求をすべて叶えてしまうのは逆効果です。犬は「吠えれば要求が通る」などと認識してしまうことで、ことあるごとに問題行動を引き起こしてしまいます。
こうなってしまうと、見事に愛犬が「わがままなワンちゃん」になってしまいます。
最初は「欲しいと言っている愛犬がかわいそうだから」という愛情だったはずなのに、もはや「甘やかし」となってしまうのです。
「愛情」と「甘やかし」の違い3つ
犬に「NO」と言うこと
- 適度な散歩
- トイレの清潔さ
- 適度なごはん
このような、犬が生きる上で必要なことを叶えてあげることは飼い主の愛情と言えますし、飼い主の義務でもあります。
しかし、犬の「わがまま」をすべて叶えてあげることは愛情ではなく甘やかしです。
愛犬の喜ぶ顔が見たいというのは当然ですが、愛犬がいけないことをしたらきっぱり「NO」と言えることも愛情なのです。
過保護にならないこと
- お散歩の途中で歩かないから抱っこをしてあげる
- ごはんを食べないから口元まで持っていって与える
- ひとりにすると吠え続けるから一緒にいてあげる
これらは一見「愛情」に見えますが、結果的に「飼い主が一緒でないと何もできない犬」にしてしまう原因となる行為です。
体調不良などの仕方がない場合以外、犬の自立心を育んであげることも飼い主さんの愛情です。
本当に愛犬のためになっているかどうか
ドッグフードよりも人間の食べ物の方が魅力的に感じるワンちゃんも多くいます。また、ドッグフードよりも犬用のおやつの方が好きな子も多くいます。「フードを食べないから、代わりにおやつをあげる」なんてお母さんもチラホラいらっしゃいます。
おいしそうに食べている仕草や表情がかわいくてついつい与えたくなってしまいますが、愛犬の健康を考えると良くない「甘やかし」の行動であると理解できるはずです。
このように「本当に犬の幸せのためになるのか?」ということを考えた行動をすることが愛情です。
まとめ
犬と接する上で「愛情」と「甘やかし」の違いは、その行動が本当に犬の幸せのためになるのかということであると思います。「吠えるのを止めさせたいからおやつをあげる」というような行動は、即席的に問題行動がおさまったとしても根本的な解決とはならず、逆にわがままな犬にしてしまうという結果になってしまいます。正しい接し方で愛犬と接することこそが飼い主の本当の愛情なのです。
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20代 男性 匿名