犬が太りやすい原因
犬というのはオオカミであったころからの食性で、「食いだめ」をしやすい動物です。胃袋に入るだけ、ごはんがあるときにはあるだけ胃の中に入れておこうとする習性があります。そのため、お皿に入れたドッグフードはぺろりと平らげ、まだ足りないのかといって追加をすればそれも全部平らげて、さらにはおやつも全部食べてしまうという、とても食いしん坊な動物といえるでしょう。
あげる側もお腹を減らしているならかわいそう、おやつをおいしそうに食べるからかわいい、という理由でフードやおやつを多めに与えてしまう場合が多いのです。
なので飼い主の側はその犬の大きさや犬種の標準サイズをよく知り、適切なカロリーコントロールをしなければ肥満になってしまいやすいということを覚えておきましょう。
肥満になりやすい犬種
猫は太っている子も多いですが、猫種によっての差異はあまりないようです。しかし、犬の場合は犬種によって食いしん坊だったり皮下脂肪に貯めやすかったりといった差異が顕著で、いわゆる肥満になりやすい犬種というものを挙げていくことができます。
今回は特に太りやすい傾向のある種類をピックアップしていきましょう。
ウェルシュコーギー
コーギーは中型犬に分類され、昔から牧羊犬、牧牛犬として使役されていた犬種です。そのため、ちょっと小型の体型の割にスタミナ豊富で運動要求量が多く、さらには食欲も旺盛でよく食べるという性質があります。
コーギーを飼育する際にこの運動要求量を満たさないでご飯を欲しがるだけ上げてしまうと、みるみるうちに横に大きくなってしまうので注意が必要です。体格にもよりますが12~13kg程度になるよう、お散歩やフードのカロリーなどで調整してあげてくださいね。
チワワ
小型の室内犬全般に言えることなのですが、かわいい見た目と小さな体に見合わない運動要求量の犬種も少なくありません。このチワワもその中の一つで、ついつい子犬扱いしてお散歩も抱っこなどで済ませてしまったり、おねだりがかわいいからとおやつを与えすぎたりすることもありますが、本当は適切な量の運動をしてカロリーを消費させた方がいいのです。
しかしチワワの場合、犬種の特性として膝蓋骨脱臼を起こしやすかったり心臓に負担が出やすかったりするので、運動のさせすぎはかえって逆効果になることもあります。注意してあげましょう。
レトリーバー類
ラブラドールレトリーバーやゴールデンレトリーバーなども実は非常に太りやすい犬種です。こちらの犬種の飼い主さんはよく運動をさせたり散歩をしたりしているので運動量は多く取っている場合が多いのですが、何せ彼らは驚くほどの食欲の持ち主なので、ついつい食べさせすぎてしまうのです。
レトリーバーの食欲はとても旺盛で、ちょっと目を離したすきにフードの袋に頭を突っ込んでお腹が破裂しそうなほど食べてしまったなどという話もよく聞きます。そして後日お腹を壊すのですが、それでも懲りずに二回目三回目もやらかしてしまうほどに食いしん坊です。
股関節への負担もありますので、フードの管理をしっかりして食べる量をコントロールしてあげましょう。
パグ
いわゆる短吻種と呼ばれる、マズルが短いタイプでちょっと手足が短いコロコロした犬種全般に太りやすい傾向があります。その中でもパグはちょっと油断するとすぐ太る犬種でしょう。
もともと彼らの場合はそれほど走ることが得意ではないので、じっくり歩く散歩などが適しています。暑さにも寒さにも弱いため、日中に長時間お散歩をしてあげることができない場合もあります。そんなときは家の中でしっかり運動をさせてあげましょう。
また筋肉質の犬種であるため見た目より体重があることも珍しくありません。背中からわき腹にかけて触れてみて、あばら骨にうっすら触れられる程度であれば太りすぎを気にする必要はないでしょう。
まとめ
以上の4犬種以外にも、キャバリア、コッカースパニエル、シーズー、ビーグルなども太りやすいと言える犬種です。
肥満は万病のもとともいえるので、運動やカロリーコントロールなどで適切に体重管理をしてあげて、健康に気を付けてくださいね。