犬の吠える行動は本能的なもの
犬の吠えるという行動は本来、本能的なものですので、犬である以上、自然な行為であると言えます。野生動物として過ごしていた頃の犬は、吠えることで敵から仲間を守ったり、あるいは仲間とのコミュニケーションツールとして用いたりしていたと考えられています。
これらの行動は現在、私たちと一緒に過ごすようになった犬にも遺伝しています。例えば、知らない人が家に入ってきたら「誰だ!」と警戒して吠えたり、あるいは外から他の犬の鳴き声が聞こえると、それに呼応するように吠えたりしますよね。
しかし、人間と一緒に暮らすようになったため、どうしても人間の生活に適応しなければいけません。したがって、本能的な行為だからといって、愛犬が吠えているのを放置してはいけません。問題行動認定され、近隣の人々にも迷惑がかかるからです。
特にペット可のマンションなどの場合、吠え声が隣や上、下に住んでいる人へダイレクトに伝わってしまいます。そのため、集合住宅で飼う場合は、特に無駄吠えのしつけを徹底し、周囲への配慮が必要となるのです。
あまり吠えないと言われる犬種3選
吠えるという行為は犬にとって本能的な行動なので、どうしても完全にやめさせることは難しいです。しかし、犬の中にはしつけ以前に元々あまり吠えない犬種もいるんですよ。ここではあまり吠えないと言われている犬種を3種紹介していきます。
1.バセンジー
日本では馴染みの薄いバセンジーは、アフリカのコンゴ原産の犬種です。中型犬に分類されるバセンジーは、体高が43cm前後で、体重は約11kgが平均です。
元来、とても静かで落ち着いた性格の犬種のため、静かに家族の一員として過ごすような犬種です。しかし、だからといって絶対的に温厚というわけではなく、家族以外には警戒心が強い傾向があります。
にもかかわらず、あまり吠えない犬種として知られているのは、バセンジーの独特な鳴き声にあります。他の犬種のように「ワンワン」と吠えるのではなく、吠える際はヨーデルのようなハウリング音を出すのです。しかし、このヨーデルのようなハウリング音もあまり発することはなく、基本的に吠える(鳴く)ことは少ない犬種です。
2.マスティフ
日本でも知名度はあるものの、飼育されることは少ないマスティフも、実はあまり吠えない犬種として有名です。強面のマスティフですので、一見、たくさん吠えて警戒してきそうというイメージがありますが、実は穏やかな性格です。
基本的に静かに過ごし、穏やかでのんびりとした性格のマスティフは、世界に目を向けると、小さな子供がいる家庭でも飼われていることがあります。
しかし、警戒心がないわけではありません。むしろ警戒心は強い犬種です。そのため、番犬として家庭で飼われることはもちろん、警察犬や軍用犬として用いられることも多いです。
そんなマスティフがなぜあまり吠えないと言われているのかというと、刺激を与えなければ吠えることはなく、物静かに生活するからでしょう。また飼い主に忠実な犬種なので、しっかり無駄吠えのしつけをすることで、吠えない犬になることも多いです。
3.フレンチブルドッグ
日本でも人気のフレンチブルドッグもあまり吠えない犬種として有名ですよね。フレンチブルドッグに限らず、ブルドッグ犬種は全体的に吠えることが少ないというイメージを持つ人は多いのではないでしょうか。
穏やかで社交的な性格を持つ犬種なので、警戒心も薄く、誰とでも仲良くなれる傾向が強いです。そのため、威嚇し吠えるという行為をすることがとても少ないです。
したがって、近年集合住宅で1人暮らしをする人からも人気が高く、飼いやすい犬種として人気が高まっています。
犬種の中でも個性は様々である
上記でバセンジーやマスティフ、フレンチブルドッグをご紹介しましたが、あまり吠えないと言われていても、全く吠えないわけではありません。
また、吠えない犬種と言われている犬種の犬であっても、性格によっては吠える頻度の多い犬もいます。犬種ごとの性格や性質は「その傾向が強い」という目安であって、同じ犬種であっても、その中で個性は様々です。
そのため、あまり吠えないと言われている犬種であっても、正しく無駄吠えのしつけを行うことは重要です。
まとめ
いかがでしたでしょう。犬種によってはあまり吠えない傾向の強い犬種も存在します。そのため、集合住宅に住む方は、このような犬種を家族として迎え入れると、近隣の人に迷惑を掛けることなく過ごせますよ。しかし、あくまで傾向ですので、個体差はあります。無駄吠えのしつけは犬種に限らず、しっかり行いましょう。
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50代以上 女性 こてつ