こんなに危険!犬を外に繋いで放置するリスク4つ

こんなに危険!犬を外に繋いで放置するリスク4つ

毎日忙しく、愛犬をお散歩に連れて行く時間がない時、買い物ついでにお散歩を済ませた事はありませんか?飼い主さんがお買い物中、愛犬は外に繋がれて待っていると思いますが、愛犬をひとりで待たせることのリスクを考えた事はありますか?最悪は事件に巻き込まれてしまう可能性もあります。愛犬を守るためにも犬を外に繋いで放置するリスクについて考えてみましょう。

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記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

犬を外に繋いではダメ?

柱に繋がれている犬

私自身は現在4歳になる愛犬と暮らしています。愛犬と暮らし始める前は、お店の前に繋がれて飼い主さんが戻るのを待っている犬を目にする事があっても、特別不思議な景色には見えませんでした。

しかし、実際に愛犬と暮らし始め、よくよく考えると、「犬をひとりだけで外に待たせるのって危険なのでは?」と感じるようになり、現在まで1度も愛犬を外に繋いで放置した事はありません。

今現在でも近隣のスーパーやコンビニの入り口の前に繋がれている犬を目にする事がありますし、飲食店の前で繋がれている犬を見たこともあります。短時間でも、長時間でも、外に愛犬をひとりで繋いでおくことは危険と隣り合わせだと思います。愛犬になにが起きても、また他人とのトラブルが起きても、飼い主さんの責任が問われますので注意しましょう。

こんなに危険!犬を外に繋いで放置するリスク4つ

塀に繋がれている犬

1.誘拐される

人懐っこくて、あまり吠えることもなく、誰とでも仲良くなれるタイプのワンちゃんは誘拐されてしまう危険性もあります。体の小さい小型犬であれば、抱っこして簡単に連れていけますし、大型犬でも友好的で警戒心が薄い子は知らない人についていってしまう可能性もあります。

単純に犬が好きで可愛いかったからという理由で連れ去る人もいるかもしれませんし、犬の売買目的で誘拐する人、また捨て犬と勘違いして保護しようと連れ去ってしまう人もいるかもしれません。どんな理由であれそのようなことが起こった場合は、愛犬をひとりにして外に繋ぎ、目を離したことが一番の原因ではないでしょうか?

実際に私が住んでいる地域で、何年も前になりますがスーパーの入り口付近に繋がれた中型犬が誘拐される事件がありました。近隣住民や友人達と必死の捜索をされたそうですが、その中型犬がお家に戻る事はなく、最悪の結末になってしまいました。この辺りの地域はごくごく普通の住宅街。この普通の町並みで本当に起きてしまった悲しい事件です。外で愛犬を繋いで目を離してしまうという行為は、愛犬の存在を失ってしまう危険性がある事を忘れないで下さい。

2.犬が食べられない食品を与えられる

外で繋がれている可愛い犬を見て、つい食べ物を与えてしまう人もいるかもしれません。犬が好きな人でも、犬が中毒症状を起こしてしまう食べ物をきちんと把握してるとは限りませんよね。特に子供にはそのような知識がないことも多いでしょうし、かわいい犬に自分が持っている食べ物をあげたくなるかもしれません。本人に悪気はなくてもチョコレートなど与えられたら大変なことになってしまいます。

また、食物アレルギーや他の持病によって食べる物に制限のある犬も多いので、たとえ犬用のオヤツであっても食べられる物と食べられない物があるはずです。短時間でも愛犬を放置している間に、食べて欲しくない物、食べてはいけない物を口にしてしまう危険性もあります。

飼い主の許可なく犬に食べ物をあげないというマナーがもっと広まることも必要ですし、犬に飼い主の許可なく何かを食べてはいけないとしつけることも可能です。しかし飼い主の知らないところで愛犬が他人からもらった食べ物を食べてしまうことを防ぐには、外に犬を繋いで目を離すことがないようにするのが一番でしょう。

3.知らない人を噛んでしまう

犬は好きでも実際に飼うことが出来ない方は、繋がれている犬を見るとつい触れたくなる人も多いと思います。飼い主さん不在の状態で、知らない人から突然に触れられると、犬も驚きや恐怖から噛み付いてしまう可能性があります。ただ飼い主さんを待っていただけの愛犬が、誰かに危害を加えてしまう危険性が否定できないのです。噛むまではしなくても、近づいて来た人に対して不安や恐怖を感じることは愛犬にとってのストレスでもあります。そして、愛犬が出す様々な恐怖や警告のサインを無視し愛犬に触ろうとした人が噛まれてしまった場合、飼い主の責任が問われることになるでしょう。

4.気温によっては熱中症の可能性も

近年でもたまに目にするのが、夏場の気温が高い日に外に繋がれている犬です。犬の体は人間よりも地面に近い場所にあります。飼い主さんが「このくらいなら大丈夫」と思っても、温まった地面からの熱が想像以上で、大丈夫な暑さではないかもしれません。汗をかけずパンティングでしか体温調節のできない犬にとって、蒸し暑い夏は効率的に体温調節ができない季節です。夏は、外に繋いでおくことはない散歩であっても熱中症にならないように気をつかうものです。熱中症は気温だけではなく湿度も関係しますので、暑さに特に弱い短頭種などの犬は、それほど熱くない日の短時間、日陰を選んだとしても、一定時間外にいると熱中症になってしまう可能性が高まるでしょう。熱中症は初期症状のうちに処置できないと死に至る可能性があるとても怖い病気です。ので、熱中症になる危険性がある時期や時間帯に犬から目を離し外に繋いでおくことは避けたいことです。

夏の気温が高い日に外に繋がれている犬を見ると本当に可哀想で胸が痛くなります。私達人間が耐えられる気温でも、犬にとっては限界を超えている可能性もあるのだと覚えておいてください。

まとめ

建物の前で繋がれている犬

愛犬を外に繋いでおかなければいけない状況は、場合によっては仕方がない時もあるのかもしれません。そのような場合にはいまいちど、犬を外に繋いで放置することの危険性と自分の愛犬が他人に迷惑をかけずに待っていられるかをきちんと考え、判断する必要があると思います。

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