犬を多頭飼いしている時によくある3つのこと

犬を多頭飼いしている時によくある3つのこと

犬を複数同時に同じ場所で飼うことを多頭飼いと言います。今回は犬を多頭飼いしたときによくあることや、注意点などをご紹介します。

お気に入り登録
SupervisorImage

記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

多頭飼いとは?

3頭の犬

多頭飼いとは複数の犬を同時に同じ場所で飼うことをいいます。メリットとしては先住犬がしつけのできた犬なら家のルールを教えてくれたり、社会性が身についたり、飼い主さんがいない留守番のときでも寂しくない、などがあります。デメリットとしては経済的な負担が増えることや犬同士の相性によっては喧嘩などがあります。

多頭飼いによくある3つのこと

2頭の犬

ヤキモチを焼く

犬は飼い主さんと仲良くしている犬や人に対してヤキモチを焼くことがあります。また生き物だけではなく、スマホやパソコンに対して嫉妬することもあります。例えば今まで愛情を独り占めしていた先住犬が、新しい犬が来たことでかまってもらう時間が少なくなり、新しい犬に対して意地悪をしたり新しい犬と飼い主さんの間にわって入ったりします。

他の犬を威嚇したり、かまってもらいたいがためにおしっこやうんちをトイレ以外の場所でわざとしたりもします。ヤキモチは一定期間経つとおさまることが多いのですが、ずっとヤキモチを焼き続けることもあり犬の性格によって違いが出るようです。多頭飼いをする場合は、できるだけ差が出ないようにそれぞれの犬を可愛がってやる必要があります。

呼んでいないほうが反応する

犬を呼んだときに名前を呼んでいないほうの犬が嬉しそうに近寄ってくることがあります。飼い主さんに呼ばれているほうの犬のことが羨ましくて思わず呼ばれていないのに近づいたり、何か良いことがあるのかもしれないと期待して近づくこともあります。犬は別の犬のこともよく見ているので、いつも飼い主さんが犬を可愛がるときに名前を呼ぶ場合は呼ばれていなくても反応してしまうのです。

フードやおやつを横取りする

ご飯の時間やおやつの時間に同じように与えても自分のものを早く食べ終わってすぐに別の犬のものを取ろうとすることがあります。単純に美味しくてもっと食べたい場合もありますが、自分のほうが他の犬よりも上の立場だと思っているときにもそういった行動を取ります。毎回横取りされていたりして思うように食べられない犬がいる場合は時間をずらしてあげたり、他の犬がいない場所に連れて行ってあげても良いかもしれません。しかしそれを見て嫉妬してしまう犬もいるので難しいところですね。

多頭飼いの注意点

5頭の犬

経済状況やスペースを考える

犬を飼うときに避けては通れないのがお金の問題です。1頭でも餌代や医療費などはかかります。単純に考えると2頭だと2倍、3頭だと3倍出費が増えることになります。お金がないからワクチン接種をしなかったり怪我をそのままにしたり、餌を減らしたりするのは犬にとって不幸でしかありません。多頭飼いをするのならある程度かかるお金を予想して、カツカツにならないように準備をしてほしいと思います。

また犬を飼うにはスペースも必要です。犬がリラックスして寝られるぐらいの広さはもちろん、トイレの場所やご飯の場所なども必要です。狭い場所で複数頭飼うとストレスから喧嘩をしたり、体調を崩すこともあります。お金だけではなく、広さにも気をつけましょう。

先住犬のストレスに注意

先住犬がいる場合にはその犬がストレスをためてしまわないか気にしてあげてください。今まで独り占めしていた愛情を取られたと感じたり、自分だけの場所に誰かが入ってきたりするとストレスになります。

飼い主さんが先住犬を少し優先してあげたり、遊んだり、先住犬のスペースを守ってあげたりすることで少しずつ新しい犬がいる環境に慣れることができます。人間の場合と同じように、犬にも嫉妬の感情や自分のスペースを持っていることなどを理解してあげましょう。

犬の体格や年齢、性別を考慮する

例えば極端な話ですが超大型犬と超小型犬を一緒に飼ったとしたらどうでしょうか。超大型犬は遊びのつもりでじゃれても、超小型犬には命に関わる行動になってしまうかもしれません。もちろん相手のことを考えて加減をしてくれる犬もいますが、体格差が大きいとちょっとのことが大きな事故につながってしまう可能性があります。できれば体格は同じぐらいか少しの差ぐらいが良いでしょう。

年齢にも気をつける必要があります。高齢犬と若い犬の場合は高齢犬が若い犬についていけず疲れてしまったり、若い犬がうるさくて休むことができないことがあります。

性別についても考えなければなりません。オスとメスの組み合わせで飼う場合、繁殖する予定があるかないかと決めておく必要があります。繁殖の予定がないなら去勢や避妊手術を行ったほうが良いでしょう。またオス同士だと喧嘩が増えたりすることもあるので、犬の性格を見て異性が良いのか同性が良いのかを考えてあげてください。

まとめ

2頭の柴犬

今回は多頭飼いでよくあることや、注意点などをご紹介しました。多頭飼いをすると1頭だけのときとは違うことも多々あります。犬同士の関係や犬と飼い主さんとの関係が変化することもあり、メリットもデメリットも存在します。先住犬がいる場合はその犬の性格や年齢、体格を考慮してあげてください。

はてな
Pocket
この記事を読んだあなたにおすすめ
合わせて読みたい

あなたが知っている情報をぜひ教えてください!

※他の飼い主さんの参考になるよう、この記事のテーマに沿った書き込みをお願いいたします。

年齢を選択
性別を選択
写真を付ける
書き込みに関する注意点
この書き込み機能は「他の犬の飼い主さんの為にもなる情報や体験談等をみんなで共有し、犬と人の生活をより豊かにしていく」ために作られた機能です。従って、下記の内容にあたる悪質と捉えられる文章を投稿した際は、投稿の削除や該当する箇所の削除、又はブロック処理をさせていただきます。予めご了承の上、節度ある書き込みをお願い致します。

・過度と捉えられる批判的な書き込み
・誹謗中傷にあたる過度な書き込み
・ライター個人を誹謗中傷するような書き込み
・荒らし行為
・宣伝行為
・その他悪質と捉えられる全ての行為

※android版アプリは画像の投稿に対応しておりません。