絶対NG!犬を夏の車内でお留守番させると死に至ることも

【獣医師監修】絶対NG!犬を夏の車内でお留守番させると死に至ることも

夏などの気温の高い日に、犬を車内でお留守番させるのはとても危険な行為となります。暑い日の車内がどれだけ過酷な環境なのかを理解すると、愛犬を車内でお留守番させようと思う気持ちは無くなることでしょう。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

暑い日の車内は過酷な環境

車の中でお留守番する犬

夏の暑い時期にもかかわらず、「少しの間だけなら大丈夫かな?」そう感じながら、愛犬を車内に残したまま買い物やご飯を食べに行く人は少なからずいるそうです。その結果、車に戻ってきたら愛犬が暑さにやられてグッタリと横になっていた!残念ながら毎年そういった話を何度か聞くことがあります。酷い場合は、そのまま命を亡くしてしまうことも少なくないようで、そんな話を聞いて悲しい気持ちになってしまう人はたくさんいることと思います。

暑い日の車内は冷房を付けないでいると、温度が50度を軽く超えるというのをご存知でしょうか?たとえ気温が25度前後の涼しい時でも、車内では50度近くになるのだそうです。日本の夏では気温が35度以上になることも珍しくなく、その場合には車内の温度が60度前後まで上昇するのだとか。

人間でも気温50度以上の環境にいるとすぐに熱中症や脱水症状を起こしてしまうといえるでしょう。人間よりも体温が高くて暑さに弱い犬の場合だと……数分もしないうちに命を危険にさらしてしまうことになります。しかも、車内の温度が60度近くになっていたとしたら……考えただけでもゾッとしませんか?

ちなみに、車内が暑くならないようにサンシェードなどの対策をしたとしても、温度は数度ほどしか変わらずあまり効果がないのだとか。また、車内でお留守番をさせた直後の温度が20度前後だったとしても、エンジンを切る数分もないうちに温度が急上昇するそうです。実際に「車内は涼しいし、数分で戻るから大丈夫」と思ってエンジンを切って出かけてしまった結果……、飼い主が車に戻ってきた時には愛犬が車内でグッタリしていた。といったケースが結構あるそうです。

熱中症・脱水症状になる可能性大!

横たわる犬

犬の体温は平熱時でも38度前後ありますし、犬は全身を毛で覆われているので人間よりも暑さに弱い動物となります。さらに犬は汗をかく器官がほとんどないため、人間のように汗をかいて体温調節をすることができません。熱くなった体を自分で冷やす方法としては、舌を出しながらハァハァし、口の中の水分を蒸発させてわずかに体温を冷やす方法しかないのです。

このように、犬は人間と比べると暑さに弱く自分で体温を下げるのも苦手なため、暑い車内で少しお留守番をさせるだけでも熱中症や脱水症状になる可能性がとても高いといえます。重度の熱中症や脱水症状になってしまうと、嘔吐や痙攣、脳出血や神経異常、昏睡状態を引き起こしてしまうそうです。最悪の場合、熱中症になってから5分程で命を亡くしてしまうことも少なくありません。

夏の車内に犬を放置する人は意外と多い!?

車から外を見ている犬

トヨタドッグサークルと日本獣医師会が共同で行ったアンケート調査では、驚くことに1000人のうち4割以上の飼い主が買い物や食事をするために愛犬を車内に置き去りにした経験があるそうです。4割……つまり約半分の飼い主が車内に愛犬をお留守番させたことがあるということになります。

真夏などの暑い日に車内でお留守番をさせたことがあるか?というアンケートを行うと、さすがにもっと少ない人数になると思います。しかし、それでも思っている以上にたくさんの飼い主が安易な気持ちで車内に愛犬をお留守番させることがある。と答える可能性が高そうですね。

ちなみに、海外では車内でお留守番させられている犬を発見すると、発見した人が車の窓ガラスを割って犬を救出することがよくあるそうです。実際にSNSやニュースなどで度々話題になることがあるので、ご覧になったことのある人はいるのではないでしょうか。見知らぬ人の車の窓を割るという行為には賛否両論あると思いますが、エンジンをつけていない車内でお留守番している犬に誰も気づかなかったらと思うと……ゾッとしてしまいますね。

どうしても車内でお留守番させないといけない時の対処法

車の中で待つ犬

1.冷房を使って快適にしてあげる

愛犬を車内でお留守番させるのは、暑い日でなくとも基本的にはNG行為といえます。しかし、どうしても数分間車内でお留守番させないといけない!ということがあるかもしれません。そんな時は、愛犬の行動で車が誤作動を起こさないようにキチンと対策した後、冷房をして快適な環境を作ったままお留守番させるようにしてあげてください。

ただ、現在の車の中にはアクセルを一定の時間踏まないでいるとエンジンが自動的に切れるものがありますし、予防をしていても愛犬の思わぬ行動で冷房や車の装置が変更されたりする可能性があるので、つねに誰かが車の様子を確認するようにしましょう。

2.こまめに確認しに戻る

愛犬を車内に残したまま飼い主だけ外に出る時は何かあった時のために、つねに車の側から離れないようにするかこまめに確認することが大切といえます。

3.水を用意しておく

冷房をしていると意外と喉が渇いてしまいますので、愛犬がつねに自分で水を飲めるよう水入れを用意してあげましょう。そうすることで、脱水症状になりにくくしたり、少しでも体温調整をしやすくしたりする効果を得られますよ。

4.日陰に駐車する

日に当たる場所と日陰になっている場所では温度がかなり違ってきます。ですので、やむを得ず愛犬を車内でお留守番させないといけない時は、少しでも車内が暑くならないように”必ず”日陰に駐車するようにしましょう。

5.冷房の温度を低めにして窓を開ける

どうしても夏などの暑い日に愛犬を車内でお留守番させないといけない……そんな時に最もおススメな方法としては、車を日陰に移動させる。そして冷房の温度を22度程に設定(犬の快適な温度は22度~26度程なので一番低めの温度に設定)するとともに、冷房が切れてしまった時のために窓を少し開けておきます。(犬が脱走しない程度に開ける)そして、できれば飲み水を用意しておいてあげる。おそらく、この方法が夏に車内でお留守番をさせる時の最も安全な方法だと思います。

しかし外気温が高い時には、隙間から熱い風が入りますので車内は高温になります。冷房が切れてしまった時には危険な状態になりますので、基本的には車内に犬をお留守番させるのはNGといえます。

これは暑い夏に限ったことではありません。少しでも愛犬を車内でお留守番させる可能性があるのでしたら、なるべく危険な目にあわさないように初めから家でお留守番させるようにしてあげてくださいね。

まとめ

家でお留守番する犬

『気温の高い日に犬を車内でお留守番させる』という行為はとても危険です。多くの飼い主がそのことを理解しているはずなのに、残念ながら毎年飼い主の安易な行動で苦しみながら命を亡くしてしまう犬は少なからずいるそうです。

愛犬の安全は飼い主の行動で全て決まるといっても過言ではありませんので、「わずか数分の間車内でお留守番をさせるだけだから大丈夫」と気軽に考えずに、「わずか数分の間に愛犬が危険な目にあうかもしれない!」そう気を引き締めながら、愛犬の安全を第一に考えてあげてくださいね。

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