夏は要注意!草むらに潜む犬の敵「ノギ」に気をつけよう

【獣医師監修】夏は要注意!草むらに潜む犬の敵「ノギ」に気をつけよう

夏は犬と自然の中で遊ぶ機会が増える季節。その分「ノギ」の被害が増える季節でもあります。イネ科植物のノギについての注意点をご紹介します。

はてな
Pocket
お気に入り登録
SupervisorImage

記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

ノギってなあに?

枯れたエノコログサ

夏から秋にかけては、犬がノギによる被害を受けることが増えます。ノギというのは、イネ科植物の穂を型作る殻についている針状の突起のことです。俗にネコジャラシと呼ばれるエノコログサや、チカラシバなどの穂の根元あたりにある固いトゲのようなものと言うとわかりやすいでしょうか。

春先はイネ科の雑草の穂も緑色で柔らかいのですが、夏から秋にかけてはこれらの雑草の穂が茶色く枯れて固くなり、種子を運ぶためにヒトや動物の体にくっつきます。外遊びをした後に、洋服にチクチクした小さいカケラがいっぱいくっついた経験のある方も多いのではないでしょうか。あの小さいチクチクが、実は犬にとっては大敵なのです。

犬にとってはどんな危険がある?

床の上の犬の足アップ

イネ科植物のノギはバドミントンのシャトルのような形をしていて、その形状のために犬の毛の間に入り込むと落ちることなくズンズン奥へと進んでいきます。皮膚に刺さると回転しながらネジのように中に入り込むため、発見しにくく化膿して炎症を起こすことも多いのです。

犬で多いのは、指の股の柔らかい部分に刺さって炎症を引き起こす例です。脚の付け根などに刺さることも多く、気付かずにいるうちに内部の炎症が腫瘍のようになり、摘出手術をしてみたら原因がノギだったと分かる例もあります。

耳に入って鼓膜を傷つけたり、目の縁から入り込んで角膜などを傷つけたりしてしまうこともあります。鼻から入り込んだノギが気管や肺にまで侵入すると、命に関わることにもなりかねません。ノギが原因で手術が必要になることは決して珍しいことではなく、たかが雑草のトゲとバカにできない被害です。

ノギの被害を防ぐために気をつけたいこと

後ろ足で耳を掻く犬

イネ科の雑草は道端にも多く生えているので、山や野原に行かなくても接触してしまうことがあります。散歩の後や、自然の中で遊んだ後には全身をチェックしてノギが付いていないか観察して、あれば速やかに取り除きます。

特に指の間や耳の中、内股、お腹、顔周辺などは入念にチェックします。もしも目に入り込んでいるのを見つけたら、決して無理に引き抜くなどせず、すぐに動物病院で診察を受けましょう。引き抜いたときにノギの針が目に大きなダメージを与えてしまったり、先端部分だけが千切れて根元が目の中に残ってしまったりすることもあるからです。

目に入っている場合は痛みが強くて、犬もパニックになってしまいがちです。チェックしようとして噛まれたり、犬が自分の爪で目を傷つけたりという二次的な被害を防ぐためにも、速やかに病院に行くことが重要です。目で見て何も発見できなくても、犬がしきりに頭を振っている、耳を気にして足で搔こうとする、変な咳をする、などの行動があれば、体内に入り込んでいる可能性があるので、すぐに病院で診てもらいましょう。

まとめ

風に揺れるチカラシバ

エノコログサやチカラシバなど、どこにでも生えているイネ科の雑草のノギと呼ばれる部分が、犬にとって思いがけず怖い被害を引き起こすことをご紹介しました。

あまりに神経質になって散歩や外遊びを楽しめなくなってしまってはいけませんが、知識を持っておくことで、いざという時の対策に違いが生まれます。

犬にとって何が危険なのか、どんなふうに危ないのか、何かが起こったときにはどうすればいいのかを、大切な愛犬を守るために頭に入れておき、安全で楽しい夏を過ごしたいですね。

はてな
Pocket

ユーザーのコメント

  • 投稿者

    50代以上 女性 匿名

    我が家のワンコ2歳6月にノギ事件がおきました。よく前足を舐めると思い病院に行くとポチッとなっていて塗り薬をもらい舐め壊さないようにカラーをつけて様子を見てました。一週間後化膿してきてビックリ!病院に行くと、先生がすぐノギが刺さっていると診断。出てくるのを待つしかないと言われすぐ出てくるか1か月かかる場合もあると言われショックを受けていたのですが、なんと一週間後に取れました!完治するまでに3週間かかりましたが、カラーにもなれて少しお利口さんになったかな笑お散歩は絶対に必要なので、ブラッシングしながらしっかりチェックしてます。
    匿名の投稿画像
  • 投稿者

    50代以上 女性 匿名

    ノギは本当に怖いです。うちの子は草を刈った後の公園で臭いを嗅いでいたら、クシャミと鼻血が止まらなくなり、日曜日の夕方だった為、あちこちの獣医さんに電話しても留守番電話で、やっと見つけて駆け込んだのですが、大量の止血剤を注射されただけで、翌日になっても鼻血もクシャミも止まらず、掛かりつけの獣医さんで、全身麻酔で摘出していただきました。ノギはドリルのようにどんどん中に入っていってしまう事を知り、本当に可哀想な思いをさせてしまいました。あれから、なるべくイネ科の植物には近寄らないようにしてますが、どこにでも生えている植物なので恐ろしいです。
    匿名の投稿画像
  • 投稿者

    女性 匿名

    初めて知りました。
    今後は気を付けようと思います。
はてな
Pocket
この記事を読んだあなたにおすすめ
合わせて読みたい

あなたが知っている情報をぜひ教えてください!

※他の飼い主さんの参考になるよう、この記事のテーマに沿った書き込みをお願いいたします。

年齢を選択
性別を選択
写真を付ける
書き込みに関する注意点
この書き込み機能は「他の犬の飼い主さんの為にもなる情報や体験談等をみんなで共有し、犬と人の生活をより豊かにしていく」ために作られた機能です。従って、下記の内容にあたる悪質と捉えられる文章を投稿した際は、投稿の削除や該当する箇所の削除、又はブロック処理をさせていただきます。予めご了承の上、節度ある書き込みをお願い致します。

・過度と捉えられる批判的な書き込み
・誹謗中傷にあたる過度な書き込み
・ライター個人を誹謗中傷するような書き込み
・荒らし行為
・宣伝行為
・その他悪質と捉えられる全ての行為

※android版アプリは画像の投稿に対応しておりません。