まず、日本の人気犬種とは?
今や、15歳以下の人間の子供の数より、飼育されているペットの数が上回っています。では、今の日本で人気があるのはどのような犬種なのでしょうか?
ジャパンケネルクラブ(JKC)が発表している「犬種別犬籍登録頭数」によると、2018年は
- 1位:プードル(トイ、ミニチュア、ミディアム、スタンダード)
- 2位:チワワ
- 3位:ダックスフンド
- 4位:ポメラニアン
- 5位:柴
- 6位:ヨークシャーテリア
- 7位:フレンチブルドッグ
- 8位:シーズー
- 9位:マルチーズ
という結果になっています。5位に中型犬の柴犬が入っていますが、その他はご覧の通り小型犬が人気のようです。
食事量や運動量をあまり必要とせず、マンションやアパートでも飼いやすい点が、小型犬人気の理由と考えられます。また、頭がよくてトレーニングがしやすい点や抜け毛が少ない点も、犬を飼うのが初めての方に人気の理由でしょう。
では、初心者が飼うのをやめた方がいい犬種とはどのような犬種なのでしょう。これから犬を飼ってみたい、犬との生活に憧れる、という方、ぜひ参考にしてみてください。
飼うのが大変な犬種①ジャック・ラッセル・テリア
ジャック・ラッセル・テリアは小型犬ですが、運動量の多さや高度なトレーニングは初心者にはオススメできない犬種といえます。
その理由は、「パワフルすぎること」が挙げられます。ジャック・ラッセル・テリアは好奇心旺盛な性格で、さまざまなものに対して「遊びたい」「競争したい」「ニオイを嗅いでみたい」という欲求が溢れ出します。
「小型犬だから散歩は少なくて良いのでは?」と考える方もいますが、ジャック・ラッセル・テリアに関しては逆効果であり、十分な運動ができないとストレスが溜まる一方です。
飼うのが大変な犬種②ジャーマン・シェパード
大きな体と精悍な顔立ちのジャーマン・シェパード。警察犬としてのイメージが強く、そのビシッとした佇まいに憧れる方も多いでしょう。頭がよく飼い主に対して忠実であるため、正しいトレーニングを行えば良きパートナーとして飼育することができます。
しかし、この「頭が良すぎる」がゆえに、初心者には向かない犬種といえるでしょう。ジャーマン・シェパードは賢いゆえに、信頼していない飼い主の指示を無視してしまうこともあるので、子犬のころからしっかりとトレーニングが必要となります。関係の構築が難しいので初めての犬には向いていません。
飼うのが大変な犬種③ボーダー・コリー
コース上に置かれたハードルやトンネル、シーソーなどの障害物を、指導者と息を合わせて時間内にクリアしていくアジリティいう競技をご存じですか?このアジリティにおいて常連と言っていいほど、ボーダー・コリーは頭が良く、飼い主の言うことに従います。
しかしこれは、「頭が良い=飼いやすい」というわけではありません。もちろん、頭が良いということは覚えるのが早いことにつながりますが、ボーダー・コリーは飼い主の力量が試される犬種といえます。
先にご紹介したジャーマン・シェパードと同じですが、ボーダー・コリーは頭が良い犬種であるがゆえに、飼い主がきちんとトレーニングをしなければ、言うことをきかなくなる恐れがあります。そのため、初心者には難しい犬種といえるでしょう。
飼うのが大変な犬種④シベリアン・ハスキー
シベリアン・ハスキーは、その名の通りシベリア地方という寒い環境に生まれた犬種です。もちろん、「飼うのはオススメしない、不可能である」ということではありませんが、飼育するうえでの快適さを考えると難しい点があります。
それは、高温多湿という日本の独特な環境です。とくに近年の異常気象により、夏の熱中症によって倒れてしまう人間や犬が後を絶ちません。しかし苦手な夏でも、毎日1時間以上の運動を欠かしてはいけない犬種でもあります。散歩や運動の時間は、比較的気温が落ち着いている早朝や夕方以降が良いでしょう。
シベリアン・ハスキーの特性や必要運動量を考えると、初心者には向かない犬種といえます。
まとめ
今や日本では、ペット可のマンションやアパートが急増しています。それほど日本人はペットへの関心が非常に高く、家族の一員や欠かせない存在として接しています。「犬を飼いたい!」「犬に癒されたい!」と願うのはとても素晴らしいことですが、「見た目が可愛いから」「ペットショップでつい衝動で買ってしまった」と犬の特性をきちんと知らずに判断するのはオススメできません。
初心者が犬が飼うときに考えるべき点は、「運動量は自分と見合っているか」「犬の特性を考慮したうえで、しつけの方針は合っているか」「犬の特性を考慮したうえで、自分の生活環境は合っているか」が重要となります。
「飼ってみたら、思った以上にお世話が大変だった…」「そんなにたくさんお散歩できない…」と後悔してほしくありません。命を預かるという認識を決して忘れず、自分の生活環境に合う犬種を選ぶことが、犬と暮らす第一歩です。