そもそも、犬はなぜトリミングが必要なのか
犬を飼ううえで欠かせないのが、お手入れです。一般的に犬のお手入れはトリミング、またはグルーミングといわれますが、その違いはご存じですか?
まず、グルーミングとは
- ブラッシング
- シャンプー
- ドライヤー
- 肛門膿絞り(肛門絞り)
- 爪切り
- ハミガキ
- 目ヤニや涙を拭く
- 耳掃除
- 毛玉とり
などが挙げられます。
そしてこのグルーミングと合わせて毛をカットすることを、トリミングといいます。ドッグサロンによっては爪切りのみ、耳掃除のみ、カットのみ、など単発のコースや、全てを行うコースなど、さまざまなコースを選ぶことができます。
人間と同じように、放置すれば体は汚れ、毛も伸びます。そうなると皮膚に炎症が起こったり、病気を引き起こしてしまう恐れがあります。グルーミングやトリミングは犬の体を清潔に保ったり、さまざまな病気を予防するだけでなく、飼い主さんとのスキンシップによりさらに信頼関係を築くことができます。
しかし実は犬種によってはグルーミングのみで良く、トリミングが必要ない犬種もいます。それは犬の被毛の種類である、「シングルコート」と「ダブルコート」によって変化します。
- シングルコート:一重の毛で構成され、伸び続けて抜けにくい
- ダブルコート:上毛と下毛の二重で構成され、換毛期になると下毛が生え変わる
その代表的な3犬種をご紹介します。
トリミングが必要ない犬種①フレンチ・ブルドッグ
短毛種でツヤがあり、ソフトな感触です。短い足とがっしりとした胴体、首元や顔のシワも相まって愛嬌のある犬種です。
換毛期に少し毛が抜けますが、短毛種なのでトリミングの必要はなく、定期的にブラッシングをする程度で良いでしょう。顔のシワに汚れがたまりやすく、発疹などの皮膚の炎症を起こす場合があるので、きちんとグルーミングしてあげることが大切です。またシャンプー後も乾き残しが起こりやすい部分なので、十分に乾かしてあげましょう。
トリミングが必要ない犬種②チワワ
毛が短いスムースチワワはトリミングの必要がありません。毛が長いロングコートチワワも、ロングコートであっても一定の長さ以上は毛が伸びないため、トリミングサロンに行く必要はないでしょう。しかしこまめにブラッシングを行わないと毛が絡まってしまうため、ブラッシングのときは時間がかかることも視野に入れなくてはなりません。
トリミングが必要ない犬種③ゴールデン・レトリーバー
毛が長く、ツヤがあって美しい被毛を持つゴールデン・レトリーバーですが、実はトリミングの必要がありません。ダブルコートであることと、一定の長さ以上は毛が伸びないことが、その理由として挙げられます。しかし換毛期には抜け毛が大量に発生するので、春~夏にかけては頻繁にブラッシングをしましょう。
ゴールデン・レトリーバーに限らずですが、毛の長い犬種はお腹の毛や尻尾の飾り毛がウンチやオシッコをするときに付着してしまうことがあります。これによって皮膚炎や悪臭を防ぐために、毛をカットしている飼い主さんも多くみられます。トリミングが必要ない犬種であっても、毛をカットすることで防げるものがあるのであれば、お手入れをしてあげたいですね。
まとめ
トリミングが必要ない犬種をご紹介しました。
ここで注意が必要なのが、「トリミングの必要がない=お手入れをしなくて良い」ということではありません。つまり、「家でしっかりグルーミングを行えば、トリミングサロンに連れて行かなくても良い犬種」ということです。犬の健康を保つために欠かせないグルーミングは、必ず行うようにしましょう。
ダブルコートの犬種は、毎日ブラッシングを行うことでトリミングの必要がありません。
しかし、シングルコートの犬種はトリミングをしないと、毛が伸び続けることで絡まったり毛玉になったり、皮膚を引っ張って炎症を起こす危険性があるので注意が必要です。
- シングルコートの犬種:プードル全般、マルチーズ、パピヨン、ヨークシャーテリアなど
- ダブルコートの犬種:チワワ、ミニチュアダックス、ゴールデンレトリーバー、ポメラニアンなど
トリミングサロンにおいて、毛をカットするコースを選ぶと約5000円~が相場といわれています。トリミングが必要ない犬種を飼っている方は、トリミングサロンにおいてそれほどお金がかからなくて済むという点が、とてもメリットといえるでしょう。
初めて犬を飼う方や犬のトリミングについて悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。