ポメラニアンのサマーカットは本当に必要なの?

ポメラニアンのサマーカットは本当に必要なの?

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ポメラニアンのサマーカットは賛否両論。ポメラニアンのいちオーナーとして言わせて貰えばお勧めできません。でも、少しでも涼しくさせてあげる部分カットは有効と言われています。ここでは、なぜポメラニアンは全身サマーカットは避けたほうがよいのか、有効な部分カットとはどういうものかをご説明します。

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ポメラニアンのサマーカット

ポメラニアンに人気の全身サマーカットって本当に必要なの?

今年も、まだ春の装いの4月から日中最高気温が25°以上の夏日が訪れるなど、異常気象が続く日本に暮らすワンちゃんたちには、年々厳しい状況になりつつあります。
さぁ、今年も暑い暑い夏がやってきます!
モフモフで、見るからに暑そうなポメラニアンのオーナーさんたちにとっては、毎年、サマーカットすべきかせざるべきか、頭を悩ますところですね。

サマーカットと言えば人気の柴犬カット

さて、ポメラニアンのサマーカットといえば柴犬カット。
フルレングスの、優雅で優しい雰囲気から一転、コロコロした活動的な姿になる柴犬カットは、最近ではずいぶん普及して、季節を問わず見かけるようにもなりました。
でも、いちポメラニアン飼い主として、そもそも、本当にポメラニアンにサマーカットは必要なのだろうか・・難しくて失敗しちゃったらどうしよう・・・という疑問もなきにしもあらず。
ということで、色々と調べてみました。

ポメラニアンのサマーカット

ポメラニアンのもとは北方犬種。密生した被毛にはちゃんと理由があるんです

ポメラニアンは環境に合わせて今の姿に

もともと北方の大型犬種を元に作成されたボメラニアンは、「寒さに強く」、「暑さに弱い」と言われています。
ヨーロッパの寒さといったら、日本のそれとは段違いですよね。
その寒さから身を守る為に長毛で、なおかつアンダーコートがびっしりと体表を覆う優れた保温機能で身を守ってきたわけです。
フワフワに立ち上がった被毛は、ちょっとやそっとの雨や雪に当たっても地肌が濡れることを防ぎ、体が冷えるのを防ぐ役割も果たしています。

いっぽう、彼らの原産地である北方は冬は確かに強烈な寒さながら、夏は夏で直射日光と紫外線が強く、またヨーロッパ特有の強い乾燥といった環境でもあり、それら寒さ暑さの両方に適応して今の姿に定着してきたわけです。

ポメラニアンの被毛は自前の断熱材

被毛の外側は直射日光の影響で触ると熱く感じますが、内部は体温を一定に保つ働きがあり、寒さだけでなく暑さや乾燥に対してもしっかりしたバリア機能を持つ犬として発展してきたのです。
これはポメラニアン以外にも同じことが言えるのですが、ワンちゃんには人間のように体の表面に汗腺がないので、汗をかいたりして体温調節を行う事ができません。 そのため、何層にもなる被毛がその役割を果たし、自前の断熱材として、体温を一定に保ち、急激に変動しないよう、寒さや暑さか守ってくれているのです。

みっしり生えた被毛は弱い皮膚を守るバリア

とっても薄い角質層は刺激に弱い

ポメラニアンの長い被毛と密生した短毛(アンダーコート)の役割は、寒さをしのぐ断熱効果だけではありません。
ポメラニアンちゃんの毛をかきわけて、よく地肌を見てみて下さい。ピンク色に見える地肌はとっても柔らかく繊細な皮膚をしていますよね。
これはポメラニアンに限りませんが、犬の皮膚というのは角質層がとても薄く、外からの 刺激にとっても弱い構造になっています。
角質層は外部からの刺激から身を守り、皮膚の水分が逃げて行かないように守る、言ってみれば重要なバリアの役割を果たしています。
人間の角質層でもたった0.02ミリ。ワンちゃんの角質層はさらに薄いわけですから、どれだけデリケートか分りますよね。
ということは紫外線による刺激にも弱いということ。地肌に近い短さまでカットしてしまうと、それだけ有害な紫外線を浴びやすいということになります。

1本ずつの毛にも、弱い皮膚を守るための緻密なバリア機能が!

ワンちゃんの1本1本の毛の表面はいわゆるキューティクル(毛表皮)で、まず最初に外部からの刺激から守り、水をはじきます。
その内側がコーテックス(皮質)という層。こちらも油をはじきますが水ともなじみ潤いのある毛の質感を保ちます。
そして中心部がメデュラ(髄質)と言われる部分で、断熱や保温の役割を担っています。そしてこのメデュラは被毛の全体の30~50%ほども占める 大切な部分。

こうして見て行くと、体温を一定に保ったり外部の様々な刺激から弱い皮膚を守る上で、毛の1本に至るまで被毛全体が重要な役割を担っていることが分ってきます。

草木やほこり、虫の刺激から守る役割も


さらに夏は、生い茂った草木が体に触れることで、ほこりや花粉もつきやすく、蚊など虫も多く外部刺激が増えるため、皮膚トラブルがことさら増える時期でもあります
皮膚が見えてしまうほどカット↓場合、見た目は涼しげでも、被毛によるバリア機能を損なわれて、様々な外部刺激に無防備に身をさらすことになり、「実はワンちゃんにとっては迷惑だった・・」と、そんな状況にとなりかねません。

ポメラニアンのサマーカット

ポメラニアンのサマーカットの特有の問題

ポメラニアンのカットに関して都市伝説のように言われているのが、「一度毛を刈ったら伸びて来なくなった」、「毛質が固くなった」などの気になるウワサ。
ポメラニアン・オーナーさんなら一度は耳にしたことがあると思います。

一度毛を刈ったら伸びて来ない、ますますハゲてきた・・

これは俗にポメラニアン脱毛症、またはポメハゲなどとも呼ばれる、アロペシアエックスという病気が疑われます。
ここではこの病気の詳しい説明は省きますが、かかりつけの獣医さんによれば「アロペシアエックスになるポメラニアンは、全体的に特に小柄で幼い顔立ちといった特徴的な容姿を持つコに多い」のだそうです。
ことの真偽を確かめたことはありませんが、やはり経験ある獣医さんの意見として、参考にする価値はあるかと思います。
そのような外見のポメラニアンや、親・兄妹犬にサマーカットで脱毛があったコの場合は短いサマーカットは避けたほうが安全かもしれませんね。

カットしたら毛質が固くなった・・・

毛は先端に行くにつれて細くなっているため、中程で切ればその切り口は先端より太く、当然手触りも固く感じます。
太い断面がそのまま伸びて来るわけですから、毛が生え変わるまでしばらくは固めな毛質が続くことになり、ポメラニアンらしい、しなやかな毛質に戻るには少し時間がかかるということです。ちなみにポメラニアンのサマーカットの場合、被毛が伸びるまでは1ヶ月ほどかかると言われています。
また、ポメラニアンはヨークシャーテリアやプードルのように定期的なトリミングが必要な犬種に比べて、一定以上には毛は伸びません。ポメラニアンは遺伝上、被毛の再生力が弱いという説もあり、柴犬カットはしない方針のトリマーさんもいるくらいです。

ポメラニアンが最低限のカットで夏を乗り切る方法

部分的なサマーカットがおすすめ

さあ、ポメラニアンの被毛の重要さ、彼らがダテにモフモフなわけではないことは分りました。サマーカットすることのリスクも理解いただけたと思います。
では、今年もやってくる猛暑にどう対応するか!それこそが大問題ですよね。

どれだけ毛が断熱機能を果たしていても、やはり30°を越える猛暑日が続けば何らかの対応は必要でしょう。その場合、少しでも涼しくするために、部分的なサマーカットは有効と言われています。
大切なポイントを以下、2つ挙げてみましたのでご参考に。

余分なアンダーコートをしっかり取り除く

カットとは話がズレますが、冬の間に密生したアンダーコートをしっかり取ってあげることがまず大切。気温の上昇と共に換毛期が訪れるわけですが、その時にしっかり抜けるべき毛をマメなブラッシングで取り除いてあげることで、毛の内部に熱がこもるのを防げますし、風通しも良くなります。
できれば毎日、軽いブラッシングを日課にして抜け毛を取り除いてあげましょう。その際、皮膚を傷つけないように、軽く、軽くが大切です。

おなか、わきの下、耳先、足先、お知りまわりのカット

人では熱中症になった時、応急処置として、動脈が通っているわきの下や首周り、おなかなどを集中的に冷やして体温を下げます。
この考え方を応用して、ポメちゃんも、特に熱がこもりやすいわきの下やおなか周りの毛をカットするのは有効です。
他には耳の中など密生してはみ出ている毛をカットすれば風通しがよくなり、夏場に多い内部のムレが原因の耳トラブル防止といったメリットもあります。
後は、汚れがついて夏場は特に不潔になりやすい肛門まわり。足の指間がムレないようにポサポサはみ出ている毛をカットするのもよいでしょう。

ポメラニアンのサマーカット

まとめ

ポメラニアンの“毛皮”については人間とは全く異なる考え方が必要

ポメラニアンの立派なモフモフの被毛は、寒さだけでなく暑さから体を守る断熱材、そして紫外線から弱い皮膚を守るUVカット機能という重要な役割を持ちます。
ポメラニアンだけではありませんが、ワンコたちは犬種によって、それぞれが成り立った環境に適応した体の作りになっており、私たち人間とは全く異なる考え方が求められます。

実際にサマーカットを試みたところ・・・

とは言え、こんな記事を書いている私自身も、当初はあまりに暑くてかわいそう(と思った)なので、愛犬に我流で柴犬カットをやってみたことがあります。
幸い、トラブルもなく冬までにはちゃんと生え揃いましたが、3回ほど夏が来る度にサマーカットするうち、年ごとに毛の伸びる早さが遅くなり、ボリュームも減ってきたのを実感したため、それ以降はサマーカットをやめました。
また、色々な知識を得るに従い、人間が考える“毛皮”と犬の“被毛”とを分けて考えるようになったことも大きな理由。
こうして自分自身の経験や得た知識を元に結論を言えば、いちポメラニアンオーナーとしてはポメラニアンの全身を短くカットするサマーカットはあまりおすすめできません。
ワンちゃんのためを思ってのサマーカットが、逆に彼らを熱さと皮膚トラブルにさらすことになりかねないからです。

部分的なサマーカットなど、小さな工夫を重ねて暑い夏を乗り切りましょう!

けれど、健康に害を及ぼすことなく可能な範囲でのカットは有効だと思います。
ポメラニアンならではの、被毛や皮膚の特徴をしっかり理解した上で、小さな工夫を積み重ね、これからやってくる猛暑を少しでも涼しく乗り切らせてあげましょう!

▼ポメラニアンについて詳しく知りたい方はこちら
ポメラニアンの性格ついて

ユーザーのコメント

  • 投稿者

    40代 女性 TIKI

    私は記事を読むまでは、ポメラニアンの柴犬カット(近年ブームになったカット)が可愛くて好きでした。
    でも、ポメラニアンの毛質のことを知ると、部分的なサマーカットの方が良いと思いました。「寒さに強く、暑さに弱い」という性質を理解してお手入れした方がいいですね。
  • 投稿者

    40代 女性 viki

    ポメラニアンのサマーカットは、見た目とても可愛らしいです。
    夏場は短くて涼しそうなので、犬にとっても過ごしやすいカットだと思っていました。
    しかし、ポメラニアンにとっては被毛は大事な役目をするのですね。

    断熱材の効果、紫外線から弱い皮膚を守る役目。散歩に行けば草木、ほこり、虫などからも守ってくれる役目をしていると知りました。
    ポメラニアンのサマーカットは控えた方が良さそうだと感じました。
  • 投稿者

    30代 女性 Chappy

    私の愛犬もポメラニアンです。
    サマーカットとは、どこからがサマーカットなのか私自身よくわかっていなかったのですが、ハサミでカットしているうちは柴犬カットと言わず、バリカンを使ってカットすると柴カットというと聞いたことがあります。

    バリカンで一度カットしてしまうと、なかなか毛が伸びにくいと聞きギリギリ柴犬カットよりは長くカットしてもらい、お腹周りやおしり周りなどは短くしてもらっています。
    暑いから…とよかれとやっていたことが、愛犬にとっては逆に落ち着かないかもしれないってことを知れてよかったです。
  • 投稿者

    女性 白川

    ポメラニアンのサマーカットは、個人的には必要ない派です。
    何故なら「ポメハゲ」という単語があるように、サマーカットをしてしまうことで被毛が一部生えてこなかったり、毛質が変化してしまったりすることがある犬種だからです。
    ポメラニアンのように小型犬で、豊富なふわふわの毛量を持つ犬種は他には見当たりません。折角の被毛をハゲにしてしまうことは勿体ないと思います。
    どうしても風通しを良くして短くしてあげたいのなら、バリカンではなく皮膚から少し長めに被毛を残したカットをしてもらうことで、ポメハゲ対策になります。それでも伸びてきた被毛の毛質が変わってしまうことはあるので覚悟も必要ですね。

    ポメラニアンのように豊富な毛量があると、柴犬カットやテディベアカットなど、ぬいぐるみのようなカットができるのも魅力のひとつです。一部のポメハゲなら上手く隠せるかもしれません。

    犬種によって被毛の質や量もさまざまですが、体を守るための意味があります。人間の思う「暑そう」と犬の体の「暑い」には違いがあることも理解して、暑い夏も上手く乗り切れるようにしてあげたいですね。
  • 投稿者

    女性 アモちゃん

    実は先日、ポメラニアンを飼っているお友達とこの夏のカットについて話していたところでした!我が家にもポメラニアンがいます。月に1回はトリミングに連れて行っているのですが、ちょっと気になる毛は飼い主である私がでカットしています。昨年、記事にもあった「柴犬カット」をしているポメラニアンちゃんを見て以来、ずっとこのカットにしてしまおうかと悩んでいました。今年の夏も暑そうですし、柴犬カットにしたらきっとお手入れも楽そうだなと考えています。ただ、確かに思い切ってカットした後、毛が伸びなくなってしまったとか、生えてきてもごわごわの毛になってしまったなどという話を聞くと、どうしよう・・・と振り出しに戻ってしまうのです。なので、もう少しリサーチをしてから思い切ったカットをしようと思います。
  • 投稿者

    30代 女性 かき

    記事にもありましたが、ポメラニアンは毛を刈ってしまうと毛質が変わってしまうことがあるようです。
    私の友人の犬は、ポメラニアンの柴犬カットの流行に乗って試したところ、首から下だけほわほわの毛になってしまい、色も質感も変わってしまいました。
    せっかく美しいつやつやの被毛だったのに、かわいそう…と私は思ってしまいましたが、犬本人はもちろん気にしていない様子です。しかし顔と首から下の毛の色も違い、(首から下は白っぽく)ちょっとおもしろい見た目になってしまっています。
    あとから友人が調べたところ、ポメラニアンは決してバリカンを使ってはいけないようで、友人はトリミングに出したことをとても後悔していました。
  • 投稿者

    女性 みるくてぃー

    私もポメラニアンのサマーカットはオススメしません。
    ポメラニアンの柴犬カットは確かに可愛く小さな柴犬のようですが、ポメラニアンが好きなので、わざわざ柴犬風にする必要もないんですよね。
    なら、柴犬を飼います。
    ポメラニアンは、くるんと上に上がった尻尾に、もふもふの毛がふわっとなりそこが魅力の1つでもありますから、柴犬カットのポメラニアンは私の中では、ポメラニアンとしての魅力はありません。

    ただ単に可愛いからと柴犬カットをする飼い主さんも多いと思うし、その犬種にとって良いのか良くないのかを基準に考えるべきであると思っています。

    実際柴犬カットをしているポメラニアンの毛はゴワゴワな子が多く撫でて触ったときに、あのしなやかで柔らかい毛の感触はないんですよね。

    毛を整える程度や、部分カットは賛成です。とくに絡まりやすい部分なんかは、カットする事でお手入れしやすくなります。ポメラニアンの場合はバリカンは控えハサミでカット(オールシザーカット)が良いと聞きますので、ハサミでお願いすると良いと思います。

    サマーカットをするよりも、夏場は涼しい時間帯や日陰などでお散歩し、お部屋の温度を快適にしてあげるほうが大切です。
    飼い主さんそれぞれの考えがありますから、サマーカットについては自由ですが、私はしませんね。
    しっかり暑さ対策をすればサマーカットは別に必要ありません。

    整える長さにもよりますが、柴犬風のカットについては、ハサミでカットしても、バリカンでカットしても柴犬カットは柴犬カットです。
    カットするならバリカンは避け、ハサミを使ってくださいね。
  • 投稿者

    女性 A

    ポメラニアンでサマーカットをしている子を何度も見たことがあります。結構人気
    があるようです。見た目も子熊の子みたいで、個人的にはすっごく好きですよ。
    ポメラニアンに限らず、犬はカットすると毛質は固くなるようです。
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