犬が弱っている時の行動や仕草4つ

犬が弱っている時の行動や仕草4つ

犬が弱ってしまう原因はいくつかあります。ストレスによる体調不良、また病気や怪我による痛みや苦痛など。もちろん人間の様に言葉で弱っている原因を伝えることは出来ませんし、犬は痛みに強く我慢してしまうため、弱っていることに気付かないこともあるかもしれません。今回はいち早く犬が弱っていることに気付けるよう、その時の行動や仕草をお伝えします。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

犬は弱っているのを隠す生き物

ソファーの上で点滴中の犬

愛犬にはいつでも元気でいてもらいたいものですよね。しかし、何年か一緒に暮らしていく中で、様々な原因で体が弱っていくのは当然のことなのかもしれません。精神的ストレスや怪我や病気、年齢的なものもあると思います。

犬は野性時代、弱っている自分を外敵に悟られるのは、自分の命を落としかねない危険な行為であったため、現在でも弱っている姿をあまり人には見せません。しかし、飼い主としては愛犬の健康や命を守るため、弱っている状態を見極める必要がありますよね。

犬があくびをするときは眠たいだけじゃなく、ストレスを感じています。また怪我などで痛みがあるときは震えてしまうこともあります。一緒に過ごす時間が長い飼い主さんだからこそ、気付くことができる行動や仕草をいくつかご紹介していきます。

自傷行為

身体中に包帯を巻かれた犬

犬も人間同様にストレスを感じる生き物です。適度なストレスは犬の体に悪いものではないのですが、過剰なストレスを常に感じていると、徐々に体調を崩し弱ってきてしまいます。軽度のストレスのうちは、あくびをする、鼻を舐めるなど緊張をほぐす行動をとりますが、重症化すると自傷行為なども行ってしまいます。

ストレスが重症化してしまうと、自分自身のしっぽを出血するまで噛んでしまったり、炎症するほど手足を舐めてしまったりするなどの自傷行為をしてしまうことがあります。お散歩に行けない、構ってもらえない、お留守番の時間が長すぎるなど、長期にわたり日常的にストレスを感じることで、自分自身の感情もコントロールできなくなり自らの体を傷つけてしまうのです。
もちろん皮膚病や他の病気が隠れていることもありますので、勝手な判断をせず気になる際は獣医さんにそうだんしてみましょう。

下痢や嘔吐

つまらなそうな表情で伏せるパグ

下痢や嘔吐も重いストレスが関係している場合があります。精神的にあまり強くないワンちゃんはストレスが体調の変化に現れやすいです。人間がストレスを感じると胃がキリキリと痛むことがあると思いますが、犬もストレスで胃腸の調子が崩れることがあるようです。

ストレスで下痢が起こるのは、胃腸の動きに影響をあたえたり腸内の善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れてしまうのが原因。また、嘔吐はストレスを感じることで胃の働きが悪くなることが原因と考えられています。

かん高い声で鳴く

上を向いて鳴いている犬

犬はとても痛みに強い生き物です。正確に言うと、痛みを周囲に察知されないよう日常を行動しようとします。しかし、我慢できないほど痛みが強く、体も弱ってきているときには耐え切れず、痛みのサインを出します。飼い主さんが気付かないうちに、どこかを怪我していたり、病気でどこかに痛みがあったりするときは、クーンやキューンなど悲しげに鳴き声をあげます。

ある特定の場所に触れるたびにキャンと悲鳴をあげるように鳴くときは、その場所が痛みのある箇所です。腰や足などの関節ならヘルニアや関節痛、お腹付近であれば消化器系の内臓疾患が考えられます。見た目にはいつもと変わらない愛犬でも、元気がなく悲しげにかん高い声で鳴くときは、どこに痛みがあるのかを確認しつつ、食欲やウンチの状態などいつもと違うところはないか、しっかりと見てあげて動物病院を受診しましょう。

小刻みに震え呼吸が速くなる

ベッドの上で眠るトイプードル

体に震えが出る症状は、非常に強い痛みがあり体が弱っているときにもみられます。震えと同時に呼吸が浅く速くなることもあり、運動後や気温が高くないときに呼吸が速くなるのは、痛みが強い可能性があります。もちろん心臓や呼吸器系のトラブルの場合もありますので注意が必要です。

痛みが強いため落ち着きがなくなり、じっと眠っていることもできず、何度も体の向きを変えたり眠る場所を変えたりします。もしくは、その逆で痛みのため動けなくなる子もいるようです。この状態になると犬も痛みにより冷静ではなくなっているので、飼い主さんであったとしても触れようとすると噛もうとしたり、威嚇したりしてくることがあるので動物病院に連れて行くのも一苦労だと思います。

痛みがある状態を隠すのが上手な犬ではありますが、ある日、突然重症化しているということもある場合があります。犬が弱っているときの小さな変化を日々見逃さないように気をつけて、気になる行動やしぐさがあるときは早めに動物病院に連れて行きましょう。

まとめ

窓辺で外を見る子供に抱かれた黒い犬

愛犬が弱っているときの姿を見るのは、飼い主さんも苦しいですよね。犬は人間の気持ちを察知するのがとても得意な動物です。私たち飼い主が「どんなときも必ず守ってあげるよ」と言う気持ちで愛犬と接することで弱った体も徐々に回復してくるかもしれません。

もちろん動物病院を受診するなり適切な対応をとった上で、いつもの愛犬の笑顔を取り戻せるように守っていきましょう。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    50代以上 男性 もも 父ちゃん

    うちの愛犬は調子が悪く成ると直ぐにわかります 顔の表情が直ぐに変わります
    胃腸が弱く掛かりつけの獣医さんに直ぐに連れて行きます こないだは膵炎でした
    薬を二週間分もらい一週間過ぎた頃また調子が悪く成獣医さんに連れて行きましたが
    一時的な事でした 喋れないので毎日気を付けて見ています 何時もと違うなと思ったら獣医さんに早めに連れて行けば早く良く成ります。大切な家族ですからね。
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