犬からいつもと違う臭いがした時に考えられる原因4つ

犬からいつもと違う臭いがした時に考えられる原因4つ

愛犬からいつもと違った臭いがした場合、体に何らかの異変が起こっている可能性が高いですよ。臭いのもととなる汚れが溜まっていたり病気になっていたりすることがあるので、臭いがしたら体を調べてみましょう。

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記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子
  • (AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター )

獣医師・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター
山口大学農学部獣医学科(現:共同獣医学部)卒業。2006年3月~2023年3月 有限会社ふくふく動物病院 取締役・院長。ジェネラリストですが、得意分野は皮膚疾患です。
獣医師歴26年(2023年4月現在)の経験を活かし、ペットの病気やペットと楽しむアロマに関する情報をお届けします。

犬からいつもと違う臭いがした時に考えられる原因4つ

犬の口臭にビックリする人

1.耳に異常が起きている

いつも良い匂いがする愛犬から何故か変な臭いがするときは、病気や体に異変が起こっている可能性が高いといえますよ。不衛生になることで臭いが発生しやすい部分として知られている耳は、汚れが溜まったり、耳の中が蒸れて細菌が大量に発生することで臭いが気になることが多いです。

また、耳の中が不衛生な状態のままになっていると、耳の病気や感染症になることもあるので要注意です。なかでも耳の中が炎症する『外耳炎』という病気は、酸っぱい臭いがすることで有名だったりします。ですので、耳からいつもと違う臭いがするときは、耳に何らかの異常が起きていると判断して病院で診てもらうことをおススメします。

ちなみに、清潔に保とうと思って頻繁に耳掃除をしてしまうと、耳の中を傷つけてしまい逆効果になることがあるので、耳掃除は1週間~2週間に一度行うようにすると良いですよ。

2.肛門腺が溜まっている

愛犬のお尻周りからいつもと違う臭いがする場合は、肛門腺が溜まっているのかもしれません。犬の肛門には『肛門腺』と『肛門嚢』というものがあるのですが、これらがお尻周りの臭いの原因になっている可能性があります。犬はお尻の中で肛門腺という分泌物を出しています。肛門嚢といわれる部分に肛門腺が溜まっていくのですが、その肛門腺が溜まりすぎている状態になっていると、お尻から臭いがするようになってしまいます。

基本的に大型犬はウンチをするときに肛門腺を外に出すことができますが、小型犬や去勢をした犬は肛門腺を自分で外に出すことができないことが多いそうです。そういった場合は、人が肛門腺を定期的に出してあげないといけません。愛犬がお尻を頻繁にこすっている仕草をしているのでしたら、肛門腺が溜まっている可能性が高いので、肛門腺を絞り出してもらうようにしましょう。

肛門腺は飼い主が出してあげるのが理想的ですが、意外とコツがいるので綺麗に絞り出すのが難しいです。自信がない場合は、病院やトリミングをしているお店で絞り出してもらうことをおススメします。ちなみに、私は肛門腺を取るのが下手なので、3週間に一度トリミングで世話になっているお店で肛門腺を絞り出してもらっていますよ。

3.腸内環境が悪くなっている

お腹を診てもらっている犬

いつもは臭いが気にならないのにこの頃愛犬の口臭が気になる。そんな場合は、腸内環境が悪くなっているのかもしれませんね。腸の中にいる悪玉菌が増えてしまい腸内環境が悪くなることで、腸内のイヤな臭いが内臓を伝って口から出てくるのが原因となります。

腸内環境が悪くなっていると臭いだけでなく、皮膚のトラブルになったり腸内が不健康になったりと体にさまざまな悪影響が出てしまいます。大体の場合は、悪玉菌をやっつける善玉菌を増やすことで腸内環境を整えることができますよ。例えば、ヨーグルトや納豆などは犬の腸内環境を良くするための食材として有名で、私も愛犬に小さなスプーン一杯分の量を毎日あげています。すぐに腸内環境を良くしようと思って、ヨーグルトを与えすぎると下痢になってしまうことがあるので、あげる量には気をつけてくださいね。

4.皮膚に問題が起きている

犬は皮膚トラブルが起こってしまうと、臭いが気になることがあるそうですよ。例えば、マラセチア症という皮膚病があるのですが、犬がこのマラセチア症を発症してしまうと独特の臭いが発生するのだとか。マラセチア症は、マラセチアという菌が体にたくさん増殖することで起こる病気として知られています。発症することで臭い以外にもフケやかゆみが出たり、皮膚の炎症や被毛がベタベタと脂っこくなったりするといった症状がでてきます。

「マラセチア?そんな珍しい菌が愛犬と関わることなんてないよ」と、思っていると危険ですよ。実は、マラセチアという菌は犬の体にいる皮脂を好む常在菌なのです。ですので、愛犬が皮膚トラブルを起こしたりいつもより皮脂が多く出ているときに、マラセチアが大量発生してマラセチア症を発症してしまう可能性が高いそうです。また、梅雨の時期など湿度が多い時にも発症しやすいことで有名だったりしますよ。

マラセチア菌は皮脂が大好物でジメジメした環境を好むので、犬の体を清潔に保ったり皮脂を抑えるように対策することが効果的といえます。ちなみに、マラセチア症を発症してしまった場合は根気強いケアが必要となるようです。愛犬の皮膚が炎症を起こしていたり、黒く変色していたりなどの皮膚トラブルが起きた時は、マラセチア症の可能性があるので病院で診てもらうようにしましょう。

まとめ

耳掃除をしている犬

愛犬からいつもと違った臭いがしたら、体に何らかの異常が出ている可能性が高いといえそうです。いつもと違う臭いの変化に気づくことで素早く対処できるといえますので、健康管理のためにも普段から愛犬のにおいを覚えておくことをおススメします。

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