老犬が臭くなる4つの原因と対策

【獣医師監修】老犬が臭くなる4つの原因と対策

今までニオイが気にならなかった犬でも、老犬になるとニオイが気になってしまうことがあります。そもそも、老犬が臭くなる時はどんな原因があるのでしょうか。ニオイがする原因を知ると対策をすることができますよ。

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記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

老犬が臭くなる4つの原因

ぐっすり眠るゴールデン

1.加齢臭が原因

今までニオイが気にならなかった犬でも、老犬になるとニオイが気になってしまうことがあります。私たち人間は歳をとるにつれて体が老化していき、色々な部分から臭いが出やすくなってしまいますよね?犬も同じように歳をとるごとに体の機能が衰えていって、老犬になるといわゆる『加齢臭』が発生してくるようですよ。

愛犬から皮脂っぽさを感じる強いニオイや油臭いニオイがするときは、加齢臭が原因といっていいかもしれません。皮膚の常在菌が皮脂を分解する時に『ノネナール』といわれる成分が発生し、それが人間の加齢臭の原因となるそうです。動物を飼っていると感じるいわゆるペット臭もこのノネナールが原因といわれています。年をとることで皮膚常在菌のバランスが変わったり、皮脂腺の機能が衰えて犬も体臭が変わったり強くなったりすることがあるようです。また、食べ物によっても体臭がきつくなることがあるみたいですよ。

2.口から臭う

犬のニオイの原因となりやすい口臭は老犬になると特に気になってしまう事が多いです。例えば、歯磨きの習慣がない場合、老犬になったときにはたくさん歯石がついていた、という話は珍しくありません。溜まってしまった歯石は犬があくびをしただけで結構なニオイを放つので、気になってしまう人は沢山いることでしょう。

その他にも、口臭の原因としては歯周病や歯肉炎が良く知られていたりします。歯石を放っておいたり口の中を不衛生にしていると発症することが多いそうですよ。

3.耳から臭う

老犬からニオイがするときは耳が原因となっている場合もあります。犬は耳の中を定期的に掃除してあげないと雑菌やカビが繁殖してしまうことがあります。雑菌やカビが繁殖すると臭いの原因となったり、耳の中が不衛生になってしまい病気を発症してしまうなんてことも。ちなみに、外耳炎という耳の病気になるとニオイが発生しやすくなるといわれています。

耳がたれている犬種は耳の中が蒸れやすく、耳のトラブルを起こしやすいといわれていますので要注意。さらに老犬になると免疫力が低下してしまうので病気になりやすく、結果的にニオイが発生しやすくなるといえます。

4.下半身からのニオイ

老犬になってしまうと体の筋力が衰えてしまうので、ときには尿漏れをしたりトイレがちゃんとできなくなってしまうことと思います。寝たきりになってしまう犬も少なからずいることでしょう。

尿漏れをしたり寝たきりになっていると、お尻周りやお腹にオシッコがついてしまうことが多く、それらがニオイの原因となっていることが考えられます。体が不衛生になったままになっているとニオイだけでなく、皮膚病などの病気になってしまうこともあるので清潔に保つようにしてあげないといけません。

老犬のニオイに対する5つの対策

花のにおいを嗅ぐ犬

1.加齢臭への対策

ニオイの原因が加齢臭である場合、シャンプーをすると数日は良いにおいがして効果があるようですが、根本的な解決にはならないようです。そんな加齢臭には、食の改善も効果的とのこと。体臭の原因は皮脂の酸化が大きく関係しているので、抗酸化作用のあるものを食べて皮膚を含めた全身の抗酸化力を高めると、皮膚常在菌のバランスも良くなり臭いの原因となる皮脂の酸化が抑えられるかもしれません。抗酸化作用がある食べ物といえば、牛肉、豚肉、鳥肉。大豆やカボチャ、ほうれん草などがありますよ。個人的には、野菜の方がニオイを改善することができそうな感じがしますね。

また、散歩帰りに体をちゃんと拭いたり、毎日のケアをキチンとしてあげることでもニオイの改善はできますよ。シャンプーやコンディショナーを保湿性の高い物に変えたり、皮膚のバリア機能を高めるサプリメントなども皮膚をより健康にし体臭を抑えることができるかもしれません。

2.口臭予防が大切

口臭の原因として考えられるのは歯石や歯肉炎、歯周病などの口の病気です。口の中が不衛生になっているとニオイが発生してしまうといえます。

歯石対策としては、毎日の歯磨きが効果的です。歯磨きでは既についてしまっている歯石をとることはできませんが、歯垢をとってさらに歯石がたまることを防ぎます。すでに歯石がいっぱいついている場合は、病院で一度綺麗にとってもらう必要があります。歯磨き以外にも、歯石を取ったり歯石を少しずつ溶かしたり歯石をつきにくくする犬用のケアグッズもあるので、歯磨きが難しい場合には試してみてはいかがでしょうか。

歯周病、歯肉炎の予防と対策としては、なるべく口の中を清潔に保つ事が効果的となります。これらも毎日歯磨きすることで予防することができます。また、すでに歯肉炎や歯周病になっている場合は病院に連れて行って治療をしてもらいましょう。

3.耳から臭う場合の対策

こちらも口臭と同じように、耳の中に汚れが溜まったり雑菌などが発生して不衛生になることで、いやなニオイが発生していると考えられます。また、先ほどもお伝えしたように外耳炎などの耳の病気を発症することでニオイが出てしまうことも。

耳のニオイを改善するためには、口臭と同様に清潔にすることが効果的といえます。ただ、清潔を意識しすぎて毎日耳掃除をしてしまうと、逆に耳を傷つけてしまって逆効果となることがあります。ですので、動物病院で正しいやり方を教えてもらって、1週間か2週間に1回程度掃除をするようにしましょう。

また、外耳炎は耳から酸っぱいニオイが出ることで知られています。それ以外にも愛犬の耳からいつもと違ったニオイがしたりら、耳垢の色が変わった、量が急に増えたりしたら何らかの病気になっている可能性が高いので、迷わずに病院に連れて行くようにしましょう。

4.下半身が臭う場合の対策法

老犬になるとどうしても、筋力を含めた体の機能が低下してしまいます。筋力が低下してしまった犬は自分の意思とは関係なくオシッコやうんちをしてしまうことがあり、下半身や犬の居場所が排泄物で汚れてニオイが気になりやすくなります。

対策としては、なるべく犬の体が不衛生にならないようにしてあげるのと、オシッコやウンチをする前にトイレに連れて行ってあげることが重要となります。例えば、散歩以外に一日何回かトイレをさせるためだけに外に連れて行ったり、室内にあるトイレに直接愛犬を連れて行ってトイレをさせることで、他の場所でトイレをしてしまう回数を減らすことができます。

衛生面の対策としては、オシッコなどがつきやすい部分の毛を短く切ることで、体が汚れても拭き取りやすくなるので清潔を保ちやすくできますよ。また、オムツをすると犬のベッドや生活スペースが排泄物で汚れにくくできるので、結果として室内のニオイを改善する効果があります。ただ、オムツをすると蒸れやすくなってしまうので、こまめに様子を見てあげるようにしてくださいね。

寝たきりになっている老犬の場合はオムツではなく、お尻周りにペットシーツを敷いてあげた方が良かったりします。その時の状況に応じて切り替えるようにしましょう。

尿や糞で体が汚れる場合には、とにかく清潔にしてあげることが臭い対策のためにもその子の健康のためにも重要になります。全身のシャンプーは体力が落ちている子にはとても負担になりますので、ペットシーツを敷いた上でドレッシングボトルなどを使ってぬるま湯で汚れた部分だけを洗ってあげたり、ドライシャンプーを利用すると良いでしょう。

5.消臭グッズを活用する

昔に比べると犬用の消臭グッズはたくさんの種類のものが売られています。消臭スプレーや消臭剤、消臭シートといった気軽に試せるものや空気清浄機といったものまでありますよね。とても頼りになる便利グッズなのですが、消臭グッズを使う時には香りに気をつけないといけません。人間にとって良い香りでも、犬からすると香りがキツく感じてしまうことがあるからです。下手をすると香りが犬のストレスとなることもあるので、消臭グッズを使う時はなるべく香りが少ないものを選ぶようにしましょう。

また、消臭グッズの中で私がおススメしたいのが脱臭機となります。空気清浄機でも消臭効果はありますが、空気清浄機はあくまで空気を綺麗にするためのもので、消臭効果がそれほど高くなかったりします。一方、脱臭機はアンモニアなどのいやなニオイを除去することに優れているので、いやなニオイに効果抜群となります。香りでニオイを誤魔化さないので犬にも優しいといえますね。

まとめ

眠たいチワワ

老犬になって体の機能が衰えることで、体からニオイが発生しやすくなったり、筋力がおちてトイレの失敗が増えてニオイの元となったりします。毎日ケアをしたり清潔にしてあげることでニオイは改善されるようですね。また、病気によってニオイが発生している可能性もありますので、ニオイがキツく感じた場合は病院で診てもらうことをおススメします。愛犬と一緒にずっと快適に暮らせると良いですね。

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