原始的な犬とは?主な犬種とその歴史
原始的な犬とは?
犬の血統書を発行していることで知られているJKC(ジャパンケネルクラブ)は、犬を犬種ごとにグループ分けをしています。
その1つに『5G・原始的な犬・スピッツ』というグループがあります。
そもそも、原始的な犬って何?と思う方はたくさんいることでしょう。
結論を先にいうと、原始的な犬は遺伝子的に祖先であるオオカミに最も近いといわれている犬のことをいいます。
オオカミに似ている犬と聞くと、おそらくシベリアンハスキーをすぐイメージするのではないでしょうか。
もちろん、シベリアンハスキーも原始的な犬に属している犬種の1種となりますよ。
主な犬種
原始的な犬に属する犬種は、シベリアンハスキーはもちろんのこと『バセンジー』『スピッツ』『チャウ・チャウ』『ポメラニアン』『ファラオ・ハウンド』といった犬種がいる中で、『柴犬』『四国犬』『紀州犬』『甲斐犬』『秋田犬』など、意外にも原産国が日本の犬種がたくさんいます。
ちなみに、日本や海外で人気のある柴犬は原始的な犬の中でも、遺伝子的に最もオオカミに近い原始的な犬の1種といわれているそうですよ。
原始的な犬の歴史
原始的な犬の犬種がたくさんいる日本では、いつ頃から原始的な犬と一緒に生活をしてきたのでしょうか。
歴史を振り返ってみると、なんと縄文時代の頃にはすでに縄文柴といわれる柴犬の祖先の犬が、人と共存しながら生活していたとのこと。
古くは紀元前1万年ほどの大昔から存在し一緒に暮らしていたといわれています。
オオカミの遺伝子が強く引き継がれている原始的な犬は、祖先であるオオカミに似て狩りが得意なので主に狩猟犬として活躍していました。
また、従順で勇敢な性格をもつ彼らは頼もしい番犬としても活躍していたそうですよ。
原始的な犬の特徴や飼い方
原始的な犬の主な特徴
原始的な犬の特徴は、なんといっても犬の祖先であるオオカミの遺伝子が強いことでしょう。
犬種の中には、人間が飼いやすいように品種改良を行って生まれてきた犬種がいます。
一方で、原始的な犬に属する犬種は、品種改良をほとんど行ってこなかったのでオオカミの遺伝子が色濃く残り本来の姿をとどめています。
ですので、外見や性格を見るとオオカミに似ていると感じる部分が多くあることでしょう。
また、原始的な犬はオオカミ譲りの性格や戦闘能力を活かして基本的に狩猟や番犬として活躍してきました。
ですので、そういった目的で犬を飼いたいと思っている人に向いている犬種といえそうですね。
原始的な犬の主な気質
オオカミの遺伝子を強くもつ原始的な犬は主に狩猟犬や番犬として生きてきたので勇ましくて、忠実な性格の犬種が多いみたいですよ。
また、自立心をしっかり持っている犬が多く、クールな一面がありながらも仲間思いなところもあるそうです。
原始的な犬の性格を見てみると実際にオオカミに会ったことがない人でも、簡単にオオカミのようだとイメージできるのではないでしょうか。
飼い方
原始的な犬に属する犬種は、しつけがキチンとできる人でないと飼いにくいといわれています。
自我をしっかりもっている犬が多いので、主従関係をしっかり築かないと愛犬がいうことを聞かないなんてことも。
また、信頼している人以外には心を許さないという犬も多く、そのことからもキチンとしつけをすることが重要だとわかりますね。
オオカミの遺伝子を強く残し元狩猟犬として活躍していた犬種は、毎日たくさん運動させることが大切だといえます。
ですので、毎日1時間以上散歩をするようにしてあげましょう。
また、オモチャを獲物に見立てて遊んであげると本能を刺激できるのでとても喜ぶことでしょう。
まとめ
祖先であるオオカミの遺伝子に最も近いといわれている原始的な犬。
私たちの住んでいる日本ではたくさんの原始的な犬がいて、中には「私の愛犬は原始的な犬だったんだ」と驚いている人もいるかもしれません。
大昔にいたオオカミに最も近い犬って、何だかロマンを感じますね。
原始的な犬の歴史や性質を理解することで、彼らのことをより理解できることでしょう。