1.ジャック・ラッセル・テリア
ジャック・ラッセル・テリアといえば、海外の映画でも愛嬌があり、ユニークな愛犬として登場しています。
その性格はとても明るく活発的で、小型犬でありながら、大型犬並みかそれ以上の運動量を必要とするため、家族として迎えたときに、「まさかこんなに散歩が必要だなんて…」と驚く飼い主も少なくりません。
小型犬だから散歩量が少なくても大丈夫、という概念を一気に覆してくれる、とてもパワフルな狩猟犬です。
注意点
ジャック・ラッセル・テリアは、もともとキツネ狩りの狩猟犬であり、ただ巣穴からキツネを追い詰めるだけではなく、馬にも付いてこられるスピードを要求され、作られた犬種です。
そのため、一度走り出すと人間の足で追いつくのは難しく、事故の原因にもなりかねません。
そうしたことを防ぐためにも、「マテ」や「戻れ」の練習を徹底し、万が一のときでも対処できるようにすることが大切です。
そして、ジャック・ラッセル・テリアが満足できるように、散歩はもちろんドッグランや、アジリティなど、エネルギーを多く発散できる場所に連れて行って、しっかりストレス発散をしてあげましょう。
2.ゴールデン・レトリーバー
ゴールデン・レトリーバーと言えば、その名の通り黄金の被毛が特徴的で、賢く穏やかな性格から大型犬の中でも、非常に人気の高い犬種として有名です。
また、人懐っこく遊ぶのが大好きなので、子供との遊び相手にも適していますし、他の犬とも仲良くできるので、新しく家族を迎えたいときに悩む相性についても、あまり心配のいらない犬種だと言えます。
毎日のお散歩以外では、ドッグランなどで広々と遊ばせてあげたり、海や川で水遊びをしたりするのもおすすめです。
注意点
ゴールデン・レトリーバーは非常に賢く、遊び相手としても最適ではあります。
しかし、優しい性格である前に、体の大きい大型犬であることも忘れてはいけません。
賢いからこそ、正しくしつけを行えば良好な関係を築けますが、しつけを怠ると楽しい・嬉しいといった気持ちを全面に出し過ぎてしまい、引っ張り癖や飛び付きによる転倒事故などの危険性も増えてきます。
しかし、優しい性格のゴールデン・レトリーバーは、あくまでも一緒に遊びたい、楽しいといった気持ちを全面に出しているだけなので、そうした気持ちが裏目に出ないように、遊びを取り入れ楽しみながら教えていきましょう。
3.ラブラドール・レトリーバー
ラブラドール・レトリーバーと言えば盲導犬ですね。
そして、盲導犬になるからには、おとなしい犬種といったイメージを持っている方もいますが、実は天真爛漫で、元気良く遊ぶのが大好きな犬種です。
そのため、しつけも遊びの一環で楽しみながら行いやすく、人間はもちろん他の犬種とも仲良くすることができます。
注意点
ラブラドール・レトリーバーは賢く明るい犬種なので、その天真爛漫さはとても楽しい気持ちにさせてくれますが、しつけをしっかり行わなければ、飛び掛かったり引っ張ったりしたときにパワー負けをしてしまい、転倒などの怪我に繋がりかねません。
特にラブラドール・レトリーバーは、見た目や大きさだけだと、ゴールデン・レトリーバーの毛が短くなっただけのように見えますが、その性格はゴールデン・レトリーバーよりもハツラツとしています。
そのため、まだ比較的パワーの弱い子犬の頃から、きちんとしつけを行い、上手にエネルギーコントロールができるようにしつつ、余ったエネルギーがストレスにならないように、毎日のお散歩だけではなく、ボール遊びやドッグランなど、体を思い切り動かせる遊びを取り入れてあげましょう。
4.ボーダー・コリー
ボーダー・コリーは、牧羊犬として非常に賢いことで有名な犬種です。
そして、優秀なのは賢さだけではなく、運動神経も抜群なため、ドッグスポーツなども一緒に楽しめます。
そんなボーダー・コリーは一見人懐っこく見えますが、実は誰に対しても好意を示すわけではなく、初めて会う人には、本当に大丈夫な相手なのかを判断する警戒心も備えています。
注意点
賢く優しい性格と適度な警戒心を持っているため、しつけを怠らなければ良きパートナーとして生活を共にできます。
しかし、しつけを怠ればその賢さから、飼い主はリーダーではないと即座に判断し、全く言うことを聞いてくれないなんてことも。
そうなると、噛み付きや唸りなどの問題行動へと発展しかねないので、リーダーとしての威厳を持ち、ボーダー・コリーが気持ちよく指示に従えるようにしなければなりません。
また、高い運動能力だけでなく、高い知能も持ち合わせているため、ドッグスポーツなどで体を動かすことはもちろん、アジリティなど脳を使った遊びも取り入れて、体と頭の両方を使ったトレーニングをするといいでしょう。
5.ウェルシュ・コーギー
胴長短足に、短い尻尾と丸いお尻がチャーミングなウェルシュ・コーギー。
このぽてっとした見た目からは想像がつきにくいほどに活発で、とても人懐っこく好奇心も旺盛です。
また、体力的なパワーだけではなく、警戒心の強さも備えているため、大好きな人には思いきり甘えて遊びますが、警戒している相手には最初は心を許さず、安心できる相手なのかをしっかりと見極めようとします。
注意点
ウェルシュ・コーギーは、牛や羊などを追い込む際に対象動物のかかとを噛んで、仕事をしていました。
その名残もあって、そうではない犬種よりも本能的に噛み癖が付きやすく、しかもずっしりした体格と力強さもあるため、しつけをしっかり行わなければ、後々問題になることもあります。
しかし、ウェルシュ・コーギーはパワフルさと同時に賢さも備えているので、子犬の頃から正しくしつけを行えば、大人も子供も一緒にお散歩やスポーツを楽しむことができるでしょう。
6.シェットランド・シープドッグ
シェルティの愛称で親しまれているシェットランド・シープドッグ。
コリーを家庭向けに小さくしたような姿で、性格はとても優しく温厚です。
また、シェットランド・シープドッグはその優雅な外見からは想像がしにくいですが、もともと畑の番犬の役割を持った牧羊犬だったこともあり、警戒心が強くとても賢い犬種でもあります。
注意点
シェットランド・シープドッグは家畜を追い込むタイプの牧羊犬ではなく、先述したように畑が荒らされないように守るための番犬です。
その方法として、吠えて相手を威嚇し、畑から遠ざけていたため、吠え癖が目立ちやすいといったことがあります。
また、吠える声も大きく広い場所でも通りやすいため、家庭犬として飼うためには、しっかりコントロールすることが大切です。
まとめ
今回ご紹介した6種類の犬種は、いずれも牧羊犬や狩猟犬といった、スタミナを多く必要とする子たちばかりです。
そして、これらの犬種は家庭犬として過ごしたとしても、本来持っている能力がなくなるわけではありません。
しかし、そうした事実を知らずに飼ってしまうと、犬種の特徴によっては噛みつき癖や吠え癖などが目立ち、さらには散歩量の不足で、大きなストレスを抱えてしまいます。
そんなことにならないためにも、犬種の特徴をよく理解し、通常の散歩と合わせてアジリティやドッグランなどで、思いきり体を動かせてあげましょう。