実は注意が必要な犬とのスキンシップ
愛犬と信頼関係を築くためにスキンシップをとることはとても良いことです。しかし、間違ったスキンシップを続けてしまうと、上下関係に変化が出てしまったり、病原菌を感染させられてしまう恐れがあります。では、どのようなスキンシップに注意が必要なのでしょうか。
1.犬を自分の上に乗せる
まず1つ目に注意したい犬とのスキンシップ方法に、愛犬を自分の上に乗せるというスキンシップが挙げられます。
愛犬と触れ合う際に抱き上げ、自分の目線より高い位置で抱っこしたり、お腹の上に乗せたりする飼い主さんは多いのではないでしょうか。しかし、実はこの行為にはしつけの面で大きな間違いをもたらしてしまう可能性があるのです。
特にまだ信頼関係が上下関係がしっかり構築できていない犬の場合、自分よりも下の位置にいる飼い主を「格下である」と見なし、自分の方が優位だと勘違いしてしまうことがあります。したがって、抱っこするときは胸の位置で、お腹の上にはなるべく乗せないなど、上下関係を逆転させてしまうスキンシップは控えるようにしましょう。
2.一緒に添い寝をする
通常、犬は自分のケージの中にある犬用ベッドで眠りますが、飼い主さんの中には寝る際に一緒に寝室へ行き、一緒の布団やベッドで眠るという人もいます。
しかし、実はこの添い寝は注意が必要です。添い寝にはしつけ上の問題も指摘されますが、それ以上に愛犬が持つ菌が飼い主に感染してしまうリスクが指摘されています。
例えば寝ている間に愛犬が飼い主の口を舐めてしまったり、あるいは同じ布団で継続的に眠ることで、愛犬の持つ菌が布団に付着してしまい、それを飼い主が吸い込んでしまうという事態も考えられます。
すると飼い主の免疫力が低下してしまったり、あらゆる病気を引き起こす原因となる恐れがあり大変危険です。一緒に寝る習慣が付いてしまっているというご家庭は、少しずつ寝室を別にする努力をするべきでしょう。
3.キスをする
添い寝の危険性についてご紹介した際、「口を舐めてくる」という犬の行為について軽く触れました。つまり、犬が人間の口を直接舐めることで、菌が感染してしまったり、衛生的に悪い影響を与えられてしまうリスクが伴います。
これを考えると、よくある犬と人間のスキンシップの1つとして「キス」がありますが、この行為も非常にリスクが高いと言えます。特にキスは直接口と口が接触するため、感染症がうつされるリスクが高まります。
世界を見ると、このようなスキンシップによって飼い主が愛犬から菌をもらってしまい、死亡に至ったケースもあります。可愛い愛犬とのスキンシップは大切ですが、リスクを伴うスキンシップはやめましょう。
4.ペットフードを触った後に手を口に入れる
ペットフードを触った後、その手で口元を触ってしまったり、あるいはそのまま食事をしてしまうという行為も危険です。通常、犬を触った後や犬が食べるペットフードを触った後は手を洗いますが、毎日一緒に過ごしていると疎かにしてしまう飼い主が非常に多いです。
しかし、愛犬が食べたペットフード、もしくは飼い主の手からペットフードを与えたりおやつを与えたりした場合、愛犬が持つ菌が手に付着している可能性は十分考えられます。
したがって、このようなスキンシップ、あるいはお世話をした後は、面倒だと感じても必ず手を洗う習慣を付けるようにしましょう。
犬から菌をもらわないためにも
注意が必要な犬とのスキンシップの中には、犬が持つ菌を感染される恐れがあるからという理由がありました。では、犬から菌をもらわないために、私たち飼い主はどのような事ができるのでしょうか。
まず、今回ご紹介したような一緒の布団で寝たり、あるいは口と口を合わせるような愛犬との「キス」はやめましょう。菌を感染される原因の多くは、このようなスキンシップから来ているからです。
今まで行っていた飼い主さんにとっては、急にやめることは難しいかもしれません。「今まで良かったのにどうして?」と愛犬を不安にさせるのではないかと心配になる人も多いでしょう。
一緒に寝ることを急にやめられないのであれば、まずは同じ部屋に犬用ベッドを用意したり、簡単なサークルを設置してみてはいかがでしょう。しかし、菌の感染を防ぐためには必要なしつけの一環としてNOと突き放すことも大切です。
もしも急に一緒に寝ることをやめることが難しいと考えるのであれば、まずは寝室に犬用ベッドを設置したり、あるいはサークルを設置して寝ている間に口を舐める、同じ布団に上がってくることを防止する努力をしましょう。
また、当たり前のことですが、愛犬と触れ合った後は必ず手を洗うことを心がけてください。触った手に付着した菌を落とすため、当たり前のことを毎回できるようにすることも感染予防のポイントですよ!
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬を飼っているとついしがちなスキンシップですが、実は注意が必要なスキンシップは多くあります。特に今回ご紹介したスキンシップはしつけ上、衛生上リスクが伴います。ぜひ少しずつ改善していけるよう努力しましょう。