垂れ耳がかわいい犬種①ビーグル
- 英語表記:Beagle
- 原産国:イギリス
- サイズ:中型犬
歴史
14~15世紀に、ウサギ狩りのハウンド犬種として活躍していました。ビーグルの祖先が、紀元前400年頃の文書に、「ウサギ狩りが得意な動物」として記載されていることから、とても古い歴史で才能が発揮されていたと考えられています。その後、品種改良が進み、イギリスで犬種登録されました。
集団で狩猟する際に、獲物の居場所を仲間に知らせるために吠えることから、「シンギング・ビーグル」や「森の声楽家」など呼ばれています。
ビーグルの名前の由来は諸説あります。ビーグルの狩猟スタイルや、イギリスでは「この犬は歌うように吠える」という見解から、「開いたのど」を意味する「begueule」から名付けられたという説や、「小さい」を意味する「beag」が訛ったという説もあります。
特徴
足と胸、尻尾の先端、お腹の部分は白色の被毛を持ち、背中や頭部は黒や茶の色を持ちます。スヌーピーのモデルとしても有名なビーグルですが、スヌーピーのような耳と背中だけで黒の斑点が付いた模様は、珍しいといわれています。
垂れ耳がかわいい犬種②アメリカン・コッカー・スパニエル
- 英語表記:American Cocker Spaniel
- 原産国:アメリカ
- サイズ:中型犬
歴史
アメリカン・コッカー・スパニエルの起源は古く、14世紀頃にイギリスにスパニエル種として持ち込まれました。「コッカー」はヤマシギという鳥を意味し、小型の狩猟犬として活動していました。その後、狩猟犬ではなく愛玩犬として改良が進み、ドッグショーなどで注目を集めました。
特徴
くるくるとカールした被毛や、ブロンドの長い被毛が美しく、毛のボリュームを広げるトリミングが特徴的です。ディズニー映画「わんわん物語」の主人公は、アメリカン・コッカー・スパニエルがモデルで、その可愛い容姿と穏やかな性格で人気を博しました。
垂れ耳がかわいい犬種③ゴールデン・レトリバー
- 英語表記:Golden Retriever
- 原産国:イギリス
- サイズ:大型犬
歴史
19世紀以前の歴史が明確にされておらず、起源については諸説ありますが、一番有力とされているのが、イギリスのツィードマウス伯爵によって、作出されたのではないかといわれています。
19世紀半ば、伯爵はツウィード・ウォーター・スパニエルを交配し、その後ブラッドハウンドやアイリッシュセッターと掛け合わせ、子犬が誕生しました。そのうちの黄色い毛色を持つ子犬が、ゴールデン・レトリバーの祖先といわれています。
特徴
温和で人懐っこい性格や、優しい顔に癒される方も多いでしょう。麻薬犬や盲導犬、セラピー犬としても活躍するほど頭が良く、飼い主に従順で、責任感も強い犬種です。
垂れ耳がかわいい犬種④ダックスフンド
- 英語表記:Miniature Dachshund
- 原産国:ドイツ
- サイズ:小型犬
歴史
ダックスフンドはサイズの違いから、スタンダード、ミニチュア、カニンヘンの3つに分けられます。中世のドイツでは、優れた嗅覚により獲物を探す仕事をし、特に3サイズの中間であるミニチュアダックスフンドは、自分より小さい獲物から大きい獲物まで、幅広い猟犬として活躍していました。
特徴
一般社団法人ジャパンケネルクラブが発表している、犬種登録頭数(2017年)によると、カニンヘンが5,754頭、ミニチュアが19,345頭、スタンダードが57頭で、ミニチュアが圧倒的な人気と分かります。
近年のペットブームにより、ペット可のマンションが増えたこと、さらに体重10kg以下と規定があるマンションが多いこと、一人暮らしでも飼いやすいこと、頭が良いためしつけがしやすいこと、などがミニチュアが人気な理由と考えられます。
その身軽な体型と足の速さ、頭の良さからドッグスポーツでも活躍しており、2013年には全国で初めて警察犬として試験を合格した、ミニチュアダックスフンドが話題となっています。
垂れ耳がかわいい犬種⑤キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
- 英語表記:Cavalier King Charles Spaniel
- 原産国:イギリス
- サイズ:小型犬
歴史
16~19世紀にイギリス王室で愛された、小型のスパニエル犬種で、特にチャールズ2世は「犬以外と過ごしているのを見たことがない」といわれるほど溺愛していたそうです。
その後、東洋から狆やパグなどの短吻犬種(鼻が短く平らな顔、いわゆる鼻ぺちゃ犬)がヨーロッパに輸入され、流行となりました。その影響を受け、小型のスパニエル犬種と短吻犬種を交配させて誕生した、短吻の小型スパニエル犬種に、キング・チャールズ・スパニエルという名前が与えられました。
しかし、実はチャールズ2世が溺愛していたスパニエル犬種は、短吻タイプではなかったのです。この短吻ブームの反動として、「チャールズ2世が愛した長吻タイプのスパニエル犬種を復活させよう」と愛好家たちが交配を進めました。こうして、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルが生まれました。
特徴
キャバリアは「中世の騎士」を意味しますが、性格は優雅で穏やかで、表情が豊かです。遊び好きな一面を持ちますが、ケンカは好まず、子供に対してもおおらかに対応します。あらゆる犬種の中でも、性格が良い犬種ともいわれています。
まとめ
動物行動学者のコンラート・ローレンツは、「体の末端が尖っている場合、可愛さの度合いが減る」と述べています。つまり耳でいうと、耳が立っている犬種はかっこいい印象、耳が垂れている犬種は柔らかく優しい印象、とのこと。
あなたの愛犬はどうですか?