犬の舌が白いと低血糖の疑いあり
日頃からチェックをしておくのが大切
皆さんは、犬の舌をまじまじとご覧になった事はありますか?
実は、健康な犬の舌の色は綺麗な「ピンク色」をしています。その色が白っぽかったりいつもと違うようなら、それは異変を知らせるサインかもしれません。
愛犬の舌の色を日頃からチェックして見ているという人はどのくらいいるでしょう?舌だけでなく、日頃からスキンシップをしながら身体の色々な場所をチェックしておく事で、異変が起こった時にすぐ気が付く事が出来ます。
子犬は注意!舌の色と低血糖の関連性
産まれたての子犬というのは、まだ身体の機能がしっかりとしていなくて、空腹の時間が長くなると血液中の糖分が低下し、すぐに低血糖状態になってしまいます。
この「低血糖状態」、もしその時に適切な対処が出来なければ死に至る事もあるとても危険な症状です。もし生後3か月位までの子犬を飼いたての飼い主さんだった場合、まずはこの低血糖に注意しておいた方が良いでしょう。
子犬が環境の変化などでストレスを感じた時や、はしゃぎ過ぎたり遊びすぎてしまった場合、また嘔吐や下痢をしている時にもなりやすくなります。
低血糖を起こしている時の症状としては、
- 舌の色が白っぽく、血色がない
- 急に元気がなくなった
- ぐったりとしている
- 痙攣発作が起きる
- 下半身が麻痺してしまう
- 意識が消失してしまう
といった異常が表れます。
「舌の色が白っぽく、血色がない」症状は、犬の舌を見る見るだけで、比較的判断しやすい症状ですので、その他の状況も考慮して、すばやく判断してあげて下さい。
低血糖の対処法としては、砂糖水やはちみつ(吸収が早いので、できるだけブドウ糖がよいでしょう。) を口に含ませてあげ、糖分を吸収させる事で回復する事もあります。
もし意識が無いような場合には、歯茎や頬、舌などに砂糖水をすり込んであげてから、病院を受診して下さい。
低血糖は成犬・老犬でもなる事がある
成犬であっても、空腹時間が長すぎる場合や激しい運動をした後などに低血糖状態に陥ってしまう事があります。
この場合も、先程記した症状を確認してみて、適切な対処をしてあげて下さい。
また、副腎皮質機能低下症や脾臓の腫瘍、敗血症、糖尿病などの病気を持っている場合には、それが原因で低血糖になってしまう事があります。糖尿病の場合はインシュリン注射の過剰で起こることが主です。
このような症状が起こった場合、身体に病気があるかもしれないと考え、獣医さんを受診して検査してもらう事をお勧めします。
また、既に持病を持っている犬の飼い主さんは、日頃から舌の色が白いかどうかのチェックをマメにしておけば、異変が起きた時にはすぐに気が付くことが出来るかもしれません。
犬の舌が白い他の原因や病気について
犬の舌が白っぽい場合に考えられることは、実は低血糖だけではなく他にもあります。この症状が見られた時に注意した方が良い病気をあげてみます。
冷え
毛細血管が縮んで、末端の血の巡りなどが悪くなって冷えている場合に、舌の色も白っぽくなる事があります。
人間でも末端冷え症の人は、手足の血色が悪くて青白っぽくなっている事がよくありますよね?
注意しなければいけないのは、物理的な寒さなどでただ単に冷えてしまっている場合には暖かくしてあげれば元に戻りますが、病気が原因の場合もあるという事です。
例えば、犬が罹る事の多い、甲状腺機能低下症は寒がりになって冷えるという症状が起きる事があります。
この病気は、無気力になったり脱毛が起きたりと他にも色々な症状が現れる病気ですが、冷えによって舌が白っぽくなる場合もあるようなので要注意です。
甲状腺機能低下症の場合は、獣医さんにかかって治療を受ければ、元気になるケースも多いようです。病気の症状が良くなれば、舌の色も回復するのではないでしょうか。
貧血
犬の舌が白い時には、体内で貧血が起こっているという可能性もあります。しかし、貧血の時に考えられる原因というのは沢山あります。それを素人には見分ける事は難しいと思いますので、まず病院へ行って原因を探ってもらいましょう。
貧血が起こっている時に考えられる病気には、
- 寄生虫の感染
- ネギなどの物質による中毒
- 内傷や外傷
- 自己免疫性疾患
- 腫瘍やガンなどが出来ている
などが考えられます。いずれも舌の色が悪くなるほどの貧血だと、早めに治療を受けなくては危険な場合が多いと思われるので、なるべく早く受診してあげて下さい。
まとめ
このように、犬の舌が白いという時にには何らかのサインを出している事は間違いありません。健康な犬の舌というのはピンク色をしています。日頃からちゃんとチェックをしていれば、救える命もあるかもしれません。
私が飼っていた前の犬は、脾臓の腫瘍が突然破裂してしまって亡くなりました。
後で気が付いた事ですが、亡くなる前の日の写真を見返してみると、口の中の色が明らかに白っぽい色をしていたのです。
素人なので正しいか分からないですが、今考えてみると腫瘍のせいで低血糖か貧血が起こっていたのかもしれません。
腫瘍が破裂する前に、口の中の色で異変に気が付いてあげれば、もしかしたら助かった可能性もあったのかなぁと思うと、とても後悔していますし、あの子には気づいてあげる事が出来なくてごめんね…と謝りたい気持ちです。
老犬でしたし、腫瘍が出来ていたので完治は難しかったかもしれないですが、もっと早くに気が付いてあげていれば、突然のお別れは防げたかもしれないと思うとやりきれないです。
こんな経験から、出来れば皆さんも愛犬の異変には早めに気づいてあげて欲しいなと思います。
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犬の病気大辞典!知っておきたい基礎知識
ユーザーのコメント
30代 女性 MAI
30代 女性 べーちゃん
万が一の時に早めに病院を受診できるかもしれません。とても参考なりました。
30代 女性 なーこ
愛犬も朝は舌や歯茎が白っぽい時があります。散歩したり活動してくるとピンク色になるのでそれほど心配もしていなかったのですが、やや低血糖気味&貧血気味なのかも?いつも夜ごはんは7時頃食べて朝ごはんはお昼前に食べたりしているので、空腹の時間が長いのも原因かもしれませんね。
空腹の時間を広げない様に、朝にごはんを食べさせる様にしてみます。
50代以上 女性 匿名
もっとはやく気づいてあげたらなと後悔しております…
40代 女性 かえで
二歳の時に、遊びの最中に急に、元気がなくなり休ませていましたが、なんだか、毎日そんなかんじなので、獣医さんに相談してみました、そして、検査をしてみたら、低血糖でした。
家で低血糖になったら、はちみつを少量口に入れてあげてくださいと言われました。はちみつ食べさせていいんだと知り、安心しました。
低血糖の治療は点滴でした。一時間ほど安静にしていたら元の元気を取り戻し安心いたしました!
甲状腺の病気もなくよかったのですが、低血糖がつづくようならまた甲状腺の病気の検査をしましょうねと言われました。ご飯も時々お米をたべさせる日も作りました。
運動も普通にできるようになり、わんちゃんはごきげんになりました。