「心臓が悪い犬」によくある3つの特徴

「心臓が悪い犬」によくある3つの特徴

まさに命に関わる病である心臓病は飼い主にとってとても恐ろしいものです。しかも「胸が痛い」「息が苦しい」など症状を言葉で伝えることの出来ない犬の心臓病の初期症状は見逃してしまってもおかしくありません。手遅れになると恐ろしい心臓病の初期症状や心臓が悪い犬の特徴についてしっかりと学んでおきましょう。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

心臓が悪い犬の特徴①咳をする

白い毛布をかぶっているビーグル

心臓に関わる疾患にはさまざまなものがあり、身近なもので言うとフィラリアや不整脈、さらに心筋症や心臓腫瘍、先天性心疾患、弁膜症などが存在します。それらの疾患を発症した時に最初に症状として現れやすいのが咳です。ごく初期の段階では水を飲んだ時やご飯を食べた時、走った時などに「コホンコホン」と軽い咳をする程度ですが病気の進行とともに咳の頻度が高くなり、安静時に咳がでたり、一度咳き込むとなかなか止まらなくなってしまいます。

咳は心臓に直接関係がない呼吸器系の疾患などの症状でも起こりうることですが、獣医師などの専門家でない限りその違いや疾病の判断は出来ません。いつもより咳が多いなど少しでも気になる様子があればすぐに相談することが大切です。

心臓が悪い犬の特徴②頻呼吸(呼吸が荒い)

口を開けているアイリッシュウルフハウンド

頻呼吸というのは1分間に30回を超える異常に早い呼吸のことで心臓が悪い犬に多く見られる症状です。日頃犬の呼吸数などを計ることはないのでわかりにくいかもしれませんが、運動をした後のハアハアした様子がいつまでも落ち着かない、走ってもいないのに走った後のような荒い呼吸をしている時があるなどの場合は注意が必要です。また、口を開けたままの状態にしていたり、ウロウロと落ち着かない様子でいる、なかなか伏せができないことなども頻呼吸や呼吸困難の症状のひとつだと考えられています。どれくらいの頻度でそれが起こるのかということやどれくらいの時間で収まるのか、また気温は適切かなどしっかりと状況を把握するようにしましょう。

心臓が悪い犬の特徴③散歩を嫌がる

伏せて眠るチワワ

これまで散歩が好き、運動が好きだった犬が急に散歩を嫌がるようになったり起き上がることを億劫に感じているような様子が見られたら要注意です。心臓に疾患を抱えている場合息苦しさを感じたり疲れやすくなります。そのため心臓に疾患がある場合、運動がつらく嫌がるようになるということは非常に多く見られることです。

しかしこれも咳と同様、さまざまな疾患や体のトラブルの影響から起こりうる場合も多いです。肥満や関節痛、貧血、代謝性疾患など全身に痛みや疲労感を与える疾患の場合は運動を嫌がるようになるでしょう。心臓病にしても他の疾患にしてもこういった様子が見られるようになったら、犬の体に大きな負担がかかっているということには間違いないのでしっかりと獣医師に相談するようにしましょう。

「愛犬の心臓が悪い?」と疑ったらすぐ病院へ

獣医師に心音をチェックされるチワワ

心臓に関わる疾患を患っている場合の初期症状はそのほとんどが咳だと言われています。しかし心臓の左のお部屋に異常がある場合は咳の症状が出るのですが心臓の右のお部屋に異常がある場合はほとんど初期症状が出ないとされており気がついた時には病状がかなり進行してしまっているということもあると言います。

自宅で咳や呼吸の荒さ、運動を嫌がる様子などが気になるようになったらあまり様子をすることなく出来るだけ早く動物病院に相談するようにして心音などを中心に念入りに診察を受けるようにしましょう。咳や運動を嫌がることは、病気の時以外にも起こることなので「もし何でもなかったら迷惑かな」「過保護だと思われるかな」などと気にする方もいますが、決してそんなことはありません。また、初期症状で気がつくことが出来ない疾患を見つけるためにも最低でも年に1回の健康診断を受けるようにするなどしっかりと愛犬の体の管理を行うようにして病気の予防や早期発見に努めましょう。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    50代以上 女性 匿名

    気圧の変化にも敏感に反応します。
    低気圧 台風が近づくと咳がひどくなります。 心臓の病気は本当に怖いです、お薬は1度はじめたら永遠に飲み続けないとなりません 今は外科的処置もできるようにならりましたが…突然死のリスクが高い心臓病は早期発見が何よりです 肺水腫になるリスクも高いので…そうなると愛する子が溺れているような苦しみに耐えなければいけなくなります
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