日本犬の種類と性格
日本犬とは日本を原産としている犬のことで、古くから日本にいる犬のことを和犬と言ったりもします。
日本犬の中でも天然記念物に指定されている日本犬は6種類います。
1.柴犬(小型)
柴犬は最もポピュラーで飼育数が多い犬で、6種類の中で唯一の小型犬です。
色々な地方に分布していて、縄文時代から人間と生活していたと言われています。
警戒心が強く賢いという特性があり、また勇敢であるため番犬に向いている犬です。
頑固な面があるため飼い主さん以外の言うことはきかないという個体も多く初めて犬を飼う人にはしつけが難しいかもしれません。
2.紀州犬(中型)
紀州犬は和歌山県原産の犬です。山岳地帯の猟犬ですが、6種類の犬の中では最も家庭犬に向いていると言われています。
しかしやはり本質は猟犬なので、しつけを怠ると攻撃的になったり過剰に警戒するようになります。
身体能力がとても高く、イノシシを倒せるほどの力があります。
賢く理解力があるので、きちんとしつけをすると子供がいる家庭でも飼育が可能と言われています。
3.四国犬(中型)
四国犬は四国地方原産の中型犬で、四国の山岳地帯で狩猟犬として活躍してきました。
山で動き回れるだけの持久力と身体能力があり、他の日本犬と同じように飼い主さんにとても忠実です。
警戒心は強いですが、冷静に判断することができるので見境なく攻撃することはありませんが注意が必要です。
4.北海道犬(中型)
北海道犬はアイヌ民族とともに生きてきた犬でアイヌ犬と呼ばれることもあります。
中型犬ですが大型犬にも負けない勇敢さでヒグマなどと戦うこともあります。そのため獰猛な一面があり、家庭犬にはあまり向いていません。
もし家庭で飼う場合には小さな頃から人間や犬とのコミュニケーションを取らせてあげる必要があります。
飼い主さんがリーダーシップを取らないと自分がリーダーだと思いこんでしまうので、子犬の時期からしっかりとしたしつけと信頼関係の構築が大切です。
5.甲斐犬(中型)
甲斐犬は山梨県を原産とする犬で、狩猟犬として活躍してきました。
飼い主さん以外の人や動物には強い警戒心を示しますが、一度飼い主と認めた相手には従順になります。
警戒心が強いため散歩など外に出るときには注意が必要です。相手を威嚇したり噛み付くおそれがあるため、しっかりとしたしつけをしておきましょう。
信頼できる飼い主さんの言うことはきちんと聞くため、まずは信頼関係を築くことが大切です。
6.秋田犬(大型)
秋田犬は6種類の中で唯一の大型犬で、忠犬ハチ公のモデルとなった犬でもあります。
がっしりとした体つきと高い身体能力をもっていて、飼い主にはとても忠実です。亡くなった飼い主を待ち続けたハチ公もそうですね。
そのせいか警戒心が強く、また力も強いためきちんとしたしつけが必要です。
日本犬が懐かない理由
日本犬は狩猟犬として働いてきたことから警戒心が強く、リーダーと認めた人以外の言うことは聞いてくれません。
たとえそれが飼い主さんであっても、信頼関係がないと攻撃的になったり問題行動を起こすことがあります。
また、縄張り意識が強く小さな子供でも敵とみなしたら威嚇することも少なくありません。
社交性のある犬に育てたい場合は、子犬の頃からいろんな環境や人、犬に慣らしていく必要があります。
頑固な面があるため、一度覚えてしまうと覚え直すことが難しいため最初が肝心です。
学習能力が高く賢いのできちんとしつけをすることで頼れる相棒にもなります。
懐いてくれるためにできること
飼い主さんがリーダーになる
犬にとって安心できるのは頼れるリーダーがいることです。
群れの中では強いオスがリーダーになります。そのリーダーの言うことを犬はよくききます。
これは家庭犬になった今でも同じで、家族の中のリーダーの言うことを一番ききます。
飼い主さんがきちんとリーダーになることで、犬は飼い主さんを頼り懐いてくれます。
日本犬のしつけは初めて犬を飼う人には難しいため、獣医さんやドッグトレーナーさんなどに教えてもらうと良いでしょう。必要であればドッグスクールなどに通ってみるのも良いですね。
一貫した態度で接する
今日は厳しく、明日は甘く……などという行動は犬にとっては不安でしかありません。
何が正しいのかわからず不信感を持つことにもなってしまいます。
叱るときはきちんとその場で叱る、褒めるときは目一杯褒めてあげる、そう決めて接することが重要です。
叱るときも怒りの感情そのままにするのではなく、その場で簡潔に叱るようにしましょう。
いつまでも叱っても犬にとっては恐怖でしかありません。
まとめ
日本犬は賢く勇敢ですが、懐きにくくしつけが難しいと言われています。
しかし飼い主さんが日本犬の性格を理解して、しつけをきちんと行うことで解決します。
しつけができた日本犬ほど頼りになるパートナーはいないでしょう。
ひとりでしつけが難しいと感じたら、迷わず獣医さんやドッグトレーナーさんなどに相談してください。
犬をしつけることは飼い主さんのためだけではなく、犬のために必要なことです。
日本犬と素敵な関係を気づいて良い付き合いをしていきましょう。
ユーザーのコメント
50代以上 女性 匿名
社会化期に十分社会化をしていれば、比較的扱いやすくなります。
初めて飼う場合は、あらかじめ問題行動が起きないように飼ったらすぐに
日本犬に詳しいトレーナーさんに相談し、噛み癖等が付かないようにするといいかと。
リーダーになるといいというのは、ある意味力で押さえつけることにもなるので
リーダー以外の家族に問題行動を起こす場合もあり、個人的にはあまり賛成できません。
うちは柴犬ですが、誰にでもよっていく人懐っこい犬なので、個体差も大きいですね。
もちろん、社会化も十分行っていますが。